パソコン・インターネット

Aug 23, 2020

支払額がマイナス

 この季節になると思い出すのが,昔聞いた英訳俳句:
  You might or more head today's hot fish.
        (原句は本項末尾)

  ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
 新国立劇場のオペラは,3月から6月までの5公演が中止になった。払い戻しの申込書が届いたので記入し,チケットを同封して返信したところ,順次返金が振り込まれている。
 すでに支払って届いていた来シーズン(2020/10~2021/7)のチケットは,「いったんすべて無効・払い戻しになる」「届いているチケットは自分で処分せよ」という連絡があった。チケットなしで払い戻しはどうなるのかなと思っていたら,先日,クレジット・カードの支払額を知らせるメールが来て,8月の支払額がマイナスうん十万円だというので驚いた。長年カードを使っているが,支払額がマイナスというのは初めて。
 新国立劇場の会員カードなので,管理上の問題はなく,もっとも簡単な方法で返金されたということだろう。銀行の通帳には,「ヘンピン)○○カード」と記帳されていた。何も返品してはいないけれど。

 音楽,演劇などの公演再開について,各主催者ともいちばんたいへんなのは財政面だろうが,日程の再編・振替え,座席の再配置,販売されたチケットの払い戻しなどの事務が大きな負担になっていることは想像い難くない。
 事務の内容としては,各席に顧客情報が関連づけられたデータベースを元に,日程の振り替えや払い戻しの案内をし,返答にしたがって新しいチケットを用意したり,返金手続きをし,返事のない人の処理をするということなのだろう。これがもし Excel またはそれに代わるデータベースソフトがない時代だったら,きちんとした個別の対応はほぼ不可能だったのではないか。

  ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
祝 Classica 25周年!
 畏友ならぬ畏サイト Classica が開設25周年を迎えた。私の「本拠地」サイトの2年前に開設された偉大な先達で,「現役」の個人のサイトで私のより古いものは他に知らない。

  ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
 冒頭の英訳句の「原句」は「言ふまいと思へど今日の暑さかな」。一見英語らしい「音読み」で始まり,途中で「訓読み」に転じるあたりがおもしろく,たぶん50年以上前に知ったものだと思う。
 今回,ネット上で検索してみたが,ネタ元はわからなかった。

| | Comments (0)

Aug 17, 2020

Wi-Fiルーター入れ替え/訃報2つ

 自宅の Wi-Fiルーターを入れ替えた。2012年1月以来なので,8年半ぶり。
 だいぶ前の雑誌に,Wi-Fi の規格はどんどん変わっているので4,5年たったら買い替えた方がいいという記事があり,気にはなっていたのだが,きっかけがなくてそのままになっていた。しかし,先日,ストリーミング配信を Wi-Fiでつないだノートパソコンで受信したらとぎれとぎれになるという事態が発生し,ようやく観念した次第。いろいろな設定を引き継ぐ仕組みを内蔵していて,入れ替え作業はまあ簡単だった。
 メインのデスクトップは有線なので関係ないが,ノートパソコンとスマホ各2台はネットに快適につながっている。とはいうものの,その後実際には高規格のありがたみを感じる用事がなかった。近くウェブ会議に2台のノートで2人同時並行で参加する予定があり,ちょっと楽しみ。

  ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
 少し前の訃報:
◇外山滋比古 先生(7月30日)
 英文学者。96歳。仕事で多少のご縁があった。
 昔,若者が本屋で「“そとやま じひこ”の本はありますか」と尋ねていた,という話を聞いたことがある。一種の都市伝説か。
◇桑田二郎 氏(7月30日)
 漫画家。90歳。名前はまったく忘れていたが,『エイトマン』の作者と言われて思い出した。『エイトマン』は,中学生のころモノクロのテレビで見ていた。――走れ,胸を張れ,鋼鉄の胸を。

| | Comments (1)

Jun 27, 2020

六月後半日乗

◇在宅勤務の後
 用事があって,昔の職場に電話した。2か月続いていた「原則在宅勤務」が終了し,6月からは「何ごともなかったかのように通常勤務してます」ということだった。ただ,「まず毎朝電車に乗って通勤するところからすでにつらいです。数十年やってきたことがこんなに大変に感じるとは。」とも言っていた。

