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Nov 21, 2008

円熟の静けさ ハンマースホイ展

 国立西洋美術館で開かれている「ヴィルヘルム・ハンマースホイ 静かなる詩情」展を見た(→参照;会期は12月7日まで)。フェルメール展の帰りにポスターを見て良さそうだなと思ったのだが,期待以上に充実した展覧会だった。
 ハンマースホイはコペンハーゲンに生まれ育った人で,1864年生まれだからリヒャルト・シュトラウスと同い年であるが,シュトラウスの饒舌とは無縁の静けさに包まれていた。

 室内の絵が多い。しかも,誰もいなくて,家具も少ししかなく,あるのは窓からの光,という絵が多い。非常に写実的なので,何枚も見ているうちに,知っている家をのぞいているような気分になる。人物がいるものもあるが,それは妻のイーダで,常に黒い服を着ていて,動きはほとんどなく,後ろ姿が多い。イーダも文字通り still life(静物)なのである。
 ピアノの前に座るイーダを斜めの光が照らす――そう,フェルメールを思わせる絵もあった。ハンマースホイはオランダの室内画もよく研究したらしい。
 デンマークの王宮など,屋外の絵もあるが,ここにも人はほとんどいない。

 静かな世界にひたった帰り道の上野駅には,フェルメール展は「入場制限中,1時間待ち」という掲示が出ていた。

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