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Dec 02, 2007

ドレスデンの『サロメ』

 ドレスデン歌劇場の3つめの演目は『サロメ』。10月のベルリンの『モーゼとアロン』,2001年バイエルンの『フィデリオ』に続くペーター・ムスバッハの演出である。(『フィデリオ』はまったく印象に残っていないが。)
 開幕前の舞台上の下手脇にハーモニウムとオルガンが見えていた。これは元々ピット内ではなく off stage という指定なのだが,逆に on stage である。目障りだなと思ったのだが,実は手前が尖った三角形の装置の上ですべてが進行し,舞台全体の3分の1以下しか使わないので,まったく邪魔にならないのだった。その三角形は急坂になっていて,ナラボートの血がなくても滑りそうだった。

 これまでに『サロメ』は7種類の演出で見たが,今回はそのどれとも違う点が多い「変わったサロメ」で,息つく暇もなかった。その主な点:

・小姓を男役にしている(メゾが男装で歌う)。
・ヨカナーンが地下牢にいないでずっと姿を見せている。
・七つのヴェールの踊りで,サロメはヘロデを激しく誘惑し,ヘロデを脱がようとする。(自分は脱がない。)
・踊りの最中にヨカナーンに触り,ついには縛る。
・ヘロディアスも対抗上(?)ストッキングを脱ぎ,ヘロデを縛るのに加わる。
・ヨカナーンの首は出てこず,サロメはその死体(ナラボートの死体があったのと同じ場所にころがる)と共にシーツにくるまる。

 タイトルロールはカミッラ・ニールント,ヨカナーンはアラン・タイトスで,共にこの6月に初台で歌ったばかりの人たちだった(元帥夫人とファルスタッフで)。2人とも全体としては立派だったが,ニールントは後半少し疲れが出たような感じだったし,タイトスはサロメを魅惑する若い男という感じはしない(ファルスタッフだったらそのままでいいような体型だし)。

 これで,ベルリン州立,ドレスデンと続いた旧東独の団体によるドイツオペラ強化月間が終わった(『ドン・ジョヴァンニ』は「イタリアオペラ」だが)。

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