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May 2010

May 31, 2010

『スイングジャーナル』が休刊

 『スイングジャーナル』誌が7月号(6月発売)を最後に休刊するというニュースに驚いた。ジャズ界におけるこの雑誌の存在感は,クラシック界における『音楽の友』と『レコード芸術』を併せたよりもだいぶ大きく,同誌の「ジャズ・ディスク大賞」に何が選ばれるかは,米国のジャズ界からも注目されていた。
 私は父親の影響でジャズを子守歌にしていた。高校時代以降,クラシックほど能動的ではなく,LPを自分で買うということはほとんどなかったが,ディキシーランド・ジャズから,スイング,「モダンジャズ」という名の古典ジャズまでのジャズのレコードにはある程度親しんでいた。
 その後,ジャズは意識としては「旧友」であるとはいえ,実際上遠ざかってしまっていたが,今世紀になって安いCDが大量に出回るようになって,少しずつジャズのCDを買うようになった。名盤として知られていたが昔は買えなかったアルバムが,1000円もしなかったりする。
 しかしこの間に,レコード店のジャズの売り場はどんどん小さくなって,町のレコード屋では,ジャズはクラシックよりさらに小さな存在になってしまった。そんな状態だったし,雑誌というものをめぐる状況も大きく変わってきた中で,冷静に考えると『スイングジャーナル』の休刊も必然的なことなのだろうという気はするのだが,それにしても――寂しさがつのる。

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May 30, 2010

息子がボケて

 かつて記録の確かな世界最長寿者としてギネスブックに載っていた泉重千代氏(1865-1986)のものと記憶している「名言」に,

  「近ごろ息子がボケてきおって」

というのがある。しかし,ネットを検索したところでは,泉氏の発言とする資料は見あたらない。こちらもボケてしまったか。
 Wiki の「泉重千代」の項によれば,同氏は好きな女性のタイプを聞かれて「やっぱり年上かのう…」と答えたという。

 ちなみに,きんさん・ぎんさん(107歳・108歳で死去)の生年は確かなのに対し,泉氏の生年については疑義もあるとのこと。

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May 25, 2010

エレベーターの機能

 エレベーターの1つの箱で,出入り口が複数あるものが増えてきた。階によってドアの向きが違うのに対応しているわけだが,知らないで乗って後ろが開いて驚く人も多い。
 地下鉄の某駅の出口へ向かうエレベーターで,「乗り込んだ 反対側のドアが 開きます」というアナウンスがあった。口調がなんだか川柳のようでおかしかった。

 「車いす用の行き先階ボタンを押すとエレベーターの速度が遅くなる」というのは,昔は一種の都市伝説だと思っていたが,実際にそういう機能を持つ機種も増えている。扉の閉じる速度を遅くしたり,開いている時間を長くしたりするものもあるという。
 ずっと前に,エレベーターの前で「このボタンをダブルクリックすると早く来たりしないかな」と言っている人がいた。これ自体は実現可能かもしれないが,皆がダブルクリックすると意味がなくなりそうだ。VIPカードをかざすと優先的に希望の階に行ける,というような運転ならできそうな気がする。
 あと,乗って行き先階ボタンを押した後,ボタンを引っ張るとそれを取り消せる,という「取り消し機能付きボタン」というのはどうだろう。

