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Oct 08, 2012

CD 発売から30年

 音楽CDが初めて発売されたのは1982年10月だったから,ちょうど30年を迎えた。最初のプレーヤー(CD再生デッキというべきか)は17万から20万円ぐらいだった。デジタル信号として記録された音を再生するシステムは初めてだったから,発売前には,デジタル信号であるからにはプレーヤーによる音の違いはないはずだという説が有力だったりした。
 CDを生産する工場は世界に2か所,静岡県藤枝のソニーの工場とドイツ・ハノーファーのドイツ・グラモフォンの工場しかなく,当時新譜LPレコードが2500円ぐらい(レコードは定価販売だった)だったのに対し,CDは1枚4000円ぐらいして,しかもほんの少ししかタイトルがなかったから,当初の普及の速度は遅かった。

 私がCDデッキを買ったのは2年後の84年秋だった。このころデッキはたぶん8万円,新譜CDは3200円ぐらいに下がっていたと思う。発売点数は当初よりは増えたが,LPに比べるとまだまだ少なく,オペラのCDにどんなものあるかは,だれでも頭の中に入っているような状態だった。(ちなみに,レーザーディスク(LD)はCDの1年前に発売されていた(→参照)から,特にオペラの場合はLDとの競争もあった。)
 LP vs CD の優劣についての論争も華やかで,例えば英国のレコード雑誌 Grammophone の投書欄での論争はずいぶん後まで続いた。針をとりかえなくてよいなど,CDの使い勝手の良さはもちろんあるが,私にとっては,LPではワウフラッターを抑えるのに大きなコストがかかったのに対し,CDではどのプレーヤーでも実際上ほぼゼロになり,特にピアノ曲が美しく再生できることが大きなメリットだった。一方で,CDがLPにまったくかなわないのはジャケットの迫力と,解説・対訳の見やすさである。
 その後CDの生産体制はどんどん拡充され,LPのタイトルがCDで再発売されることも多くなってきた。ビートルズのLPをCDで出せ,出さないといった今では考えられないようなやりとりもあった。私は,LPで持っているものをCDで買い直すことはしないという「掟」を設け,これは91年の引っ越しのときにLPのターンテーブルの使用をやめるときまで続けた。
  (この項続く

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