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Oct 20, 2005

達磨鮨 ――神保町'70s (2)

 古くからある焼肉店・京城園(神保町1-35)は今はビルの2・3階にあるが,建て替えになる前は1階に店があった。その左隣に,「達磨鮨」という小さな寿司屋があった(「すし」はこの字だったと思うが定かではない)。緑色ののれんがかかっていたような気がする。
 入社後半年ぐらいだったか,職場の先輩2人に誘われて,その達磨鮨に行った。おやじさん一人でやっている店で,そのとき他には客がいなかった。カウンターに3人並んで座り,ひとしきり飲んでから握りを思い思いに注文した。

 付け台に置かれた寿司を取ろうと手を伸ばしたとき,次の品を出したおやじさんの手が私の手にちょっと触れた。最初は偶然だと思って,何とも思わなかった。しかし,次に寿司を取ろうとしたときにも,おやじさんの手が伸びてきてまた私の手に触れた。最初と違って,おやじさんが手を伸ばす必然性はなかったのでぎょっとした。おやじさんは特に表情を変えるでもなく,次の寿司を握っている。
 思わず隣の先輩の方を見ると,「やっぱり君は若いからねえ」とにやりと笑う。おやじさんがちょっと奥に引っ込んだときに教えてもらったところでは,ここのおやじさんはホモっ気があって,若い男が来ると手に(一応手だけらしいが)触ってくるという。後で会社の別の先輩にその話をしたところ,「あそこは“ホモ鮨”っていわれてるんですよ」

 三省堂書店の西側の入り口脇の搬入口のあたりにも,かつては「金寿司」という寿司屋があった。屋台と変わらないくらいの小さな店で,小柄なおじいさんがやっていたが,三省堂書店の建て直しの前になくなった。

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Comments

ピカ一のおねえちゃんは妹(姉)だったでしょうか? 夫婦という線はなかったか。たしかによく似ていたから、私もきょうだいだと思ってはいましたが。それにしても昔の話をよく覚えているもんだ。

Posted by: 藤田こういちろう | Nov 05, 2005 at 09:10 PM

不思議な寿司屋でしたね。ネタはみんな冷蔵庫に入っていてつけ台のところには一切ネタが出ていない。
ものすごく濃厚な味のアナゴときゅうり、タラコとイクラを合わせて漬けたものが名物で、客はみんなそれを食べてました。

Posted by: km | Nov 07, 2005 at 04:31 PM

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