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Aug 07, 2004

「新しい」行進曲

 前回書いたように,『ウエストサイド物語』の音楽を中学の吹奏楽部で演奏したのは,曲ができて7年後のことだったが,その他の当時演奏した曲で比較的「新しい」曲としては,團伊玖磨「祝典行進曲」と古関裕而「オリンピック・マーチ」が印象深い。

 祝典行進曲は皇太子(当時)成婚記念に書かれた曲なので1959年,作曲者34歳のときの曲である。そのころ普通の行進曲のパート譜はB6判を横にしたカードのような紙に印刷されていたのだが,この曲の場合はB5判の紙いっぱいに音符が並んでいるのにまず驚いた。
 演奏してみたところ,技術的には中学生・高校生でもちゃんと練習すればできる範囲だったが,オーケストレーション,特に音域や楽器の組み合わせはそれまで慣れていた行進曲とはまったく違っていた。行進曲といえば後打ち専門のホルンにも,後打ちでない部分がたくさんあった。
 もともと行進のためという「実用」とは離れた存在である。トリオの冒頭のシンコペーションのリズムなど,行進していたら足がもつれそうだ。

 オリンピック・マーチは東京オリンピックのための曲なので1964年,作曲者55歳のときの曲である。たぶん作曲の翌年,東京オリンピックの開会式・閉会式の記憶も新たなころに演奏した。この曲のパート譜もB5判だった覚えがある。
 こちらはかなり「実用」の曲だし,楽器用法にはそれほど変わったところはないが,細かいところでなかなか凝っていて,技術的にも体力的にもけっこう大変だった。

 考えてみると,作品の演奏回数・頻度では,古関裕而は今もトップクラスではないだろうか。昨年,何百万人もの人が「六甲おろし」を歌ったのはちょっと別格にしても(実は巨人・中日の歌も作っている),NHKのスポーツ中継のテーマ「スポーツショウ行進曲」,早稲田の応援歌「紺碧の空」,懐メロで必ず登場する「鐘の鳴る丘」「長崎の鐘」,それに「露営の歌」をはじめとする軍歌など,誰もが聞いたことのある曲が多い。今日からは高校野球の大会歌「栄冠は君に輝く」を毎日耳にすることになるだろう。

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