◇土休日回数券
 3月までは休日に出かける用事がけっこうあったので,東京メトロの土曜・休日専用の回数券を以前から使っていた。14枚で10枚分の値段で,28%以上割引になる。しかし,4月から,特に休日にはぱったりと出かけなくなり,先日気づいたら使用期限(3か月)が迫っていて,結局3枚無駄になってしまった。それでも11枚使ったので,通常の回数券と同じ割引率になった計算になる。

◇イエローカード
 感染が増えていない国との間の出入国制限が,順次緩和される方向に向かいそうである。その場合,国によっては入国時にPCR検査による「陰性証明」が求められることになるかもしれないという。
 それで思い出したのは元祖「イエローカード」である。40年余り前には,ヨーロッパとの間に「南回り」,すなわち中東,インド,東南アジアを経由する定期便があった。これに乗る場合は,コレラの予防接種を受けたことを証明する黄色のカードを提示する必要があった。途中の空港はトランジットのみだったが,それでも必要だった。(→参照

◇オペラ劇場で寄席
 わが故郷の横須賀芸術劇場でも,少しずつ公演が再開されようとしているが,こんど届いた知らせによると,小劇場で予定されていた9月のコンサート1件,10月の寄席2件を,大ホールに移し,客同士の間隔を空けて実施するという。なるほど,大は小を兼ねる,か。
 ここの大ホールは,馬蹄形(口がすぼまってはいないので,どちらかというとU字型)の客席を持つオペラ劇場仕様である。オペラ劇場で寄席というのは,演者も客も初体験だろう。

◇マイスタージンガー忌
 今日6月27日は,本来なら新国立劇場で『ニュルンベルクのマイスタージンガー』を見る日だった。このオペラは聖ヨハネ祭,すなわち夏至の日(midsummer)の物語なので,この時期にふさわしい上演のはずだったのだが。
 なお,新国立劇場では「2021年度に改めて開催することを検討」しているとのこと。

◇今ごろ訃報: ザックスさん
 ついでのようにここに書くのは申しわけないが,マイスタージンガーで思い出したのでご報告:
 「パソコン通信」の時代から mixi まで,オペラ・音楽・旅などのグループで活躍してこられた「ザックス」さんことS先生が,今年2月に90歳で亡くなった。
 S先生とは,昔住んでいた場所の近くにあったバーで知り合った。ザックスと名乗る前,40年以上昔のことである。話してみると,同じ演奏会に行っていたり,共通の知人がいることがわかったりして,長年,年の差はあるが飲み友達としてご厚誼をいただいた。
 葬儀が行われたのは,まだ普通に狭い式場に集まることができたころだった。

| | Comments (0)

May 14, 2020

美しい5月に

◆花見の自粛が話題になったのはついこの間だと思っていたのだが,季節は確実に進み,急に夏がやってきた。今週になって,不要でも不急でもない用事があって久しぶりに短時間電車に乗って外出したところ,街を歩く女性がすっかり薄着になっていた。
 いつもなら,この変化をまぶしく眺めるのが,初夏の個人的風物詩なのだが。

◆非常事態宣言について,いま13の「特定都道府県」が指定されている。人口の表と照らし合わせて見ると,これらの都道府県は,人口の多い順に 1~9位,11,13,17,33位であり,合計で全国の 61.4% を占める。
 今日14日に,このうち5県と,その他の34県の宣言が解除されるようだ。残るのは8都道府県で,合計の人口は全国の 46.6%,依然として半分近くということになる。

ゴルゴ13もコロナには勝てず,休載。『ビッグコミック』への連載は1968年秋からだというから,私の学生時代から50年以上,休みなく続いてきたことになる。

◆テレビで,1月のフィルハーモニア管弦楽団の演奏を見た。何の心配もなくできた最後の外来オケ公演だったのでは。

◆新国立劇場の今シーズン最後の演目『ニュルンベルクのマイスタージンガー』(6月21日~30日)も,あえなく中止になった。今シーズンの10本の演目のうち,半分が中止になってしまったことになる。
 なお,新国立劇場の「巣ごもりシアター」は,5月15日(金)15:00 から 5月22日(金)14:00 まで,ドニゼッティ『ドン・パスクワーレ』(2019年11月9日公演,日本語字幕付)をネット配信するとのこと。これはよい上演だったので,楽しみ(→参照)。

