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May 06, 2013

2つのアトリエ記念館――連休短信(4)

 連休後半のある日の午後,2つのアトリエを訪ねた。西武新宿線の下落合駅を出発し,まずは聖母坂を上って左に入った路地の奥の「佐伯祐三アトリエ記念館」である。アトリエとその隣の小部屋を復元し,母屋の一部を管理棟・ミニギャラリーにして整備したもので,周囲は今はぎっしり住宅が建ち並んでいるが,かつては武蔵野の面影を残す林だったという。
 この地での作品である下落合風景の連作(複製)が展示され,ミニギャラリーには現在の同じ地点の写真もある。昔の雰囲気がいちばん残っているのは山手線の煉瓦の高架の風景だった。Aap5058463


 目白通りを目白駅方向へ歩き,少し南側に入ったところに,この3月に開館した「中村彝(つね)アトリエ記念館」がある。こちらはアトリエのみの復元で,周囲に少しゆとりがある。赤い屋根と窓の白枠が今見てもしゃれている。Aap5058470

 中村がここにアトリエを作ったのは29歳のときである。佐伯はその7年後で,佐伯は当時23歳で新婚だった。いろいろな苦労をしながらも,画家がほぼ絵だけで生活し,この若さで自分のアトリエを持つことができたのは,今とは質の違う豊かさがあったからという気がする。これは,当時の作家についても言えることである。
 そのまま池袋まで歩き,なじみの居酒屋に「休日出勤」した。

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