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May 15, 2010

豆腐1丁の肉豆腐――池袋「千登利」

 かれこれ20年通っている池袋西口の居酒屋「千登利」は,やきとんと肉豆腐の店である。
 名物の肉豆腐は大鍋に入っていて,注文があると1丁(まるごと!)すくって皿に入れ,牛すじとたれをかけ,ネギを山盛りにして出される。中には「肉なし」という注文をする人もいるが,値段は普通のと同じだという。
 やきとんはシロ,レバ,カシラ,タンハツ(タンとハツが交互に串にさしてある),ナンコツ,コブクロ。鶏関係は,鶏皮,つくね,鶏ナンコツ,ウズラの卵。野菜は,カモ(というのはネギのこと),銀杏,ニンニク,シイタケ,シシトウ。
 カウンターに置かれたかごに野菜が置いてあるのは,飾りではなくて生野菜のメニューである。すなわち,キュウリ(もろきゅう),トマト,カブ,セロリ,エシャロット,この季節はショウガもある。ここでの名物はカブで,直径7,8センチの大きいものを4つに割り,味噌をそえて出てくる。このカブを食べていて,隣の人から「これ,カブですか」ときかれたことは,2度や3度ではない。「ええ,生のカブを切っただけのものなんですよ。こんなもの,ウチで食べてもうまくも何ともないと思うんですが,ここで食べると不思議とうまいんです。」などと答える。セロリも,同様に1本まるごとである。

 千登利の焼酎は米酎で,アルコールはなんと35%(焼酎は普通は25%),しかも1杯が140ミリリットルある。例えばウーロン割りを頼むと,焼酎が小グラスにあふれそうに注がれ,別に氷入りグラスとウーロン茶のびんが出てくる。自分で好きな濃さに割って飲むことができる。2004年秋からホッピーが置かれるようになったのはありがたかった。

 この店のトイレには,山頭火の句の入った版画が飾られている。少し冷静になって引き上げどきを考えろということだろうか。

  酔ひざめのつめたい星がながれた

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May 08, 2010

困った巨匠たち――シェトレ 著『指揮台の神々』

 2003年に出た『指揮台の神々――世紀の大指揮者列伝』(ルーペルト・シェトレ 著,喜多尾道冬 訳;音楽之友社)を,遅ればせながら読んだ。470ページの大冊だが,読ませる文章につられてどんどん読んでしまった。
 扱われているのは,ハンス・フォン・ビューロー,ハンス・リヒター,ニキシュ,マーラー,トスカニーニ,ワルター,クレンペラー,フルトヴェングラー,クナッパーツブッシュ,ベーム,カラヤン,バーンスタイン,ラトルの13人。このうちラトルはバーンスタインより1世代以上若く,今も「現役」で,なんだか取ってつけたようである(原書は2000年刊)。
 いちばん印象に残ったのは,巨匠たちがそろいもそろって猜疑心のかたまりで,やなやつ・困ったやつであることだ。自分の地位をおびやかすスター指揮者の登場を恐れ,新しい楽員に疑惑のまなざしを向ける。昔の常任指揮者・音楽監督は,そういう「能力」がないと務まらなかったということでもあるのだろうが,周りの人間はたいへんだ。かろうじて個人的につきあってもいいかなと思うのは,ワルターとクナ(とラトル)ぐらい。

 13人のうち,私がナマで聞いたことがあるのはベーム,カラヤン,バーンスタインの3人である(いずれも来日公演;ベームはウィーンでも1回聞いた[参照 →本拠地])。上記リストのそれ以外の人たち(ラトルを除く)は来日していないから,クナ以前の人を聞けた日本人は,ごく限られていたはずである。フルトヴェングラー(1954年死去)を聞いたことがある人で健在なのは,吉田秀和氏ぐらいかもしれない。
 ちなみに,1950~60年代の欧米のコンサートを聞きまくった記録としては,植村 攻『巨匠たちの音,巨匠たちの姿――1950年代欧米コンサート風景』(東京創元社)がおすすめである。

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May 06, 2010

博報堂旧本社近況

 4月末で,歌舞伎座が劇場としての使命を終えた。
 同じ建築家による博報堂旧本社(神田錦町)は,これより一足早く,昨年から取り壊しが進んでいたが,3月末にほぼ更地になった。P4301422

 右の写真は4月末の状況で,フェンスの中が更地として整備され,向こうに,以前は見えなかった東京電機大学の建物が見える。4月下旬になって,街路樹の緑がかなり成長した。

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