◆今は昔,1990年代前半だと思うが,定年退職した職場の先輩で新しもの好きの人が,パソコンを買った。当時のことなので電話線によるダイヤルアップ接続で,「パソコン通信」も始めた。その人は,コンピュータウイルスというものがあると聞いて警戒し,キーボードやパソコン本体を毎日アルコール消毒していた。

| | Comments (0)

Apr 09, 2019

改元と文書作成

 4月1日,官房長官による新元号発表の記者会見が終わった後も,ネット中継は少しの間つながっていて,「いま資料をお渡しします」という声が聞こえてきた。当然,すべての元号候補について,出典等を記した資料を,あらかじめパソコン(上のワープロ)で作成してあり,閣議が終わるとすぐ「令和」の部分を事務方がコピーしたのだろう。
 選定作業の過程でも,資料はすべてワープロで作成されたに違いない。

 平成への改元(1989年)の際は,記者会見は今回と同様の形でテレビ中継されたが,資料作成はどのように行われたのだろう。そのころ,パソコンは PC9800シリーズ,ワープロは一太郎 Ver.3 の時代である。縦書きが可能で第2水準漢字が使えるようになっていたころだと思うので,文書の作成・配布については今回とほぼ同様のことができたはずだ。
 しかし,印字品質はどうだったのだろう。Windows前だから,アウトラインでない24ドットのフォントのみだったのではなかったか。あるいは,ワープロ専用機の方がプリントはきれいだったころだったかもしれない。
 当時ケータイはまだ黎明期だった。インターネットは個人が使える状況にはなく,「パソコン通信」サービスが普及し始めていて,電子メールはその会員同士でのみ使える仕組みだった。

 昭和への改元は1926年で,記者会見などが行われた形跡はない。官報などは活字組版だったが,それ以外の文書は手書きか和文タイプで作られたと思われる。もちろんコピーなどないから,数部ならカーボン紙をはさんで書くかタイプし,それ以上ならガリ版(謄写版)で印刷していたのだろう。
 こうした文書作成の事情は,基本的には1960年代まで同じである。私の年代だと,小学校から高校まで,学校からの配布物はほとんどすべてガリ版だった。60年代後半には街でコピーができるようになったが,最初は1枚80円ぐらい,つまり食堂で昼食が食べられるくらいの値段だった。

| | Comments (0)

Feb 19, 2019

網絡不通三週間之始末(下)

(承前)
 ユーザーサポートの電話は,つながるのに時間がかかるし,状況を整理して伝えるのに気力を要するので,数日してから気を取り直して,こんどはブロードバンド・ルーターのメーカーに電話した。同じような説明をして,同じような回答だったので,家電量販店に走り,新しいルーターを買った。無線LANルーターはたくさんの製品があるが,有線ルーターは種類が少なく,前のものとほとんど同じものが2000円足らずだった。
 帰ってさっそく交換,元通りに接続して電源を入れたが,ランプの状態は変わらず,接続できない。

 また数日して,もう一度,ルーターのメーカーに電話した。またいろいろなやりとりの末,こんどはその先のスイッチングハブ(ルーターと同じメーカーのもの)がおかしいということになった。これを確かめるためには,パソコンをルーターに直結してみればいいという。
 それで,ノートパソコンをルーターにつなごうとしたが,このごろの薄めのノートパソコンなのでLAN端子がない。一瞬考えて,LANケーブルをUSB端子につなぐ変換ケーブルを買いに走った。踏み台に上がって,ルーターにつなぐと,接続成功。ノートパソコンはたまっていたメールをせっせと受信し始めた。
 みたび量販店に走り,こんどはLANのスイッチングハブを買った。すべてのケーブルをつなぎ,祈るように電源を入れると――今まで消えていたルーターのWAN側ランプがつき,おお,接続成功。3週間の孤立状態,および気が晴れない状態から回復した。

