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Sep 23, 2009

スカラ座『アイーダ』『ドン・カルロ』

 少し旧聞になってしまったが,ミラノ・スカラ座の日本公演『アイーダ』『ドン・カルロ』を見た。今回が6回目の来日で,初日の9月4日は日本で100回目の公演だったという。
 その次の101回目の公演の『アイーダ』に出かけた。ゼッフィレッリの写実的で壮麗な舞台で,基本的には新国立劇場での上演と同じだが,横に広く,その割に奥行きがないNHKホールの舞台では,凱旋の場の行進のスペースが小さくて,動きが不自由に見えた。アイーダ・トランペットには,剃髪して僧侶のような穏やかな表情の日本人のトラが半分ぐらい入っていた。
 アイーダはヴィオレッタ・ウルマーナ,ラダメスはヨハン・ボータ,アムネリスはエカテリーナ・グバノヴァで,声については好演。ボータは「いよっ,ボタ山関!」と声を掛けたくなるような体型で,戦争でなく相撲で勝負するならいいのだが。(ボータは,2005年末にウィーンでローエングリンをやっていたのを見た(→参照)。ローエングリンは剣で戦わざるを得ないが,このときは剣を手に念力で戦っていた。)ウルマーナは,調べたら,2001年のバイエルンの来日公演の『トリスタンとイゾルデ』でブランゲーネを歌っていた。実在の歌手でヴィオレッタという名前の人は,たぶん他に見たことがない。
 指揮はバレンボイム。概してゆったりのB氏流で,凱旋の場もややのんびりムードだったが,後半はさすがに締まった。これまたB氏流で,オーケストラのメンバーがカーテンコールに登場した(→参照)。

 『ドン・カルロ』は1週間後だった(東京文化会館)。指揮は人気のダニエレ・ガッティ。ミラノ生まれで,今シーズンのスカラ座の開幕公演を振ったが,一方で昨年バイロイトにも登場しているという。ガッティの指揮は,2002年のボローニャの同じ『ドン・カルロ』と『トスカ』を見たことがある。
 こちらは抽象的なモダンな舞台で,控えめながら華やかさもあり,ガッティの指揮もそれに照応してきびきびとしていた。歌手は,多少の波はあったが,昨年のウィーンの『コシ』に続くバルバラ・フリットーリ(エリザベッタ),ワグナーでたびたび接したルネ・パーペ(フィリポ2世)などが良かった。
 なお,最終日17日の『ドン・カルロ』にはいとやんごとなききはの方々とイタリアの大統領が来場したという。ワグナーでもないのに平日午後3時開演というのは,その都合だったのだろうか。

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