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Sep 17, 2006

新国立劇場『ドン・カルロ』で開幕

 メト以来約3か月ぶりのオペラは,「06/07シーズン・オープニング」の小旗が飾られた新国立劇場の『ドン・カルロ』だった。

 舞台に最初に大きな十字架が現れた。しかし,十字架に見えたのは壁のすき間だった。4枚の壁を田の字型に並べ,その間にすき間を空けると,後方からの光が十字架のように見えるのだった。以後,壁が自在に動き,すべての場面の舞台装置となる。

 第2幕第2場でも,アトーチャ聖母教会の華麗な姿はなく,ただ火あぶりの台が突出して具象的だった。
 バンダは舞台裏の非常に遠くで演奏していた。もう少しはっきり聞こえるようにしてほしいところだ。
 フィリッポと修道士たち以外の登場人物は,すべてフランドルの使節と共に歌い,王に嘆願する。このとき,エリザベッタが人々の先頭に立って王に向かって歌っていた。これまでに見た舞台では,ここでの演技が印象に残るようなことはなかったので,「主張するエリザベッタ」は少し新鮮だった。
 このときエボリ公女がいなかったので,後でリブレットを見たら,あまり関係なさそうなテバルドは出ているのに,エボリは確かに登場しないことになっている。静かな楽屋でのんびりできることだろう。
 「天の声」の歌手が舞台で歌うのは初めて見た。なぜか赤ん坊を抱いていた(もしかして慶祝?)。

 歌手は全体に水準以上で,特にエボリは,呪うほどの美貌ではなかったけれど(なにしろ名前が「我,ブスか?」――いや失礼,ヴァレヴスカです),力強い声が光っていた。

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