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April 2014

Apr 27, 2014

ソラマメと紅茶――今春の収穫

 近くの居酒屋で,ソラマメを「何本にしますか」という具合に,好きな数だけさやごと焼いて出すということをやっていた。その帰りにスーパーに寄ったらさや入りのソラマメがあったので,さっそく買って帰った。
 ネットで調べたところ,250Wのトースターで8分ぐらい焼くのが「相場」のようなので,4分焼いて裏返し,あと4分焼いてみた。あちあち,といいながら少し焦げたさやを開くと,さや界最高級のふかふかクッションに包まれた豆が平均3個,ゆでるのよりやや固めでまことにいい塩梅になっていた。
 私は,食べ物の中で数少ない苦手種目が煮てくちゃくちゃになった(世間ではほくほくの,というようだが)イモ,カボチャ,豆の類なので,これはありがたい。好みで塩を少しふってもよい。今春の「収穫」となった。

 紅茶は95度Cの湯で入れるのがよい,ということを聞いたのは,神保町に以前あったダイニングバー(6年前に閉店)のマスターからだった。昼食(実はランチにしか行ったことがなかった)の飲み放題の飲み物の中で紅茶がとてもおいしかったので,「紅茶,おいしいですね」と言ったところ,マスターは「(お湯を)ほんとうに沸騰する直前の95度で入れるようにしているんです」と企業秘密を教えてくれた。
 毎朝紅茶を飲んでいるが,「95度」で入れてみようというような方向には発想が及ばなかった。それが,今年3月のある日,テレビで紅茶の「95度」の実践方法が紹介されたので(関連情報:「紅茶 95度C」で検索),それ以来,それによっている。やかんがピーと鳴ってからでは遅いので,見ながら待つという手間がかかる(cf. ことわざ A watched pot never boils.)が,それほど高級でない葉でも,まことにいい具合にできあがる。

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Apr 20, 2014

『イーゴリ公』と『ウェルテル』

 メト・ライブビューイングの『イーゴリ公』『ウェルテル』を2週続けて見た。
 『イーゴリ公』(井伊呉利公って書くとちょっと殿様みたい?)は,事前に一面に赤いポピーの咲く野原の場面が特に宣伝されていた。それは確かに美しい舞台だったが,幻想の場面に置き換えたにしてはなんだか幻想的ではなく,全体から浮いた感じだった。歌は立派。
 『イーゴリ公』の上演はメトではほぼ100年ぶりだという。日本では少なくとも2回,ボリショイ劇場とマリーンスキー劇場によって上演されている。
 この物語,ロシアが他民族に侵攻して失敗する話である。イーゴリ公が出陣して行方不明になったあと,義弟のガーリツキイを擁立すべく「民衆を集めて新しい公を選ぼう」という場面があり,住民投票を経てロシア編入という最近の動きを思い起こさせずにはいられなかった。ちなみに,ヤロスラーヴナ役はウクライナ人だった。

 『ウェルテル』は,歌はさらにすばらしく,舞台も美しく機能的で,今までのメトのシリーズでも屈指の好演だった。特にタイトル・ロールのヨナス・カウフマンはフランス語も自然。(昔,正月のテレビのスター隠し芸大会でフランス語劇があったとき,英語劇に比べて著しく水準が低かったのを思い出してしまった。)
 幕間のインタビューで指揮者が,オーケストラの特徴としてサクソフォンの使用を挙げていた。前に同じメトのライブで,トマの『ハムレット』でもサクソフォンが活躍していた。

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 少し前のことだが,当ブログに毎週30~40ぐらいやってくるスパム・コメントを削除するときに,間違えてスパムでないコメントを,たぶん2つぐらい削除してしまった。コメントをお送りいただいた方,申しわけありません。

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Apr 14, 2014

容疑者・社長・先生――敬称と肩書

 テレビやラジオのニュースで,逮捕された人などについては昔はみな呼び捨てだった。しかし,有罪が決まっていないのに呼び捨てにするのはおかしいということで,「○○容疑者」という呼称が使われるようになった。それは昼にラジオのニュースをときどき聞いていた70年代の終わりごろだと思っていたが,ネット上の資料によると1984年のことらしい(NHKの場合)。最初は,「○○容疑者」なんて言うとよけい露骨じゃないか,などと思ったりした。

