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Feb 02, 2014

牛乳配達と新聞配達

 70年代前半のことだったと思うが,当時雨後の竹の子のように増えていた「珈琲店」で,友人同士らしい二人の男が話をしていた。話の具合から,一人は牛乳屋さん,もう一人は新聞販売店の人だとわかった。新聞配達の人が言う。「お前んとこはいいよな,1日おきに配ればいいんだもんな。おれなんか毎日で,夕方もあるんだぞ。」 うーん,なるほど。
 牛乳の受け渡しをする木製の箱は,各家の門や玄関の脇に取り付けられていた。牛乳はびんに入っていて,丸い紙のキャップを千枚通しを小さくしたようなもので開けていた。紙のキャップは,子供は乾かして絵を描いてメンコ代わりにしたり,工作の材料にしたりした。かつてはもちろん毎日配達をしていたが,冷蔵庫の普及や殺菌方法の改良で,そのころには1日おきでもよくなっていたのだと思う。
 小学校の遠足で,三浦半島某所にあった牛乳工場を見学したことがある。畑の中にある小さな工場だが,当時の先端的な設備を入れたところだったようで,ベルトコンベアに乗ったびんが洗浄され,牛乳を詰めて殺菌し,ふたをする工程を,ガラス越しに見学した。(牛乳工場の後は,芋掘りをした。)

 新聞配達は今も「健在」だが,牛乳配達はほとんどなくなった。今でも古い家の戸口に残る牛乳配達の箱が昭和の記憶をひっそりと伝えている。牛乳はびん詰めの後はテトラパック(正四面体の紙容器)の時代になったが,それも絶滅した。
 そういえば,珈琲店も絶滅危惧種になりつつある。

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