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May 2019

May 28, 2019

東京メトロの改札外乗り換え

 東京メトロの複数の路線を乗り継ぐとき,乗り換えの回数が少ない経路を選ぶ方が早く着くことが多いが,運賃は,実際の乗車経路と関係なく,最短距離の経路による合計の距離によって計算される。路線が密集した都心部では,1駅ずつ乗って3回乗り換えるといった非現実的なルートが最短距離だったりすることもよくあり,最低料金で行かれる範囲はかなり広い。
 ここで少し問題が生じうるのは「改札外乗り換え」である。東京メトロ同士の乗り換えでも,改札を一度出なければならない駅は,現在14ある。このうち,人形町駅(日比谷線)と水天宮前駅(半蔵門線),築地駅(日比谷線)と新富町駅(有楽町線)は2018年3月に乗り換え駅として追加された。

 この改札外乗り換えについての「掟」のうち,「オレンジ色の改札口から出る」「乗り換えは30分以内」というのはよく知られていると思うが,もうひとつ「乗り換え駅までの運賃が,所持している切符の料金を超えている場合は精算する(追加料金を支払う)」というルールがある。これは,少なくとも私は,10年ぐらい前まで知らなかった。
 例えば,丸ノ内線の御茶ノ水から有楽町線の護国寺までの運賃は,2駅目の後楽園で南北線に乗り換え,1駅乗って飯田橋で有楽町線に乗り換えるという距離 5.9km のルートで計算され,170円(切符の場合)である。しかし実際には,池袋乗り換えなら乗り換えは1回ですむので,こちらを選択する人は多いだろう。ところが,池袋駅は有楽町線と丸ノ内線とが別改札であり,しかも御茶ノ水・池袋間は200円なので,170円の切符で改札を出ようとすると精算,つまり30円支払うことを求められる(乗り継ぎの精算券が出るので,それで有楽町線の改札に入ることができる)。
 最短距離で計算することはお互いにとって利益があるのに対して,別改札かどうかは乗客と関係なく東京メトロの事情であり,そのために30円余分に払わなければならないのはおかしいと思う。とはいうものの,もしここで精算しないで出ることを認めると,200円の区間を170円で乗れることになってしまうので,これはこれでまずいということなのだろう。

 もう一つの問題は,「不可逆性」である。上記のルートを逆に,つまり護国寺から乗って池袋で乗り換え,御茶ノ水で降りる場合は,護国寺・池袋間が170円なので,170円の切符で問題なく有楽町線からの乗り換え改札口を出ることができ,そのまま御茶ノ水で下車できる。つまり,同じルートが,行きは200円,帰りは170円ということが起きる。これは公共交通の料金としては異例の事態である。
 ICカード(Pasmo等)だったら,最初の線の改札を出るときにとりあえず(いや正確には「敢えて取る」?)30円差し引き,30分以内に乗り換えて170円区間の駅で降りるときに精算,つまり30円払い戻す,ということもできると思うのだが。

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 先に書いた山手線上野駅の発車メロディーを,先日聞いてきた。
 予想通り「だれも寝てはならぬ」のメロディーで,

_CDEDCDH|A---|_DEFEDEC|H-C-DDEF|G---
   半角1字が8分音符の長さ,「_」は8分休符,
   「-」は8分音符分の伸ばし

という具合に,2・5小節目の全音符を短くして無理やり4小節の長さにしてあった。

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May 20, 2019

クリムト,シューベルト,シェーンベルク

 東京ではいま,クリムトを中心とした展覧会が2か所で開催されているが,そのうちのひとつ「ウィーン・モダン クリムト,シーレ 世紀末への道」(国立新美術館)を見てきた。クリムト,エゴン・シーレ,ココシュカが中心だが,タイトルのとおり「そこに至る道」についての展示が充実しているのがミソ。
 音楽家もいろいろ登場していて,シューベルトの有名な肖像もあった。しかし,予備知識なく見てびっくりしたのは,シューベルトの眼鏡(!)が展示されていたことだった。

 ほかにおもしろかったのは,シェーンベルクが描いた3点の絵。うち1枚はアルバン・ベルクの肖像,もう1枚はマーラーの葬儀を描いたものだった。さらに,オーギュスト・ロダンの描いたマーラーの肖像があった。
 クリムトは「エミーリエ・フレーゲの肖像」だけ特別待遇で「個室」に展示され,写真撮影可になっていた。

 同展は東京は8月5日まで。引き続き8月27日からは,国立国際美術館(大阪・中之島)で開催されるとのこと。ただし,クリムト,シーレ等は東京より少なくなるらしい。
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May 13, 2019

