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Feb 17, 2008

日生劇場の空間

 日生劇場は1963年の開場だからもう45年前のことになるが,コンサートホールではなく劇場らしい夢のある空間の魅力は色あせていない。
 こけら落としはベルリン・ドイツオペラの『フィデリオ』(カール・ベーム指揮)で,これが初めてのオペラハウスの引っ越し公演だった。客席数1300あまりの劇場での引っ越し公演というのも今となっては遠い昔の夢である。

 初めて日生劇場へ行ったのは,たぶん1974年の劇団「四季」の『ウェストサイド物語』だった(→参照)。その後日生劇場では,二期会の『後宮からの逃走』『コシ・ファン・トゥッテ』の連続上演(コシュラー指揮,1976),二期会『蝶々夫人』(三谷礼二の美しい舞台,1977),日生劇場主催の『魔笛』(釜洞祐子が夜の女王,1983),『イリス』(粟国安彦の美しい舞台,1985)など,印象深い舞台をいくつも見たし,森山良子や越路吹雪も聞いた。

 ホワイエでの思い出もある。他のホールでビールやワインを供するようになる前から,日生劇場では幕間にアルコールが飲めた。あるときその列に並んだら前がバリトンの故・立川清登氏で,立川氏のビールを注いだところでタンクが1つ空になった。立川氏は列の後ろのわれわれに向かって「すみませんねえ,この(タンクの最後の)濃いところをもらっちゃいました」。タンクの交換に少し時間がかかることを見越して,後ろに並んでいる人への心配りだった。
 もうひとつは,二期会の『カーチャ・カバノヴァ』(1981)の幕間で,マリファ役で出演しているアルト歌手の夫君とおぼしき人のグループの会話が聞こえてきた。「奥さん,好演ですね」「まあ,地でいってますから」 マリファというのは,嫁いじめをしてヒロインを自殺に追い込む鬼姑である。

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