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Mar 15, 2006

一人文化の日 (3)――横須賀「銀次」

 ゆっくり見たので,見終わるともう閉館時間だった。五島一族の屋敷群を見ながら駅へ戻る。日が長くなって,まだ明るいが,そろそろ居酒屋文化探訪の時間である。
 多少迷った末,ふるさと横須賀の「銀次」に行くことにし,東横線に乗った。太田和彦『居酒屋味酒覧』(新潮社)に横須賀で唯一載った店が銀次で,前から気になっていた。
 乗り換えは非常に接続が良く,京急で横須賀中央に着いたのは5時半過ぎだった。昨年夏のホッピー探訪に続く「帰省酒」である。横須賀ではたいして飲んだことはないのだが,「銀次」という看板は見たことがあったような気がしていた。行ってみたら,それもそのはず,知人のやっているとんかつ屋の向かいだった。

 引き戸をがらりと開けて入ると,そこは太田氏が書いているように「時の止まった空間」だった。まず,横須賀名物のホッピー。「横須賀風」に当然三冷(グラス,焼酎,ホッピーを冷やす)で,冷蔵庫の一升びんに入った焼酎をグラスに注いで出てきた。ただしここでは,氷を入れるかどうかを聞かれた。
 かなり広い厨房を囲んでL字型のカウンターが十数席,テーブルが数卓。厨房はおじさん1人とおねえさん4人で,注文が入ると必要な人数が一瞬のうちに連携して動き始め,多くの注文は20秒足らずで出てくる。揚げ物も,純粋に揚げている時間プラス10秒ぐらいしかかからない。

 つまみは300円から400円が大部分で,シコはなかったがアジがあったのでアジ刺と,大根煮,菜の花辛子和えなどを食べた。大根煮は大3切れ,小1切れで,煮え方の段階がいろいろで色とりどりだった。アラも少し付いていて,内容豊かである。
 ホッピーの後,燗酒を頼んだら,店名と「招徳」という酒の名の入ったとっくりで出てきた。
 となりで食べていたモツ揚げというのがおいしそうだったが,この日は昼間すでに揚げ物(カキフライ)を食べているので,やめておく。

 うーんすばらしい,と一人つぶやいて,そろそろ満席になった店をあとにする。外はもうすっかり暮れていた。
 充実した半日の「文化の日」だった。

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