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Aug 02, 2015

Des dur → Ges dur のマーチ

 吹奏楽は,クラリネット,トランペット,トロンボーン,ユーフォニウム,テナーサックス,チューバなどB♭管の楽器が最大勢力であり,アルトサックス,バリトンサックス(および昔はアルトホルン)などE♭管の楽器もかなりある。このため吹奏楽曲は,こうした楽器で吹きやすい♭のつく調性の曲が多い。特に行進曲は,変ホ長調(♭3つ),変ロ長調(♭2つ)が圧倒的に多く,ヘ長調(♭1つ),変イ長調(♭4つ)がこれに次ぐ。
 ♭5つの変ニ長調は管弦楽曲では非常に珍しく,よく演奏される曲では「新世界より」の第2楽章と,平行調の変ロ短調で書かれたチャイコフスキーのピアノ協奏曲第1番ぐらいしか思い浮かばないが,行進曲では,「士官候補生」(スーザ),「ボギー大佐」(アルフォード),「旧友」「征服者(別名ツェッペリン伯爵)」(共にタイケ)などがある。
 行進曲は,トリオで通常下属調に転調するので♭はさらに増え,変ニ長調の曲のトリオは♭6つの変ト長調になる。「征服者」を演奏したときは,E♭管のアルトサックスでも♭が2つ(トリオでは3つ)になり,おまけに速い動きの半音階が多用されていて,技術的にかなり高度な楽譜だった。
 ♭が5つ,6つになると普通の学校のバンドなどではなかなか手に負えないので,今はどうなっているのかわからないが,昔はいろいろな調に編曲した楽譜が出回っていた。私が中学・高校で最初に演奏したときの楽譜は,「士官候補生」は1音上の変ホ長調,「ボギー大佐」「旧友」は半音下のハ長調だった。ハ長調というのは,E♭管の譜面ではイ長調となり,ドとソに常に♯がつくのには慣れなくて,ボギー大佐のときなど,それはそれでけっこう苦労した覚えがある。
 逆に,管弦楽で行進曲を演奏するときには,弦楽器がスカッと鳴る#系の調に移調することがある。「星条旗よ永遠なれ」(スーザ)は原曲は変ホ長調(トリオは変イ長調)だが,管弦楽で演奏するときには半音下げてニ長調にするのが普通のようだ。

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