部首は「人」「口」/歴史用語

 漢和辞典であらためて「」という字を見てみたところ,この字の原形は,ひざまずいて神のお告げを聞く人の形なのだという。
 そして,部首は人部なのだった。この形は「ひとやね」というそうで,同じ人部でもにんべんとは違って,特に部首としての意味があるわけではなく,形からの分類である。まあ確かに,ほかに部首になりそうな要素はないから,やむを得ない選択ともいえる。
 ちなみに「命」は令に口を加えたもので,こちらは部首は口部。
 「」もくせ者で,見た目はのぎへんだが,漢和辞典での部首は口部である。のぎへんは稲,穀物,収穫,租税などに関する字を作るが,「和」は元は「人の声が呼応し合う」という意味で「口」の方が意味を担っているとのこと。なお,「利」も同様で,こちらも部首はりっとう(刀の変型)である。

 「上皇」はこれまでまったく歴史上の言葉であり,歴史の用語辞典などにも載っていて,正式には「太上(だいじょう)天皇」というといった説明もある。それが,このたび200年ぶりの事態を前に人為的に復活させられ,急に現代語になった。これと共に,その住まいを示す「仙洞(せんとう)」という言葉も甦るようだ。
 もうひとつ,「上皇后」という呼称が定められたが,こちらは国語辞典にも歴史関係の辞典にも,見た限りでは出ていない語である。「上皇」の「后」ということなのだろうが,かな漢字変換もすぐにはできなくて,「じょう・こうごう」と区切り直して変換させた。なんだか「上」と「並」があるみたいで,失礼ながら,カツ丼を思い浮かべてしまった。

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May 06, 2019

15周年/今年の新国立劇場/『トゥーランドット』の発車メロディ

 書くのを忘れてしまったが,今年3月14日は当ブログ15周年の日だった。開設は2004年。それまで普通のウェブページ,当時一般的にはホームページと呼ばれていたもの(→参照)をやっていたのだが,日記のような感じで手軽に書くことができるブログというものがあることを畏友ならぬ畏サイト Classica で教わり,こちらに日常の雑記を書き始めた。
 その後,もっと手軽に発信ができる方法が一般的になり,個人のブログは衰退しつつあるように思う。

 新国立劇場の今年のオペラ公演は,『タンホイザー』,『紫苑物語』(西村朗)[初演],『ウェルテル』,『フィレンツェの悲劇』(ツェムリンスキー)&『ジャンニ・スキッキ』と,ほぼ順調に進んできた。
 この中で特に良かったのは3月の『ウェルテル』で,2016年以来の再演。プレミエのときは指揮者とタイトルロールが直前で次々と交代し,波乱の門出だった(→参照;→参照)が,今回は事件はなく無事に開幕した。シャルロットは藤村実穂子さんで,フランス語のオペラへの出演に接するのは初めて。声も姿も若々しく期待以上の素晴らしさだった。

 新国立劇場の今シーズン最後の演目は東京文化会館との共同制作による『トゥーランドット』(7/18~)だが,JR東日本のプレスリリースによると,この東京文化会館でのオペラ上演に合わせ,最寄り駅である上野駅の発車ベルを期間限定で『トゥーランドット』による発車メロディに変更したという。変更箇所は上野駅2・3番線ホーム(山手線内回り・外回り)で,期間は4月20日から7月20日まで。まだ聞いていないが,当然「だれも寝てはならぬ」なんでしょうね。

 

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May 01, 2019

平成の終わり

 4月29日,孫のお供で大連休でにぎわう八景島シーパラダイスへ行った。
 この時期限定の行事は,オタリア(アシカ科の動物)が「平成」と「揮毫」するというものだった。書き初めならぬ「書き終わり」である。もっとも5月からは新元号を書くのだろう。

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 5月1日,代替わりがあり,新元号がスタートした。先代は最初から「象徴」として即位した初めての天皇だったが,今回は戦後現憲法下で生まれた初めての天皇となった。崩御に伴う代替わりではないので,初めて,即位をすぐに祝うということになる。
 4月30日に退位,1日に即位の儀式が国事行為として行われた。まことに簡単なものだったが,三種の神器(のうちの2つ)が登場したのはどう見ても宗教儀式だった。

 自らヴィオラ弾きでもある新天皇には,演奏会場で何度か遭遇したことがある。これからはそうたびたびというわけにはいかなくなるのだろう。
 本ブログの関係記事は以下のとおり:
  ・2005/7  二期会から謹告(→参照
  ・2013/6  城に住む(→参照
  ・2013/10  ペルシャザールの饗宴(→参照

 某やんごとなき学校の関係者に聞いたことだが,新天皇の当時の呼び名は「殿下」で,あだ名は「てんまご」だったという。

 

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