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Oct 19, 2013

Uターン乗り換え――所沢と九段下

 久しぶりに西武新宿線の特急「小江戸」に乗った。西武新宿から本川越まで,全線で45分の小さな旅である。
 以前と違っていたのは,車内アナウンスで行き先の都市名「川越」を言うのに,いちいち「時の鐘と蔵の街・川越」と枕詞付きで言っていたことである。川越への鉄道は,西武は東武東上線,JRの川越線と三つどもえの競争をしているから,西武の本川越駅が,時の鐘や蔵の街にいちばん近いということを主張したいのだろう。
 車内アナウンスでもうひとつ,西武池袋線とクロスする所沢到着前の乗り換え案内でおかしかったのは,「池袋・横浜方面乗り換え」と言っていたことである。池袋線は副都心線経由で東急東横線に直通しているからだが,新宿線と池袋線は所沢までほぼ平行に西へ向かっているから,新宿線の特急の本川越行きから戻る方向の池袋線に乗り換えて横浜へ行く人がいるとは思えない。各駅停車の東村山ぐらいからなら,あるいは乗り換える人もいるかもしれないが。

 だいぶ旧聞になってしまったが,今年3月に,九段下駅で都営地下鉄新宿線と東京メトロ半蔵門線の間を隔てていた壁が撤去され,改札口を通らずに乗り換えができるようになった。
 これについては,壁の撤去によって同一ホームで乗り換えられることが話題の中心になっていたが,実際にはこの乗り換えの利用価値は低い。というのも,これは(A)新宿線の西へ行く電車と(B)半蔵門線の東へ行く電車との間の乗り換えなので,大ざっぱに言えば乗り換えて元の方向へ戻ることになるからである。
 九段下に近い駅同士,たとえば(B)の半蔵門から(A)の曙橋へ行く人なら,両駅とも他の鉄道への接続がないこともあり,便利になったといえるが,その人の帰りの乗り換えは階段を上り下りして隣のホームへ行く必要がある(それでも,改札を通らなくてすむようになった)。また,(B)の半蔵門のひとつ隣の永田町からだと,新宿へは丸ノ内線など,他に便利な行き方がある。
 (A)から(B)へは,これまでも隣の神保町で比較的簡単に乗り換えられていたので,神保町・九段下間を往復する時間を使ってでも同一ホーム上の乗り換えがよいという人を除いては,利用価値がない。
 という次第で都知事が誇るほど便利になったわけではないが,都営と東京メトロの間の改札がなくなったのには,一定の意味がある。都が主張する両者の経営統合はなかなか難しそうだが,利用者にとって重要なのは,経営統合自体よりも,改札口と運賃の統合だ。

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