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February 2016

Feb 28, 2016

100円札・10円札

 半世紀以上前の中学の時のこと,理科のK先生は,小銭が必要になった人のためにいつでも両替ができるよう「小銭セット」を常備しているという話をしていた。詳しい内容を聞いたことはないが,1円玉5個,5円玉2個,10円玉5個,50円玉2個,100円玉5個というようなセットだったのだろう。当時,500円硬貨はまだなかった。
 100円硬貨が発行されたのは1957年。初めて硬貨によるお年玉をもらったときはびっくりした。ただし,100円玉の普及は今思うと比較的ゆっくりで,私が中学に入った1962年ごろには,茶色がかった紫色の100円札(肖像は白ひげの板垣退助)はまだけっこう使われていた。最後に100円札をやりとりした記憶があるのは,1968年夏,東北地方某所でだった。
 その前,幼稚園を舞台にしたほんとうにおぼろげな記憶だが,緑色の10円札というのも見たことがある。電車に10円区間というのがあるなど,10円の価値が非常に高かった時代のことで,生活感覚としては今の200円ぐらいの感じだろうか。

 プリペイドカードがなかったころは,K先生のように人のためということではないが,小銭があるかどうかをいつも意識していた。特にバスに乗るときなど,小銭がないとどうしようもなかった。
 鉄道の自動販売機も,最初は10円の切符専用,20円の切符専用といった機械だった。これもお釣りが出るようになったのは,たぶん100円硬貨の発行以降だったのだろう。1台でいろいろな値段の切符が買えるようになるのは,さらにその後である。最初のころ,60円の切符を買うのに110円入れてみて,「お,(お釣りに)50円玉が出た。ちゃんと計算しているんだな」と感心した覚えがある。
   参照:小銭不要の歴史

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Feb 15, 2016

『百人一首の謎を解く』/オーレル・ニコレ

 草野隆『百人一首の謎を解く』(新潮選書)を読んだ。百人一首の「前身」にあたる「百人秀歌」(これは戦後発見された)を紹介しつつ,これが何のために作られたのかを探るもので,前に話題になったいろは歌についてのトンデモ本のようなものではなく,至ってまっとうな本である。
 百人一首については,「各歌人の代表作が採られていない」「歌人としてほとんど実績のない人が含まれている」という評言が古くからあった。この本では言及がないが,百人一首と同じ100人のもっと優れた歌を選んだ塚本邦雄『新撰 小倉百人一首』という本さえある(ただし,安倍仲麿と陽成院の2名は他の歌が伝わっていないので百人一首のまま)。塚本によれば,百人一首の歌は二条院讃岐以外は代表歌と呼べず,式子・定家等数首を除けば「一切凡作」だという。
 このように秀歌集とはいえないのはなぜか,また不幸な歌人の歌が多いのはなぜかといった謎は,結局,何のために作られたのかという謎に帰着する。これに対するこの本の回答は,もちろんすっきりと証明できるような性質のものではないが,なるほどそういうことがあっても不思議ではないなと思わせる。

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 1月29日,フルートのオーレル・ニコレ死去。
 1970年ごろ,東京文化会館でリサイタルを聴いたことがある。たぶん無伴奏の夕べだったと思う。バッハの無伴奏ソナタがあったこと,若い奥さんとのデュエットがあったことをかろうじて思い出す。
 1950年代,つまりフルトヴェングラー,チェリビダッケからカラヤンに移りゆく時代のベルリン・フィルの首席をつとめた。1957年にオーボエのローター・コッホが入団し,59年にニコレが去って,ベルリン・フィルの木管の音色は大きく変わっていった。
 ニコレは楽器の掃除をちっともしないので,管の内部は非常に汚いという話を聞いたことがある。そのしっとりした落ち着いた音色は汚れのせいだなどと,仲間で噂した。

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Feb 06, 2016

昔のレシピ――そのたれはどうするの

 もう30年ぐらい前のことだが,マツタケをもらったことがあった。中にコピー1枚の簡単なレシピが入っていて,その料理法のひとつに,まず醤油・酒などを混ぜると書いてあった。しかし,最後まで読んでも,その混ぜたものは二度と登場せず,どう使うかは書いてなかった。
 それほどひどくなくても,かつては手順が具体的でないレシピがけっこうあったように思う。たとえば,途中まで進んだところでいきなり「下ゆでしたニンジン」とか「みじん切りのタマネギ」が出てくるといった類である。つまり,最後まで読んで全体の流れを理解した上で作る必要があった。その点,今のネット上または書籍のレシピは,ほぼ手順通りに書いてあるものがほとんどのようだ。ただし,特にネット上の場合,そのわかりやすさにはばらつきが大きいが。
 そういえば,昔はレシピという言葉は普通には使われていなかった。一般的になったのは前世紀の終わりごろだったように思う。recipeはラテン語の「受け取る」という意味の動詞の命令形で,英語では元は「処方箋」の意味で使われていたという。

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 今週の大お騒がせ事件は清原和博の逮捕だった。その方面の「専門家」として,前に覚醒剤でなんども逮捕され,服役したタレントTが登場している。適材適所か。

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