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Apr 14, 2005

2つのモーツァルト

 新国立劇場で,『コジ・ファン・トゥッテ』と『フィガロの結婚』が続けて上演された。いずれもモダンな装置による上演で,『コジ』は新演出,『フィガロ』は2003年のプロダクションの再演である。

 『コジ』は,初めて見たのが1975年のウィーン,しかもカール・ベーム指揮の上演だったという思い出深いオペラである(本拠地参照)。その後も比較的よく見た『コジ』だが,このところご無沙汰で,今回はなんと9年ぶりだった。
 荒唐無稽なスワッピング劇のすべてを企むドン・アルフォンソを歌ったのは,ワグナー歌手としておなじみのベルント・ヴァイクルで,声のつややかさは少し衰えたものの,十分に気が若い老哲学者を好演した。このヴァイクルが,30年前のウィーンでの『コジ』にも出演していた。もちろんドン・アルフォンソではなく,恋する若者たちのひとり,グリエルモを歌っていたのである。
 今回,ほかには,デスピーナを歌った中嶋彰子が強い印象を残した。03年の『フィガロ』ではスザンナをやっていた人である。

 『フィガロ』は,劇中劇のように,舞台中央に作られた白い箱のような舞台での上演だった。幕が進むにつれて,この白い箱の壁が崩壊していく。衣装も基本は白(男はほとんどステテコ!)で,全体として「白いフィガロ」だった。
 タイトルロールはマウリツィオ・ムラーロで,昨秋の小澤=ウィーンのレポレッロに続く登板,やや太めだが意外と軽快に動き,声も若々しかった。伯爵は,ヴァイクルに続くハンス・ザックス歌いのブレンデルだった。
 『フィガロ』はこれが14回目,曲目別の「見た回数」ランクのトップを独走している。

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Tracked on Apr 19, 2005 at 12:30 AM

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