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Apr 15, 2013

ワグナー週間

 先週は大ワグナー週間だった。まずは7日(日)に東京・春・音楽祭の『ニュルンベルクのマイスタージンガー』(演奏会形式;東京文化会館)。2月にチケットを買おうとしたら売り切れであきらめていたのだが,3月下旬になって再び案内メールが来たのでチケット・サイトを見てみたら数枚残券が出ていて,あわてて購入した。
 3時からのはずだったが,当日は暴風が吹いて電車が遅れたりしていたので,10分遅れで開演となった。ひな壇なしのオーケストラ(N響)の手前に指揮台と同じぐらいの高さの舞台が作られ,そこに椅子と譜面台を置いて,歌手は適当に出入りするが,ほぼ純粋に演奏会形式だった。違うのは,背景に古版画とおぼしき風景が投影され,そこに字幕が出ること。ただし,背景が明るくて,字幕が見にくかった。合唱は1幕の教会の場面では陰で歌い,2幕と3幕後半で舞台に登場した。
 歌手はなんといってもフローリアン・フォークト(ヴァルター)で,昨年のローエングリン(新国立劇場)に続いて美声全開。あとは,ポーグナーのギュンター・グロイスベック。新国立劇場の『チェネレントラ』(2009年)に出たことがあるらしい。まだ若いようなので,先が楽しみだ。
 指揮はセバスチャン・ヴァイグレ。93年のベルリン国立歌劇場の来日公演で『魔笛』を振っているらしいが,ほとんど記憶になかった。テンポがそれほどゆっくりだったわけではないが,印象としては概してのんびりムード。

 次いで10日(水)夜,メト・ライブビューイング(映画)の『パルシファル』を見た。タイトルロールはヨナス・カウフマン,グルネマンツはルネ・パーペ,指揮はダニエレ・ガッティ。新演出による3月2日の上演で,抽象的な大がかりな舞台に,服装は白ワイシャツに黒ズボンという「平服」だった。
 この曲,特に第1幕・第3幕はひたすら神聖で,長い。演奏によって上演時間はずいぶん違うが,正味265分というのはかなり遅い方だと思う。『マイスタージンガー』に迫る長さである(『マイスタージンガー』は第3幕が長いが,『パルシファル』は第1幕が長い)。
 ヴェルディは『ファルスタッフ』を最後の作品として意識していたが,ワグナーは『パルシファル』が最終作だと思っていたわけではない。ワグナーがこの次の作品のためにブッダを研究していたということを意識してか,この上演では仏教的な所作を加えているようだった。

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