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Nov 24, 2007

ギャルド――管弦楽曲の編曲

(承前)
 ギャルド・レピュブリケーヌ吹奏楽団は,管弦楽曲の編曲を多く演奏する。普通の吹奏楽団も音楽の糧である管弦楽曲を編曲して演奏するが,その場合原曲を尊重しながらも,吹奏楽の響きを用いて「再創造」をしようとするのに対し,ギャルドは可能な限り原曲をそのまま再現しようとする。
 その方法は実にシンプルで,管楽器・打楽器・弦バス(コントラバスを吹奏楽ではこういう)のパートは原曲のままで手を加えず,弦楽器をクラリネット群,サクソフォーン群,サクソルン(中低音金管楽器)で置き換える。そのため,原曲のクラリネットパートの奏者は,ヴァイオリンの役をするトゥッティの奏者と別で,オーケストラと同じく正面中段の右の方に座る。
 「ボレロ」ではテナー・サックスとソプラノ・サックスのソロがある。このソリストはもしかしたらオーケストラのときと同様ソロ・クラリネットの左に座ったりするのかなと思ったが,それはさすがになくて,「弦楽器席」の奏者が吹いた。

 さて弦楽器役の楽器だが,クラリネットはEsクラ2本が入るだけで,アルト・クラもバスクラもコントラバスクラもなく,サクソフォンはアルト,テナー,バリトンのみでソプラノはない(「ボレロ」のソプラノのソロはアルトの首席奏者が持ち替えで吹いた)。素人考えでは,中低音のクラリネットを使えば,弦楽器群に対応する音色の統一が得られるし,クラリネット群にソプラノ・サックスを加えればヴァイオリンに似た音の厚みが出ると思うのだが。どうもそこにはギャルドの意地があるようだ。
 でも,なぜそんなにしてまで,管弦楽曲を演奏するのだろう。先日の演奏会は十分楽しんだし,ギャルドへの尊敬の念は変わらないが,以前は意識しなかったそんな疑問が頭の片隅に残っている。

 なお,今回のプログラム冊子のメンバー表では,サクソフォンが書いてなくてびっくりした。よく見ると,Saxhornes(7名),Saxhornes Basses(4名),Saxhornes Contrabasses(2名)と並んでいるので,最初の Saxhornes がサクソフォンの誤りらしい。

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