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Jan 19, 2008

『くるみ割り人形』の物語

 チャイコフスキーの三大バレエの音楽に,最初は組曲の形で親しんだ。とめどなくあふれ出してくる美しい旋律と,鳴りのよいスカッとしたオーケストレーションが,オーケストラを聞く楽しみを味わわせてくれるのは,聞き始めた中学生のころも今も変わらない。また,アマチュアの演奏者にとっても魅力的な存在である。
 チャイコフスキー以外のバレエ音楽にも,もちろん美しい旋律に満ちた曲があるが,いろいろ演奏してみると,チャイコフスキーの音楽の充実ぶりがあらためてわかる。たとえば『ファウスト』の舞踊音楽はそう何度も練習する気がしなかったのに対し,チャイコはそんなことはない。

 あるとき,組曲をばらして物語での順序にし,合間にナレーションを入れて音楽物語として演奏しようということになった。その台本を書くことになったのだが,困ったのは『くるみ割り人形』のときである。組曲の大部分を占めるいろいろな国の踊りは,第2幕の少女の夢の中のパーティでの出し物であり,その間物語は何も進行しないのである。
 結局,組曲に入っていない曲も加え,踊りの曲は一部を「前倒し」し,最後は物語とは違うが組曲と同様「花のワルツ」で華やかに終わるようにした。

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