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Jun 09, 2008

ベルリン国立歌劇場1977 (1)――70/80年代の外来オペラ

 バイエルン来日の翌年(75年),初めてヨーロッパへ出かけ,ミュンヘンで『ボリス・ゴドゥノフ』,ウィーンで『コシ・ファン・トゥッテ』『タンホイザー』を,いずれも立ち見で見た。翌年二期会がこの3演目をすべて上演したのはおもしろい偶然だった。(ウィーンでの2本については,「本拠地」の「昔のエッセイ」の中の「立見席から――あるヴィーン便り」参照)

 次の外来オペラは,1977年1月のベルリン国立歌劇場。その後2007年までに計8回来日して25回の上演に接することになるこの劇場の初来日である。この劇場は当時はベルリンの壁の向こうにあり,レコードも少なく,長い伝統を誇るオペラハウスということ以外何も知らなかった。
 演目は『フィガロ』『ドン・ジョヴァンニ』『コシ』のモーツァルト3本で,東京,横浜,新潟,名古屋,大阪,札幌を転戦しながら,25日間に21公演(1日2公演の日が2回あり)が行われた。東京の会場は『フィガロ』『ドン・ジョヴァンニ』の各初日がNHKホール,地方公演後の1月下旬の公演は東京文化会館,『コシ』は郵便貯金ホール(今のメルパルクホール)だった。
 私は10日の『コシ』初日と29日夜の『フィガロ』最終回を見た。

 1月10日の『コシ・ファン・トゥッテ』はオトマール・スウィトナーの指揮だった。スウィトナーは当時この劇場の音楽総監督で,すでにN響への客演でおなじみになっていたスウィトナーというのはこんなに偉い人だったのか,と思った。
 当日配られたメンバー表が,プログラムの間に挟まれて残っている。ワープロのないころで,ガリ版(死語か)のような筆跡の手書きのコピーである。セレスティーナ・カサピエトラ(フィオルディリージ),ペーター・シュライヤー(フェルランド),レナーテ・ホフ(デスピーナ),ジークフリート・フォーゲル(ドン・アルフォンソ)など,後に何度も聞くことになる東独の名歌手たちの名が並んでいる。特にフォーゲルは,いちばん最近の来日時(2007)の『モーゼとアロン』にも出演しているから,30年の長きにわたって接してきたことになる。
 上演の様子についてはこれまたほとんど覚えていないが,簡素ながら美しい舞台だった。
  (この項続く

 ◇注:見たオペラの記録は「本拠地」に作曲家曲目別・年代順リストがあります。

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