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April 2011

Apr 29, 2011

『ぴあ』とキャンディーズ――70年代

 『ぴあ』が休刊するという。最初の10年ほどはよく買っていたから,通算で買った冊数はある程度の数になる。
 『ぴあ』の創刊は70年代前半だった。当時,ビデオなどないから,古い映画を見るのは封切館以外の小さな映画館が頼りだったが,その上映情報を得るには,新聞の中面の細かい広告がぎっしり集まっているページを注意して見る必要があった。そこには上映のタイムスケジュールはほとんど書いてなかったし,何よりそのころ映画館が多かったから,すべてを網羅しているわけではなかった。『ぴあ』は最初,そうした細かい映画情報を提供するものとして始まったと思う。
 当時,ライバルとして『シティ・ロード』という雑誌があった。『ぴあ』は縦組み,『シティ・ロード』は横組みで,私は『シティ・ロード』の方が見やすいと思っていたのだが。
 『ぴあ』に掲載される情報はどんどん増え,月刊から隔週刊(「隔金刊」と称した)になったが,雑誌は厚くなり続け,手軽とはいいがたい雑誌になった。そのころから通常号はほとんど買わなくなり,「ぴあマップ」「ぴあホールマップ」などを愛用した。

 『ぴあ』が急成長したころ,キャンディーズが活躍していた。70年代後半にはテレビのない生活をしていて,歌番組にはぷっつりとごぶさたしていたから,キャンディーズのことをよく知っていたわけではない。それでも,キャンディーズ(とピンクレディ)は「社会現象」だったから,「春一番」や「年下の男の子」などの大ヒット曲はいやでも耳に入ってきたし,同じ部署に若い女性3人がいると「うちのキャンディーズ」とひとくくりにされたりした。
 そのメンバーの一人,田中好子の死去と『ぴあ』休刊のニュースがほぼ同時に流れたことに,多少の感慨を抱いた。

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Apr 23, 2011

火主水従のころ

 小学校のころ,というのは50年以上前だが,日本の発電は「水主火従」であるが,近い将来「火主水従」になる見込みと教わった。当時はたしか,水力が7,火力が3ぐらいだったと思う。
 故郷・横須賀でも久里浜で火力発電所の建設が始まり,それが年々増えて,完成時には当時世界最大の発電所となった。千葉の金谷港から東京湾フェリーに乗ると,久里浜が近づくにつれ,火力発電所の威容がよくわかる。
 しかし,その後,「水」と「火」の間に「原子」が割って入って話が複雑になり,「主」だの「従」だのという言い方はしなくなった。今までよく知らなかったが,横須賀火力発電所は2010年4月までにすべて「長期計画停止」になったとのこと。
 それが,このたびの電力不足対策のひとつとして,一部の運転を再開するという。郷土の生んだ往年の名選手の現役復帰を歓迎したい。

 話は飛ぶが,私のひげ剃りは長年「電主手従」だった。「手」は Schickの手動カミソリで,あごの骨の付け根のあたりなど,どうしても電気カミソリでは剃れない部分があって,そこだけ Schickを使っていた。
 それが,今年の1月に電気カミソリを十数年ぶりで買い換えたところ,ほぼ問題なく電気ですべて剃れるようになった。Schickの肌触りへのなつかしさはあるが,実際上「電全手0」となった。

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Apr 16, 2011

フォト日記――神田明神の春

    ・写真をクリックすると大きい写真が出ます。

 これまでと違って今年は神保町付近の桜を見られなかった。
 今年訪れた神田明神(東京・千代田区)では,桜と馬酔木が同時に咲いていた。馬酔木はピンクと白の2色だった。

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Apr 10, 2011

シルク・ヱビス 品切れ

 平常の状態に戻ってきたスーパーのことを前項で書いたが,その酒部門では,ヱビスと,いつもケースで買っている愛用のシルク・ヱビスの品切れが続いている。先日は代わりにプレミアム・モルツを買ったが,今日はそれもケースはない。今日はやむなく,わずかにあった普通のヱビスとプレミアム・モルツの缶をバラで少しだけ買った。
 サッポロビールのサイトでは,ヱビス・ザ・ブラックの缶が「一時製造中止」となっているが,他のヱビスのことは書いていない。あるところにはあるのだろう。
 某居酒屋では,瓶ビールはこれまで大瓶しかなかったのだが,3月末ごろ,中瓶が登場した。聞けば,問屋で震災後大瓶が品薄になっていて,代わりに持ってきたのだという。

