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Jul 15, 2009

甘草屋敷とビヤホール列車――中央線・富士急行の夏景色

 久しぶりに中央線の車窓からの景色を眺めたくなり,日曜日の昼に特急で新宿を出た。昼時なので当然駅弁である。買ったのは期間限定の「中央線120周年記念弁當」。富士山麓の鶏のつくね,立川のうど,長野県の野沢菜など,沿線の産品が入っている。絹織物の八王子にちなんできぬかつぎ,というのはちと苦しいが(普通は衣被と書く)。Img_2496
 高尾を出ると山あいとなり,緑が深い。ちょっとだけ神奈川県に入って相模湖を見下ろし,次は山梨県。山の趣が少し変わる。笹子トンネルを抜けるとモモとブドウの里が広がり,ゆるやかなカーブを描きながら下っていく。ここは春のモモの花の季節がすばらしいが,モモの実がなる緑の季節もなかなかよい。Img_2467

 あてもなく塩山で下車してみた。北側に出ると武田信玄の像があり,その向こうに大きな古そうな家があった。旧高野家住宅(重要文化財)で,18世紀初めごろの建築だという。入場料300円を払って入った母屋では,団体が説明を受けていたので,便乗して聞かせてもらう。Img_2474
 合掌造りと同様の三角屋根で,広い屋根裏も見学できるようになっていた。そこで行われていた養蚕の道具や,何十人もの客のための食器などが展示してあった。
 高野家は代々カンゾウ(甘草)を作る家で,この家は「甘草屋敷」と呼ばれていた。甘草はハーブとしてしか知らなかったが,今も生産量の3分の2は元来の用途である甘味料として使われているという。コクのある甘みを出すので,チョコレートなどに入れることもあるとのこと。

 中央線で少し戻って,大月で降り,富士急行に乗った。30年ぶりぐらいだろうか。昔,三ツ峠駅から元旦に三ツ峠登山をしたこともあった。Img_2513
 富士急行には,フジサン特急という特急も走っているが,時間が合わない。待っていた普通電車は,トーマスランド号,つまり機関車トーマスの絵が中にも外にも描かれた電車だった。河口湖まで 26.6km を50分以上かかって走る。途中やや大きい駅は都留市,富士吉田。富士吉田でスイッチバックをするのがこの線の「鉄道名所」である。Img_2510
 河口湖駅に着いて,すぐ折り返そうかと思って時刻表を見ると,2本後に土日運転の「ビヤホール列車」(→参照)というのがある。迷わずこれに決め,それまでの時間に,河口湖までぶらぶら歩いて往復した。 ビヤホール列車はレトロ車両2両で,通常の電車2両の後ろに連結されている(富士吉田で方向が変わって前になる)。メニューは,ふじさんビールのナマ3種(ピルスナー,ヴァイツェン,ドゥンケル)が1杯400円,乾き物のつまみが100円で,発車のだいぶ前から営業していたらしい。ロングシートの真ん中にテーブルが置かれ,揺れても大丈夫なように,テーブルにジョッキを置く穴があいているのがおもしろい。Img_2511
 帰りは交換(行き違い)の都合で行きよりのんびりで,ほぼ1時間かかって大月着。接続良く,新宿行きの快速に乗れた。


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