« 間髪を入れず | Main | フォト日記臨時号――錦町更科 »

Feb 16, 2010

「御宿かわせみ」江戸篇34冊を読了

 平岩弓枝の「御宿かわせみ」を昨年3月から読み始め,先週ついに「江戸篇」全34冊(文春文庫),264篇を読み終えた。捕物帖だから毎回事件が起きてやがて解決するということの繰り返しだが,物語の中の季節は少しずつ移ろい,登場する子どもたちはたくましく成長していく。1年つきあってきたので,最後は読み終えてしまうのがさびしくなった。
 原則として,平日は帰りの電車の中,休日もたいていは電車の中で,1日に1篇ずつ。もったいないので「飲んだら読むな」ということにしていたし,夕刊紙や週刊誌に手を出す日もあったが,平均すると週5日読んでいたことになる。読み始めたときに文庫になっていたのは33冊だったが,昨年9月に34冊目が出て,旧シリーズが全部そろった。現在は,時を明治に移した新シリーズが進行中で,単行本が3冊出ている。(ほかに,同じ文春文庫の『「御宿かわせみ」読本』も読んだ。これは32冊目の2つ目の作品が発表された時点で編集されたものである。)

 主人公の神林東吾を筆頭に,神林家(兄・弟),畝家,麻生家の人々の人物像は理想化され過ぎている面もあるが,要所で(?)ドジを踏んだり,女房にやりこめられたりでバランスが保たれ,いかにも「男の世界」を描いた池波正太郎と,方法は違うが,同様に人間味あふれる江戸の人々が息づいている。
 第33巻で,作者の実家である代々木八幡神社が舞台となり,その縁起が語られるのは,シリーズの締めくくりを意識したものだろうなと思った。もうひとつ,これも最後の方で,私の故郷に近い金沢八景や六浦(作中では「むつら」と読んでいる)(共に横浜市金沢区)が,風光明媚な地として出てきたのがちょっぴりうれしい。このあたりは,小学校のころ遠足で何度か行った場所である。

|

« 間髪を入れず | Main | フォト日記臨時号――錦町更科 »

Comments

明治期を舞台にした「新・御宿かわせみ」もありますよ。登場人物がかなり悲惨なめ
にあって、別れ別れになっていますが、ぜひあたらし世代の成長振りを読んでみてください。

Posted by: リンデ | Feb 21, 2010 at 02:42 PM

Post a comment



(Not displayed with comment.)




TrackBack

TrackBack URL for this entry:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/23118/47582060

Listed below are links to weblogs that reference 「御宿かわせみ」江戸篇34冊を読了:

« 間髪を入れず | Main | フォト日記臨時号――錦町更科 »