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Oct 25, 2012

オケハシゴ  (下) カンブルラン―読響―ラヴェル

(承前)
 さて,同日夜は,6時からシルヴァン・カンブルラン指揮読売日本交響楽団の名曲シリーズ「マメールロワ」「ダフニスとクロエ」各全曲が東京芸術劇場(池袋)である。N響が4時半に終わったときは「満腹」で,夜はもういいと思っていたのだが,ちょっと寄り道しているうちに少し気分転換ができ,先日歌舞伎とオペラをハシゴした人(→参照)のことを思い出したりして,やっぱり行くことにした。
 東京芸術劇場の中に入るのは9月の「劇的リニューアル」から初めてである。新装のエスカレーターを上がってホール入口に着いたのは開演5分前で,当日券売り場に行列ができていたが,これは開演直前に売り出す学生券(1500円)のための行列だった。無事にオジサン券を買って,また3階へ。3階行きのエレベーターが新設されていた。

 後半の「ダフニスとクロエ」に比べて「マメールロワ」の管楽器・打楽器の編成は半分以下だが,弦は前半から8-7-6-5-4プルトの大編成だった。かわいらしい「マメールロワ」も,改装によってホールの残響が変わったこともあって,かなりゴージャスな響きが快い。
 「ダフクロ」全曲は,レコードでは親しんでいたつもりだったが生で聞くのは初めて。「夜明け」の部分の長い壮大なクレッシェンドも良いが,ハープのグリッサンドを加えてごく短時間にジュワッと大きくなるクレッシェンドがラヴェル特有で,生演奏ならではの快感だった。合唱は新国立劇場合唱団で,人数は多くないが充実した響き。レコードでの印象と比べて,特に前半,合唱の出番はこんなに多かったのかと思った。
 この曲は1912年初演,委嘱したのはロシア・バレエ団のディアギレフだった。今の目で見ると,こんな大編成のオーケストラと合唱を動員して委嘱新作によるバレエを上演するという贅沢が実現したのは,奇跡的なことのように思える。しかも,ディアギレフはこの翌年には「春の祭典」(もっと大編成)を初演している。第1次世界大戦直前には,冬が来る前の小春日和のような豊かさがあったということだろうか。

 蛇足: ウィンドマシーンは,あれも分類上打楽器なんですかね。見た目は「廻楽器」(!?)。

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