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Apr 02, 2015

心身症――1982年日航機羽田沖事故

 ドイツのLCC機墜落事故で,「副操縦士が故意に墜落させた」という見解があまりにすばやく示されたので,ほんとうにほかの可能性はないのかなと思っていたのだが,どうやらもう決まりのようだ。それでいやでも思い出すのが,1982年の日航機羽田沖墜落事故である。
 この年,2月8日未明に赤坂見附にそびえていたホテル・ニュージャパン(通称軍艦パジャマ)の火災があり,翌9日にこの日航機の事故があった。そして私たちは,10日夜には都内のホテルに1泊し,11日にウィーンへ出かけたのだった(つまりその,いわゆる honeymoon というやつです)。10日に泊まったホテルはホテル・ニュージャパンにも近く,非常口の案内はさすがに入念だった。

 それでウィーンでは,ネットなどない時代だからテレビのニュースで,日本でなにか起きていないか見ていたら,日航機事故のその後らしいニュースもあった。しかし,内容は皆目わからない。翌日,普通の現地の新聞の何倍かの金を払って英語の新聞を買ってみたところ,関係の記事があって psychosomatic disease という言葉がどうやらキーワードらしい。トランクの底に「非常用」として入れてあった英和辞典を引くと psychosomatic には「心身相関の」というような訳語があったが,よくわからない。
 その後,K機長がエンジンを逆噴射させたのが直接の原因で墜落したことが明らかになり,「心身症」(これが psychosomatic disease の訳語),「逆噴射」,「キャプテン,やめてください」(副操縦士の呼びかけ)といった言葉が,K機長の名と共に人々の記憶にきざまれた。

 ウィーンからの帰途に飛行機の中で広げた日本の新聞で知った別の大きなニュースは,江利チエミの死去だった。

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