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Oct 05, 2013

ベルシャザールの饗宴

 10月1日,「平成25年度(第68回)文化庁芸術祭オープニング/国際音楽の日記念 尾高忠明指揮 新国立劇場合唱団が歌う ベルシャザールの饗宴」という演奏会(新国立劇場)に出かけた。長い修飾語句がついているが,要するにウイリアム・ウォルトンのオラトリオ『ペルシャザールの饗宴』という曲名を演奏会のタイトルにしたものである。オケは東フィル,内容はイギリス音楽の夕べで,前半には,ディーリアスの『村のロメオとジュリエット』の間奏曲「楽園への道」,エルガーのコントラルトと管弦楽のための連作歌曲集「海の絵」が演奏された。
 入って,なんだか普通の演奏会とは客種が違うなと思ったが,皆が客席に着いたころアナウンスがあって,いとやんごとなききはにはあらねど次にやんごとなきご夫妻が2階正面に登場した。3階R席ステージ寄りに陣取ったカメラマン集団が,十数秒にわたってザーーーーとシャッター音を響かせた。後で知ったところでは,前日は弦楽四重奏の演奏会に(こちらは一人で)登場したそうだ。

 新国立劇場のステージにオケが乗っているのを見るのは初めてだった。ピットは黒いふたで閉じられ,左右各5分の1に花が飾られていた。
 『ペルシャザールの饗宴』は,名前は聞いたような気がするけどといった程度で,まったく初めて聞く曲だった。オーケストラはほぼ3管(アルト・サックス1本入り),ハープ2台,打楽器6人ぐらい,それにバンダが豪華に7人ずつ2組(2階RとLのステージ寄り)。独唱はバリトン1人と控えめで,主役は合唱(新国立劇場合唱団総動員体制で見たところざっと120名)。題材は旧約聖書で,バビロン捕囚のところから始まる。ナブッコの続きの物語である。
 1930年頃の作品だが調性遵守で,概して美しい響きに満ちている。もちろん,いろいろなスパイスが効かせてある。タイトルになっている饗宴の場面は,大合唱がバンダ付きオケと歌い交わし,豪華絢爛。しかしある程度抑制されていて,まったくのばか騒ぎという感じはしない。最後はヘブライ人が他民族の滅亡をおおらかに喜んで幕となった。

 盛大な拍手がほとんど終わったところで,2階席の主が新たな拍手に送られて帰って行ったが,良かったのはその後。ちょうどオケが引き上げて,合唱団が退場し始めるところだった。そこでもう一度新しい拍手がわき起こって合唱団を讃え,それが全員退場するまで続いたのである。

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