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Apr 09, 2008

悲しくない短調

 昔の日本の歌には,「美しき天然」「鎌倉」(七里ヶ浜の磯伝い…)「嗚呼玉杯に花受けて」「リンゴの唄」「青い山脈」など,特に悲しい内容ではない歌詞に短調のメロディーがついているものがけっこうある。特に「リンゴの唄」「青い山脈」のように,短調の曲が戦後の「明るい日本」を象徴する歌とされていたのは,後の感覚とはだいぶ違う。
 たとえば「同期の桜」など軍歌に短調が多いのは,日本人的感覚としてはよくわかるが,童謡にまで「仲よし小道」「うれしいひなまつり」「りんごのひとりごと」「ないしょ話」「かわいい魚やさん」など「楽しい短調の曲」があるのは不思議だ。ただし,このうち前の3つと後ろの2つはそれぞれ同じ作曲者だから,作曲者による偏りはあるのだろう。
 ずっと昔,珍しい短調の校歌を聞いたことがある。確か,伊豆大島の中学校の校歌だった。
 バロック時代には,短調はそれほど暗いものとされてはいなかった,という話を読んだことがある。こうした感覚は意外と短期間に変化するのかもしれない。

 ところで,短調の曲が長調になって終わるのはよくあるが,長調の曲が短調で終わるのはメンデルスゾーンの4番《イタリア》しか思い浮かばない。この曲の第4楽章は舞曲サルタレロで,これも悲しい短調ではないが。

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