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今日はオペラ――日常への復帰

 今日10日は,新国立劇場の『ばらの騎士』を見に行く。
 今年は『ばらの騎士』初演100周年の記念の年である。ということは,ベルリンからドレスデンまで特別列車「ばらの騎士号」が走ってから100年ということになる。(ただし,まったくの想像だが,その時「ばらの騎士号」という名前はついていなかったのではないだろうか。)

 新国立劇場の『ばらの騎士』は2007年にプレミエになったもので,予定の指揮者と主要歌手3人が変更になり,当初予定は7日スタートだったが,7日は中止で,今日が初日となった(7日はゲネプロだったらしい)。3月に予定されていた『マノン・レスコー』が全部中止になったので,震災後,初オペラである。
 前に書いたように,この間,マーラー「復活」とピアノ小リサイタルを聞いたが,それはいずれも震災のために予定の演奏会がなくなったから行かれたものだった。それだけに,今日の『ばらの騎士』は,音楽的日常への復帰の始まりとなる。

 ふだん午前1時までやっている近所のスーパーが,地震の後,6時までの営業になった。翌週からすぐ8時まで,少しして10時まで,やがて12時までとなり,先週からは元通り1時までになった。
 商品も,水のボトルとヨーグルト・納豆以外はほぼよくそろっていて,牛乳の本数制限は解除されている。
 電車の運行も,ずっと運休だった湘南新宿ラインが4月から運行を始め,副都心線が東武・西武との乗り入れと急行の運転を再開した。これで,少なくとも朝夕はほぼ通常の状態になった。
 明日で1か月,あまりにいろいろなことがあって長かった1か月だった。東京の生活の正常化は進んだが,全体としてはこれからが長い。

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Apr 03, 2011

キュリー,ストロンチウム,パタネー

 3.11以後の変化のひとつは,人に会うと,地震後初めてかそうでないかによって,話のしかたを変える必要に迫られることである。メールも同様だ。外での飲食の際にも,その後初めてだと,「店の中,大丈夫でしたか」ということを聞かずにはいられない。

 先日会ったK氏は西日本の太平洋岸出身で,子供のころに昭和南海大地震(1946年12月)とそれによる津波を経験した。「子供だったせいか,今回より揺れは大きかったような気がします」という。(今回は,中央線で1駅離れたところに出かけていて地震にあい,歩いて何とか帰宅した。)
 しかもK氏は,1986年当時ミュンヘンにいて,ヨーロッパのチェルノブイリ・パニックに遭遇した。「当時の放射能の単位はピコ・キュリーだったんですがね」という。辞書によれば,キュリーの後継者(SI単位)はベクレルである。

 そういえば,昔は放射能といえばストロンチウム90だった。ストロンチウム90など「死の灰」を含んだ雨に濡れないようにすることが奨励された。

 ちなみにK氏は,チェルノブイリにも負けず,ミュンヘンのころはオペラ通いに精を出した。思い出深い出演者として,パタネーと山路芳久の名が挙がった。

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Apr 01, 2011

復活の後に

 知人が主催する小さなピアノ独奏会が,日曜日の午後に個人宅で開かれた。スタインウェイのいちばん小さいグランドピアノを囲んで,パイプ椅子に30人ぐらいの聴衆がぎっしりと座り,シューマンの「パピヨン」,ベートーヴェンの31番のソナタ As-dur,フォーレの「8つの小品」より「カプリッチョ」「即興」,ショパンの舟唄 op.90 という正味 50分ほどのプログラムが演奏された。
 プログラムは実は行くまでわからなかった。ベートーヴェンの As-dur のソナタは,最初の穏やかな表情からフィナーレの堂々たるフーガまで密度の高い曲だが,同時期の他の作品ほど理屈っぽいところがなく,非常に好きなピアノ曲のひとつだから,プログラムを開いて,ああよかったと思った。
 この時期に予定通り開催すべきかどうか主催者は悩んだが,19日の読響の演奏会を聞いて「やっぱり音楽が必要」とあらためて思い,開催することにしたとのこと。
 終わった後は,ティーパーティーで,81歳の誕生日を迎えた人を祝う一方で,特急「スーパーひたち」に乗っていて大洗(茨城県)近くで地震にあい,高台に避難した人の話を聞いたりもした。当然,募金箱も回った。
 前週の超大規模な「復活」と対照的だったが,この時期だからこそ聞いてよかったという点は共通だった。
   (4月5日に少し修正しました)

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