 振り返ればまことに単純な話で,外からの回線の入り口からランプの状態を順番に見ていけばわかる故障だったが,スイッチングハブという単純そうなものが故障するのかなという思いもあり,なかなか考えが及ばなかった。
 この間,週2,3回通っている仕事場でネットは使えたし,メールはやむを得ずスマホでやりとりした。これまで,スマホでの文字入力がどうも億劫で,家や仕事場ではLINEもパソコンで見ていたが,今回の件で,スマホ活用力が少し上がった(かもしれない)。

| | Comments (0) | TrackBack (0)

網絡不通三週間之始末(上)

 1月下旬,自宅のインターネットが不通になった。これまでにも突然切れることはときどきあったが,パソコン(デスクトップ)を再起動すれば短時間で回復していたので,今回もあわてず騒がず,再起動したり,LANケーブルを抜き差ししたりしてみたが,回復しない。
 果報は寝て待とうとその日はあきらめて寝たが,翌日になっても,翌々日になってもつながらない。
 回線はプロバイダーの提供する光回線で,回線終端装置にブロードバンド・ルーター(有線)をつなぎ,そのLAN側にからスイッチングハブを介して各部屋に送っている。(さらにLAN端子のひとつに無線LANアクセスポイントをつないで,Wifi電波を出している。)で,踏み台に上がって久しぶりに電話関係の配電盤(というのかどうか)を開けて,いろいろな電源を入れ直してみたが,状態は変わらない。

 まずは,回線業者兼プロバイダーの会員サポートに電話した。すると,まず最近の接続状況を調べてくれて,「回線側に異常がないときに接続がときどき切れているのは,普通ではない」という。次いで,ブロードバンドルーターの信号ランプの状況を聞かれ,WAN側(終端装置側)のランプは点灯しているがLAN側は消えているというと,ブロードバンド・ルーターに問題が起きている可能性があるという。
          (この項,つづく)

| | Comments (0) | TrackBack (0)

Jun 11, 2018

プリンターの修理

 2週間ほど前に,自宅の2012年製プリンターが「廃インク吸収パッドの吸収量が限界に達しました。(社名)の修理窓口に交換をご依頼ください。」というメッセージを出して,動かなくなった。その1か月ぐらい前に「…の限界が近づいています」というような予告が出ていたのだが,動いていたのでその後忘れてしまっていた。
 消耗品の交換なのになぜメーカーに送らないといけないのかと思ったが,ここは素直にネット経由でメーカーに修理を依頼した。梱包材料を持って集荷にやってきた宅配便屋さんに渡したところ,はるばる鳥取の工場まで行って,中4日で帰ってきた。受取りは代金引換で 5,940円也。
 この帰りの梱包がなかなか賢くて,段ボールの枠に透明のビニールを貼ったものが箱の中に作ってあり,プリンターはそこに浮いたような形になっていた。発泡スチロールなどはまったく使わず,ビニールと空気による緩衝材である。

【神保町だより】
 西神田にある「<新潟カツ丼>タレカツ」神保町本店に前に行ったことがある。卵でとじていないカツ丼なんてと思っていたが,食べてみたら,たれが甘すぎず,衣が薄くて軽い感じで,これもなかなかいいなと思った。
 先日,同じタレカツの「神保町すずらん通り店」に入ってみた。2017年8月オープンだという。カウンターの揚げ物の店には珍しく,8割が女性客だった。タレカツ丼のほかにカツサンドもあるらしい。

 神保町1丁目偶数番地,ランチョン裏の通りに「酔いの月」という居酒屋が6月4日に開店した。ポスターによると「完全禁煙」だとのこと。近くの「酔いの助」の姉妹店だというから,「タバコを吸いたい人は酔いの助へ」と言えるというゆとりが可能にした完全禁煙だろう。

| | Comments (0) | TrackBack (0)

