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Jul 02, 2014

新国立劇場 シーズン最後は『鹿鳴館』

 新国立劇場は,6月下旬の『鹿鳴館』で2013-14シーズンを終えた。シーズン後半は特に,先に書いたように『死の都』『Cav & Pag』『アラベッラ』と上質の上演が続いた。

 池辺晋一郎作曲の『鹿鳴館』は中劇場での上演で,初演から4年後の再演だった。私の見た日のヒロイン腰越満美は前回と同じで,歌声も,また着物姿もドレス姿も美しく,適役。昔の大河ドラマ『三姉妹』での岡田茉莉子のドレスへの変身を思い出した(→参照)。
 原作が戯曲なので,オペラ台本の作成(演出の鵜山仁による)にあたっては,原作のせりふを一部省略したが,生かした部分の改変はしていないという。これは『サロメ』(原作はオスカー・ワイルドの戯曲)の場合と同じ方法である。言葉が聞こえるようよく工夫された作曲だと思うが,典雅華麗な言葉がちりばめられているので聞いてすべてを理解するのは無理で,母語字幕がありがたかった。
 舞台の設定は明治19年の天長節(明治時代だから天長節は11月3日)の鹿鳴館の夜会である。これは,昔,国語の教科書に出ていた芥川の短篇「舞踏会」(およびその下敷きになったピエール・ロティの小品)に描かれているのと同じ日の夜会だという。

 終演後舞台には作曲者も登場,何かダジャレをいうかと思ったらそういうことはなく,作品中のキーワードのひとつの菊の花を,ポケットから取り出して指揮者にプレゼントした。

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