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Jun 28, 2005

関西弁のハンガリー人神父

 高校の時,ハンガリー人の神父N師に英語を習ったことがある。ハンガリー動乱のときに,貨車の床下に隠れて国境を越えて脱出したという強者で,美しい銀髪と対照的に顔は赤く,一見,赤鬼のような人だった。
 N神父に習う前の年に使った自家製の英作文の教科書に Which do you like better, Bartok or Liszt? というような例文があって,なぜわざわざバルトークとリストが出てくるのか不思議に思ったことがあった。後で聞けば,その教科書の編集の中心になったのはN神父だった。
 N神父の日本語は,最初に神戸で学んだため,ときどき関西弁が交じる。生徒との議論の中で,「そりゃ,あかん」という甲高い声がよく聞かれた。

 数年前,神保町の飲み屋のカウンターにいたとき,隣に中年男と年齢不詳の女性が座った。その男が話していることがきれぎれに聞こえてくる中に登場するのが,ハンガリー人,神父,関西弁,といった言葉だった。
 あれ,と思いつつ聞き耳を立てているうちに,貨車の床下という言葉が出てくるに及んで,思わず「あ,N先生」と口にしてしまった。びっくりして振り向いた隣人は,やはり同窓生だった。

 外国人の関西弁というと思い出すのは,昭和30年代の阪急(という球団が昔あった)の名選手,キューバ出身のロベルト・バルボンである。現役とコーチを引退後,球団の通訳となり,マルカーノのお立ち台でのインタビューのときなどに,スペイン語から関西弁に「直訳」する様子がテレビでも見られた。
 バルボン氏は,今もUHF局の野球中継に解説者として登場することがあるらしい。

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