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Jul 31, 2011

上海列車事故の9日後

 中国の「新幹線」で追突事故が起きて,思い出したのは1988年3月の「上海列車事故」である。上海近郊での正面衝突事故で,死者の大部分,28名が修学旅行中の高知学芸高校の生徒・先生だった。

 私が中国(大陸)に行ったのは1度だけだが,その1度というのがこの列車事故の直後だった。仕事の関係者が主催する「北京・揚州と江南の春を訪ねる旅」というツアーに参加したのである。まだ冬の北京,鑑真ゆかりの揚州を経て南下し,無錫,紹興,杭州では「江南の春」というにふさわしい風景がひろがっていた。
 杭州から列車で上海に向かった。夕暮れが近くなり,「おぼろ月夜」を思わせる田園風景の中で,突然目に飛び込んできたのは,畑にごろんところがっている黒ずんだ客車の姿だった。事故の9日後のことだった。
 非電化区間だから,線路の上から邪魔物をどけさえすれば列車は動かせる。乗った列車はたいしたスピードではなかったが,ころがった車両が見えたのはほんの一瞬だった。
 暗くなってから上海着。宿泊先のホテルには、高知学芸高校の関係者がまだ滞在していた。天安門事件の1年あまり前のことである。

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