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Jul 24, 2009

大相撲のクレッシェンド

 縁あって,大相撲(東京の場所)を枡席で見るというすばらしい経験をしたことが何度かある。
 生で見る相撲は,力士の肌の色つや,まわしや行司の衣装の鮮やかな色彩,呼び出しの声と拍子木,力士同士がぶつかる音など,音楽はないけれど,光と音があふれている。まことに「劇」的な空間だった。
 土俵上のことはテレビに写されるが,テレビではわかりにくいのは,土俵の周りの人々の動きである。力士は,自分の2つ前の取り組みの仕切りの途中で花道から入ってくるが,その直前に付け人がマイ座布団を持ってきて土俵下の呼び出しに渡し,呼び出しは土俵に上がった力士の座布団と交換する。力士が土俵に上がると,呼び出しは懸賞の垂れ幕(というのだろうか)を用意する(懸賞が多いときは,1人で2回回ることになる)。その前の取り組みで勝った力士は土俵下に残って,力水をつける。取り組みとその前4分の仕切り時間のサイクルの中にクレッシェンドとデクレッシェンドのうねりがあるが,そのサイクルが淡々と繰り返されるうちに,全体として長いクレッシェンドが形作られ,結びの一番へ向かって会場の雰囲気が盛り上がっていく。

 かつて呼び出しが,いかにも呼びにくそうにしていたしこ名は「安馬」――「あ(ミラシドレドシラシ)ま(シ~~~)」というような調子だった。安馬が日馬富士になった今,いちばん呼びにくそうなのは「阿覧」である。

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Comments

幕下西十八枚目に兵庫県出身の“李”という力士がいますw

Posted by: HIDAMARI | Jul 24, 2009 at 09:24 PM

あ,なるほど。長い方は,話題の「右肩上がり」ですね。

Posted by: 家主IZK | Jul 26, 2009 at 07:27 AM

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