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July 2012

Jul 31, 2012

ロンドンとミュンヘンで

 ロンドン・オリンピックが28日に始まった。このブログを始めたのがアテネ・オリンピックの年2004年の春だったから,これで3回目のオリンピックということになる。
 アテネのときの前半のように「毎日金メダル」(→参照)ということはないが,アーチェリー女子団体の銅メダルといううれしい「伏兵」もあり,まずまずの成績ではないだろうか。

 開会式前に予選が始まったのが,サッカー。その最初の試合(女子)を12時間後に控えた7月25日の昼,昼食に入ったうどん屋で,隣の席の2人はどうもサッカー協会の関係者らしい。「なでしこはどうも危なっかしいよなあ」「でも男子はもっと危なっかしい」というような話をしていた。関係者とはいえ雑談であり,冷静な分析というようなものではないけれど,気になる発言だった。
 しかし実際には,男女とも2試合終わったところで予選突破が決定した。男子はなんと優勝候補スペインを破った。予選リーグの残りの1試合で,1位通過をねらうのがいいのかどうかとか,主力メンバーをどの程度休ませるかといった贅沢な悩みを抱えることになった。

 ヨーロッパの30日夜,ロンドンで体操の男子団体が終わったころ,ミュンヘンのバイエルン州立歌劇場では,合唱団で27年にわたって歌ってきたKさん(テノール,福島県出身;ブログ上の名前は「篠の風」さん)が,定年退職前の最後の舞台を終えた。最後の演目は『椿姫』だった。バイエルン州立の2011-12シーズンは7月31日に終了する。
 Kさんのブログは,大歌劇場の舞台裏が毎日綴られるという唯一無二の存在だった。その部分がなくなるのは寂しいが,Kさんが新しい生活を楽しむ様子を拝見するのを楽しみにしたい。

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Jul 29, 2012

夏のトリビア

 電車の運転士が「出発進行」と唱えるのは,「さあ出発だ,行くぞ」と意気込みを述べているのではない。「出発」というのは駅を出るところにある「出発信号」のことで,「出発信号が“進行”の状態になっていることを確認した」と言っているのである。
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 冬のシベリアでは,川や湖に張った氷の上がいちばん快適な道路だという。氷の上でタイヤがスリップするというのは温度が高い世界での話で,マイナス60度の世界では摩擦で氷が溶けることがなく,スリップしないのだそうだ。
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 昔,シンガポールの日本人学校の先生に聞いた話――日本人学校には,隣のマレーシアからも生徒がやってくる。当然,生徒はパスポートを持って通学する。先生曰く,「これが本当の越境入学です」。

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Jul 13, 2012

『わが祖国』全曲――昔聞いた演奏会がCDに

 CD店の店頭で,かつて自分がナマで聞いた思い出の演奏会がCDになっているのを見つけ,飛びついて買った。ヴァーツラフ・ノイマン指揮,チェコ・フィルハーモニーによる『わが祖国』全曲,1974年6月30日東京文化会館の公演である。うーん,もう38年もたつのか。
 この演奏会は,FM東京の番組「TDKオリジナルコンサート」のためのまさにオリジナルの公開録音で,『わが祖国』の全曲は日本初演だった。往復はがきでの申込みによる聴取者無料招待だったから,家族やクラシックにあまり関心のない友人の名を借りたりして,十数通応募し,ようやく1枚当選した。2000人招待のところ,応募総数は11万5千通にもなったというから,十数通で当選したのは効率が良かったということになる。
 当時,第2曲「モルダウ」は知っていた(演奏したこともあった)が,あとは第1曲「高い城」(最初,「他界しろ」と変換された)と第4曲「ボヘミアの森と草原から」をレコードでちょっと聞いたことがあっただけで,他の曲はまったく「初耳」だった。特に,第5曲が「タタタータータタター」(←1字半拍)というユニゾンの動機で終わり,第6曲がまったく同じ動機で始まったのは新鮮な驚きだった。初めての曲でも,最後には「モルダウ」でおなじみの「高い城」の動機が出てきて,旧友に巡り会って大団円となる。

 いろいろな音源が発掘されている中で,自分が聞いた・見た公演としては,ベーム=ウィーンフィルの75年,77年の演奏会,ベーム=ウィーン国立歌劇場の『フィガロの結婚』(80年)(→参照)などが CD/DVD になっているが,これらの場合同じプログラムによる複数の公演があって,収録されているのが自分が行った日ではなかったりするのに対し,この『わが祖国』はずばりその日の貴重なCDとなった。

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Jul 10, 2012

火薬庫爆発事件――デルフトと横須賀

 いま,上野にフェルメールの絵が2点来ている。そのうちのすいている方,ベルリン国立美術館展(西洋美術館)に先日行った。ベルリン国立美術館というのは,そういう1つの美術館があるわけではなく,15の館の総称だとのこと(→ご挨拶)。
 フェルメールは「真珠の首飾りの少女」。他の多くの絵と同じように,室内に左側の窓からやわらかい光が入っている。

 フェルメールのころのデルフトというと,この絵が描かれる8年前,1654年の火薬庫爆発事故の話がよく出てくる。町の4分の1が破壊されたという。
 これと比べるべくもないが,私の小学校のころ,郷里・横須賀でも火薬庫爆発事件があった。ネット上の資料によると,1960年5月7日早朝のことで,横須賀市坂本町の銃砲店の火薬庫が爆発したのだった。「早朝」とあるが,子供の感覚では夜中だったような気がする。私の家は爆発現場から直線距離で1.6kmほどのところだったが,爆発音と家がびりびり震動する音で目をさました。何日か後で現場近くに行ってみたが,まわりじゅうの家の窓ガラスが割れていた。建物の全半壊170戸,窓ガラス等の破損は2800戸に及んだという。
 デルフトと違って,この爆発は事故ではなく,この火薬庫の管理人の放火自殺によるものとわかったのは,だいぶ後のことだった。ネット上の資料にはなかったが,この管理人は山本という名だったと思う。当時の担任の先生の実家は歯医者で,歯形から身元を特定するために警察がやってきたという話を聞いた。

 この事件の9日後に「雅樹ちゃん誘拐事件」が起きた。慶応幼稚舎に通う小学生の営利誘拐・殺人事件である。2か月後につかまった容疑者の名は本山,元歯医者で,坂本の火薬庫爆発との妙な縁を感じずにはいられなかった。

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