Aug 10, 2017

8月10日は本拠地サイト記念日――開設20周年

 今日8月10日,1997年に始めた私の「本拠地」ウェブサイトが開設20年の日を迎えた。今見ると,「ホームページ」というタイトルが時代を感じさせる。
 本拠地は主に「オペラの章」「鉄道の章」「神保町の昼食の章」からなっているが,いま随時更新しているのは「オペラの章」の「見たオペラ」一覧の部分だけである。まさに細々とという状態だが,思いがけず20年も続いているということには少なからぬ感慨がある。(2004年にこの「ブログ別館」を作ってからは,日常的な報告や覚え書きはブログが主になっている。)
 以下,8年前の12周年のときにこのブログに書いたものを再掲:
    --------------------------------------
 90年代半ば過ぎまで,ネットといえば「パソコン通信」という時代だった。1995年の Windows95 の登場で素人でもインターネットに接続できるようになり,パソコン通信の運営会社がインターネット・サービス・プロバイダーを兼ねるようになってきて,状況が変わってきたのだったと思う。
 私は2つのパソコン通信サービスに加入していたが,そのうちの1つ Asahi-net がインターネットに積極的な対応をし始めたので,それに乗ってインターネット接続を始めた。ダイヤルアップ回線だから,画像があるとその表示に10秒ぐらいかかったりした。当時どのようにして興味あるサイトにたどりつき,どういうサイトを見ていたのかは,もはや記憶が定かではないが,今のようにネットといえばまず検索,という感覚でなかったことは確かである。
 1977年に Asahi-net によるホームページ作成のガイドブックが出た。これが,私のウェブサイト開設の直接のきっかけになった。独立のホームページ作成ソフトはまだなくて,Netscape Communicator(当時の先端的ブラウザ)付属の HTML 編集ソフトComposer を使った。しかし,これが使い勝手が悪く,「オペラの章」の表を初めとする基本的な構造を作った以外は,文字の大きさ・色,背景の色などを指定するタグを,テキストエディタ上で大部分手作業で入力した。表の作成は Excel のデータから変換したものを元にしたが,これの整形・整備がいちばん面倒だった。通信速度が遅かったから,データを軽くすることが重要な課題だった。
    --------------------------------------

 私の2年前に,iioさんが「Classica」(このブログの左のバーにリンクあり)を始めた。会社・官庁のホームページもほとんどなかったころで,個人のサイトの偉大な先駆であり,常に私のお手本だった。一部のブログ化などもiioさんを見習った。私の知っている個人のサイトで20年以上続いているのは,Classicaがほとんど唯一の存在である。

| | Comments (1) | TrackBack (0)

Sep 25, 2016

原美術館で「快楽の館 篠山紀信」展

 北品川の原美術館で,「快楽の館 篠山紀信」展を見てきた。篠山紀信だから当然(?)ヌード写真なのだが,今回の趣向は,当の原美術館で撮影した写真を,その「現地」(撮影した場所)のそばに展示してあることである。
 入ると右側に受付があり,すぐ展示室につながっているのだが,その最初の壁面に,まさにその壁面で撮った写真がある,といった具合だ。しかも写真はどれもかなり大きく,中には原寸より大きいものもある。窓から庭を見ると,庭にも同様に庭で撮った写真が展示してある。
 モデルとして30人ほどの名が挙がっていた。私でも名前を聞いたことのある名が4,5人いたが,写真を見て名前と結びついたのは壇蜜1人だった(個々の写真にモデルの名は記されていない)。1枚の写真に最大12人が登場しているが,さすがに12人を同時に集めたわけではなく,合成したものだという。
 篠山だから退廃の香りはもちろんあるが,モデルの表情はあっけらかんとすっきりしている。戦前の邸宅そのままの現実の美術館と写真の中の世界が入り交じって,不思議な幻惑を覚える展示だった。
 (同展は2017年1月9日まで。他館への巡回なし。→参照

~~~~~~~~~~~~~~~~~~
 某日,地下鉄のホームで白人女性が英語で話しかけてきた。乗るべき電車のことを尋ねられ,難しい質問ではなかったので即答できたが,周りに人はたくさんいるのに,なぜベンチに座っていた私に声をかけたのだろうと思った。少ししてから思い当たったのは,その女性は iPad を手にして歩いていて,そのとき iPad mini を開いていた私をなんとなく選んだのでは,ということだった。これもご縁。

| | Comments (0) | TrackBack (0)

より以前の記事一覧