 ふつう「敬称」というのは,「さん」「様」「殿」のように,単独で使われることはなくもっぱら名前のあとにつけるものを指す。「容疑者」「被告」「死刑囚」などはもちろん敬称ではない。
 名前のあとに「社長」「部長」「教授」「博士」などをつけることはよくあるが,これらは地位・資格を示す「肩書」であって,本来は敬称とは違う。人の属性を示すという点では「容疑者」に近いものだと思うが,敬称の代用として便利である。逆にちゃんとした肩書のある人を「さん」で呼ぶのは,まったく私的な場面以外では失礼になることが多く,敬語以上の敬語でもある。またこの類は「部長!」「博士!」などと単独で呼びかけに使える点も「容疑者」とは異なる。(かつては盛り場では「社長!,社長!」と呼びかける客引きがたくさんいた。)
 ただし「先生」は用法が広く,医師・教諭・教授など教職・研究職にある人への敬称であると同時に,「先生!」という呼びかけにも,また「先生のお考えはどうですか」など人称代名詞代わりにも使われる。非常に便利でしかも安全に使える敬称なのでその対象は広がった。国会議員にも使われるようになって「先生と呼ばれるほどのバカでなし」などと皮肉られたりもした。
 肩書は組織の変更と共に新しいものが生まれる。今年新しく知ったのは「ユニットリーダー」だった。

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Apr 10, 2014

上野の春に指輪輝く

 花が散り始めた週末,東京・春祭の『ラインの黄金』の前に,上野を少し歩いた。上野公園の中心部がほぼソメイヨシノのみなのに対し,一段低い不忍池のほとりはいろいろな種類の桜が競い合っていて,まだ三分咲きぐらいの八重桜もあった。
 テーブルの持ち込みは禁止で,みな段ボールをテーブルにしているが,中にはテーブルクロス付きの立派なものもあった。林立している立て看板のひとつの曰く「コンロ,発電機などの火気持ち込み禁止」――発電機自体は火気とはいえないと思うが。
 おそらく上野が一年中でいちばん混む日だったのだろう。混雑は覚悟の上だったが,なかなかまっすぐには歩けず,予定より時間がかかって東京文化会館着。

 東京・春祭の演奏会形式のワグナーを聞くのは昨年の『マイスタージンガー』に続いて2回目,今年から『ニーベルングの指輪』シリーズである。昨年と違って,スクリーンには場によって変わる背景画が出るのみで,字幕は両袖の電光掲示板に移って見やすくなった。
 指揮者のマレク・ヤノフスキは,生で聞くのは初めて。もう後期高齢者だと思うが,あまりもったいぶらずに前進する。歌手およびN響も好演,特にアルベリヒ。燕尾服で姿が立派なミーメが哀れに歌うのは演奏会形式ならではである。
 ヤノフスキの名を最初に知ったのは,ドレスデン歌劇場のメンバーで録音した『指輪』のLPでだった。これはスタジオ録音――正確には,場所はスタジオではなかったと思うが,ともかくライブではなく録音のためのセッションでの録音――だったのではなかろうか。だとすると,これも今はほとんどありえない絶滅種ということになる。

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Apr 01, 2014

年度末週末始末

 消費税増税前の週末,デパート,家電量販店はおそろしい混雑だったらしい。わが家では特に大きな買い物の予定はなかったので,缶ビールの備蓄を少し早めに買っただけだった。前の週にガソリンを入れたけれど,これは単に少なくなったからで,だいたいガソリンは原油価格や為替レートなど他の変動要因が大きいから,あわててもしょうがない。

 冬が寒かったから東京の桜は遅いのかと思っていたら,ラストスパートが効いて,年度内に満開になった。4月1日の入社・入学はちょうど満開の桜が出迎えてくれる。

 「ラファエル前派展」を見ようと,よく確かめずに国立新美術館(乃木坂)に行ったら,やっていない。あれ,終わったんだっけと思って検索したら,会場は,六本木ヒルズの森アーツセンターギャラリーだった。
 歩いて移動の途中,黒枠の案内の曰く「→朝倉家式場」――その日は青山葬儀所で朝倉摂さんの通夜があるのだった。朝倉さんのオペラの舞台には何度か接した。
 「ラファエル前派展」は,混んではいたが,精密な描写の仲間たちの作品を一応落ち着いて見ることができた。いちばん有名なミレイの「オフィーリア」は何度か日本にやってきたことがあり,たぶん二十数年ぶりの再会だった。
 当日は傘を持っていたので,美術館のある52階の傘立てに置いたのだが,これを忘れて降りてしまった。再び上りのエレベーターに乗ろうとしたら,通路で美術館の入場券を見せろという。それは当然だと思うが,正当に一度上ったことを示すために52階と記された傘立ての鍵を見せても「いや,入場券を」と許してくれない。見終わったのだから入場券は捨てていてもおかしくないはずなのに,なんとも融通が利かない。

 六本木から,地下鉄大江戸線に乗った。国立競技場駅到着前に「本日のAKB公演は中止になっております」というアナウンスがあった。

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