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Oct 30, 2008

『一杯の紅茶の世界史』とディンブラ

 少し前の本だが,磯淵猛『一杯の紅茶の世界史』(文春新書)を読んだ。語られるのは,中国内陸部原産の茶が,ヨーロッパでどのようにして受容され,新しい文化となって広まっていったかというスケールの大きなドラマである。イギリス人がアッサムやセイロン島で茶の栽培に苦闘した話,ミルクティーを飲むようになった経緯,ティーバッグの発明など,多少雑然としているが,おもしろい話題が次々と出てくる。会社名としてしか知らなかったトワイニング氏,リプトン氏なども登場する。
 中国では元々お茶は緑茶として飲むのが普通だったというのは聞いたことがあったが,ヨーロッパ人も最初は緑茶を飲んでいたのだそうだ。
 イギリスではミルクティーの入れ方について,カップに紅茶を先に入れるか,ミルクを先に入れるかという古典的な論争があるが,2003年に王立化学協会がこの問題について「結論」を出したというのも初めて知った。

 この本の著者の磯淵さんは,1979年に鎌倉駅からすぐのところで紅茶の店「ディンブラ」を始めた。最初は普通のティーハウス店主だったが,やがて著作を次々と出し,紅茶の研究と啓蒙に走り回るようになる。店は10年ぐらいして藤沢に移転した。
 実は私は,「鎌倉時代」以来,ディンブラに行っている。本格的な通販をしていなかったころは,お金を預けておいて,紅茶がなくなりそうになると電話して送ってもらったりしていた。
 藤沢に移ってからごぶさたしていたが,今世紀に入ってからまたときどき行くようになった。磯淵さんはもはやふだんはあまり店にいない(同じビルの上の階に事務所を構えているらしい)。紅茶は,今はもちろん,ネット経由で買うこともできるが,なるべく行って量り売りをしてもらうことにしている。

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