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November 2014

Nov 29, 2014

公・私ともに区切り

 新聞で,その新聞社自身のことについて何か告知するのを社告というが,ブログの場合はなんというのだろう。ブ告,か。
 これまで,このブログおよび「本拠地」ウェブサイトでは,会社の周辺や社員の(仕事以外の)ことはときどき書いたが,仕事のことはほとんど書いたことがなかった。そのため,遊んでばかりいるような印象を与えたかもしれないが,実は長年,だいたいまじめに会社勤めをしてきた。ここ2年間は会社で最年長となり,昔のことについての問い合わせなどを一手引き受けの状態となっていた。
 で,「ブ告」だが,これにピリオドを打って:

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 私儀,今週,会社の役職を退任,退職しました。
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 ブログを始めてからの期間は,勤務していた年数の4分の1ぐらいになる。この間,このブログの読者の方々にも,仕事を続けるためのエネルギーの一部を与えていただいた。厚く御礼申しあげます。
 昔,貴族の晩餐では,セレナーデの後には退場の行進曲が演奏されたという。行進曲ほど元気よくはないが,付録として今後1年間,子会社で,残っている仕事をする予定である。昼食の店を訪ねる旅はもう少し続く。

 参加していたアマチュアのオーケストラで長年指揮・指導をしていたT先生が9月に亡くなった。学生時代以来45年にわたってお世話になったそのT先生を偲ぶ会が,奇しくも退職の前日に開かれ,多くのプロ・アマの音楽関係者が参加した。
 追悼演奏は,故人が得意にしていたモーツァルトの交響曲第40番。T先生のヴィオラ,ヴァイオリンの教え子を中心に演奏参加希望者が多く,異例の70人規模のオーケストラになった。

  ――かくして,公・私の大きな区切りが,同時に訪れた。

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 土曜日に大阪へ最後の出張に出かけた。このところ関西での用事は京都ばかりだったので,大阪は久しぶりで,大阪駅の上を覆う屋根を初めて見た。
 帰りの新幹線が,新横浜の直前で停電,停車した。長年新幹線に乗っているが,これは初体験。「ただいま,岐阜羽島から東京の間で停電しております」という。家族に LINE で連絡したところ,「長野の地震のためか」という反応があり,まもなく車掌からも「長野県で大きな地震があり,安全確認をしております」というアナウンスがあった。非常灯がけっこう明るいのでそれほどざわつくこともなく,約20分後に回復,発車した。

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Nov 16, 2014

ヒトラーの演説

 少し前に,高田博行著『ヒトラー演説――熱狂の真実』(中公新書)を読んだ。ヒトラーの演説の用語やレトリックを分析しながら,弁論術をどのようにして身につけ,活用したかを明らかにした本である。ヒトラーは第一次大戦後のヴェルサイユ体制で疲弊したドイツ人の心をつかんだが,そのために演説と,それを多くの人に伝える拡声器とラジオがきわめて重要な役割を果たした。またヒトラーは,発声と演技についてオペラ歌手に指導を受けたという。
 ナチスドイツでは,外国のラジオ放送を聞くことは禁止されていた。しかし電波は国境を越えてやってくる。外国からドイツ向けの放送も行われていて,一部の人たちはナチスの統制によらない世界情勢についての情報を得ていた。これは,後の東ドイツと同様である。
 ヨーロッパでは1939年9月に戦争が始まったが,1941年になると東方戦線(対ソ連)は膠着し,その年の秋以降,ヒトラーがラジオのマイクの前に立つ回数は急速に減っていく。太平洋戦争の開始は1941年12月である。日本が参戦するより前の段階で,ヒトラーが国民に語りかける意欲を失っていたというのは,この本で初めて知った。これでは,「同盟国」日本の立つ瀬がまったくない。

 土曜日の新聞に,オペラ演出家の西沢敬一氏の訃報が載った。西沢氏演出の舞台は,1970年代から見ているからもっとずっと年上の人かと思ったら,たったの70歳だった。二期会を中心に,見たオペラは14回で,鈴木敬介氏,粟国安彦氏に次いで多い。

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Nov 09, 2014

種村直樹・徳大寺有恒氏死去

 徳大寺有恒氏が死去した。著書『間違いだらけのクルマ選び』は,最初単発の本だったが,やがて毎年「○年度版」が出るようになった。
 クルマはおもしろいものだと思うが,毎年読むような趣味はなく,自分がクルマを買い換えるときしか買わなかった。でも,著者がほんとうにクルマが好きで,乗って楽しいクルマを紹介したいという思いが伝わってきて,希有の実用書だった。

 徳大寺氏の訃報の隣をふと見たら,種村直樹氏の訃報が載っていて,驚いた。そういえば最近は種村氏の著作に接していなかった。
 種村氏は,毎日新聞の記者として鉄道関係の取材にあたっていたが,やがて物書きとして独立し,レイルウエイ・ライターを名乗る。代表作「気まぐれ列車」のシリーズを初めとして,若者との接触を大事にし,旅の一部の同行者を募集したりすることもあった。
 よく読んだのは1990年代だった。氏の著作はノンフィクションが多数を占めるが,フィクションもあり,読んだ中では『長浜鉄道記念館殺人事件』がおもしろかった。

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Nov 03, 2014

言葉・ことば 2014年11月

 今はめったに聞かなくなった「薄暮」ということばだが,かつては「薄暮ゲーム」という「熟語」で子供でも知っていた。薄暮の「薄」は薄暗いということのような気がしていたが,実は「迫る,近づく」という意味なのだそうだ。肉薄の「薄」である。

 マルチーズというのは Maltese,すなわち Malta(マルタ島)の形容詞である。しかし,わかってはいても,つい「丸いチーズ」を思い浮かべてしまう。

 高校のころの一時期,クライマックスということばを聞くと,「いちばん暗いところ」みたいな感じがしていた。

 大場さんという苗字の人は,娘に加奈子さんとか佳乃子さんという名前をつけないでしょうね。でも,加奈子さんが大場さんと結婚したくなることはありうることだろう。

 見間違えドッキリお見舞い申しあげます。
   エバラ食品 様
   テング酒場 様

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 「メト・ライブビューイング」の2014-15シーズンが始まり,最初の演目『マクベス』を見てきた。歌手はすべてすばらしいが,特にマクベス夫人のアンナ・ネトレプコが圧倒的で,映画館で何度も拍手が起きた。映画館での拍手というと,嵐勘十郎による伝説の鞍馬天狗を思い出す――といっても体験はしていないが。マクベス夫人の第1幕の衣装の一部分がシースルーでドッキリ。

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