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Dec 24, 2009

国歌による行進曲

 米国国歌「星条旗」の旋律を使った「国民の象徴」(National Emblem)という行進曲がある。作曲者はこの曲1曲で知られる Edwin Eugene Bagley という人で,昔はバーグレーと書かれていたが,今はバグリーとすることが多いようだ。米国国歌は3拍子だが,もちろん2拍子に変形されて中音楽器によって堂々と奏でられ,その上で高音楽器は対位法的に軽やかなメロディを重ねていく。
 ただし,こうして米国国歌が明確に出てくるのは主部の最初の8小節だけである。その後の展開はなかなか変化に富んでいて,特に,トリオで,低音の旋律のあと高音が3度上に転調して繰り返し,やがて元の調に戻っていくあたりは,手並み鮮やかである。

 日本でも同趣旨の行進曲として「君が代行進曲」がある。こちらは原曲の1拍を1小節にし,「君が代」全曲44小節にコーダ4小節がついて行進曲の主部をなす。この間高音楽器が奏するのは,対位法的に組み合わされた旋律というよりは,実質的に「君が代」の変奏曲である。

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