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Feb 23, 2008

ワグナー『妖精』

 東京オペラ・プロデュースのワグナー『妖精』を見た,と書こうとしていたところ,その代表の松尾洋氏(演出家)が公演終了の翌日亡くなったと聞いて驚いた。プログラムには「稽古直前に病に倒れて入院加療中」と書いてあり,演出は他の人と連名になっていた。
 東京オペラ・プロデュースの公演はいつも気になってはいたのだが,これまでに見たのは1980年の『カプリチオ』,1987年の『サロメ』だけで,20年ぶりということになる。『カプリチオ』は,それほど金があるはずがないのに非常に美しい舞台だった,という記憶がある。

 『妖精』はワグナー21歳のときの最初のオペラで,日本初演。聞いた感じがいちばん似ているのウェーバーで(といってもウェーバーは『魔弾の射手』以外は序曲しか知らないが),言われなければとてもワグナーとは思えない。それでも,『オランダ人』でダーラントがオランダ人を自宅に連れてくるあたりを思い出させるような旋律や,ちょっとした装飾音符など,ワグナーの片鱗はかすかにうかがえる。『魔弾の射手』からわずか13年後に二十歳そこそこでこれだけの「ドイツオペラ」を作るというのはやはり並ではない。
 演奏は,女声陣が立派だった。特に主役のアーダを歌った大隅さんという人は,基本的にはリリカルな歌いぶりだが強い芯の通った美声で,他の役も聞いてみたくなった。

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» 悼話§松尾洋さん(オペラ・プロデューサー) [ひだまりのお話]
30年以上東京オペラ・プロデュースを率いて、数多くのオペラ上演を 行なってきた。 [Read More]

Tracked on Feb 23, 2008 at 10:05 PM

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