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Nov 24, 2015

『トスカ』主役が途中交代

 11月21日~23日は,ミュージカル,オペレッタ,オペラという3日連続の劇場通いの連休となった。
 22日は,東京二期会オペラ劇場の『ウィーン気質』(日生劇場)。ヨハン・シュトラウス2世「監修」の寄せ集めオペレッタ『ウィーン気質』を舞台で見るのは,1982年のウィーン・フォルクスオーパーの2回目の来日公演以来なんと33年ぶり。ワルツ「ウィーン気質」を9月に演奏したばかりということもあり,なじみのあるシュトラウス節満載だった。
 宝塚歌劇所属だった人の演出で,合唱も含めて歌手をけっこうよく動かす。歌手もこれに応えて動き,よく歌い,笑みを絶やさない。昔オペレッタでそれらしい演技ができるのは立川澄人だけ,というころに比べると隔世の感がある。

 翌23日は新国立劇場の『トスカ』。アントネッロ・マダウ=ディアツ演出による美しい舞台を見るのは4回目で,同じプロダクション見た回数はアウグスト・エファーディングの『サロメ』の5回に次ぐ。ところが,会場に着いてみると,顔写真つきの小さな掲示があり,そのマダウ=ディアツ氏が8月に死去したという。
 タイトル・ロールはウルグアイ出身のマリア・ホセ・シーリで,新国立劇場には初登場,期待通りの美声だった。第1幕の「テ・デウム」の場面は壮観,いつもわくわくする。
 波乱は,好調に第1幕が終わった後起きた。25分の休憩が終わって席に着いていたところ,劇場の制作部の人が緞帳前に現れ,シーリが体調不良で降板,2幕からカヴァーの横山恵子が歌うと告げた。第1幕ではまったく調子が悪そうには見えなかったのだが。衣装の調整等に時間がかかるので,第2幕は30分ほど遅れて始めるという。結局休憩は約1時間になり,終演は40分遅れとなった。得をしたのはホワイエの売店と駐車場か。
 代役の青山さんは,2年前に『ホフマン物語』のジュリエッタを歌った人で,『トスカ』は同じ舞台装置による高校生のための上演で歌ったこともあり,歌は立派で問題なし。スカルピアとのやりとりが,ぎこちないということは決してないが少し固いのはやむを得ないところか。ただし,穏やかな観音様という雰囲気で,悲劇のヒロインという感じはしなかった。終演後,報告文書が配られた(→参照と同内容)。
 40年以上オペラ通いをしていると,上演の直前(数日前から当日)に歌手が交代するというのは何度か経験した。たとえば,1984年ハンブルク歌劇場来日公演の『魔笛』では,夜の女王に予定されていた2人の歌手がいずれも不調で,釜洞祐子が急遽呼ばれて開演40分前に歌うことが決まり,完璧な代役をつとめた。しかし,上演途中での交代には初めて遭遇した。

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