グルメ・クッキング

Feb 06, 2016

昔のレシピ――そのたれはどうするの

 もう30年ぐらい前のことだが,マツタケをもらったことがあった。中にコピー1枚の簡単なレシピが入っていて,その料理法のひとつに,まず醤油・酒などを混ぜると書いてあった。しかし,最後まで読んでも,その混ぜたものは二度と登場せず,どう使うかは書いてなかった。
 それほどひどくなくても,かつては手順が具体的でないレシピがけっこうあったように思う。たとえば,途中まで進んだところでいきなり「下ゆでしたニンジン」とか「みじん切りのタマネギ」が出てくるといった類である。つまり,最後まで読んで全体の流れを理解した上で作る必要があった。その点,今のネット上または書籍のレシピは,ほぼ手順通りに書いてあるものがほとんどのようだ。ただし,特にネット上の場合,そのわかりやすさにはばらつきが大きいが。
 そういえば,昔はレシピという言葉は普通には使われていなかった。一般的になったのは前世紀の終わりごろだったように思う。recipeはラテン語の「受け取る」という意味の動詞の命令形で,英語では元は「処方箋」の意味で使われていたという。

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 今週の大お騒がせ事件は清原和博の逮捕だった。その方面の「専門家」として,前に覚醒剤でなんども逮捕され,服役したタレントTが登場している。適材適所か。

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Feb 04, 2015

春,花の実の酒

 スーパーの宣伝に乗せられて節分に恵方巻を食べ,明けて今日は立春。立春は厳寒のころなので,必ず「暦の上では春を迎えましたが」または「春は名のみの」という言葉と共に語られる。それでも,まもなく梅が咲いたりして,酷暑の時期の秋分に比べると,次の季節の兆しを少しは感じることができるような気がする。
 子供のころ,「早春賦」の「はるはなのみの」という歌詞を見て,「春,花の実の」かと思っていた。(ついでだが,もっと前のこと,大人たちがよく「君の縄」というのを話題にしているのを聞いて,なんのことだろうと思っていた。)
 今年は旧正月は2月19日で,かなり遅い。

 1月の某土曜日,東京の西の方の電車に乗りたくなって,青梅線・五日市線方面へ行くことにし,まず目指したのは福生(ふっさ)某酒蔵である。仕事上の知人がその酒蔵の関係者だったので,その酒は何度か飲んだことがあり,一度行ってみようと思っていた。
 住所は福生だが,最寄り駅は立川から5つ目の拝島である。拝島は五日市線の分岐駅で,かつ八高線と交差し,また西武拝島線の始発駅でもあり,構内は広い。かつてはいかにも「国鉄風」の駅だったが,数年前に明るい橋上駅になった。駅の北口(といっているが実態は北東口)はいま風にある程度整備されているが,南口は広場を掘り返して盛大に工事中だった。
 歩いて15分ほどで到着,聞きしにまさる立派な「工場」で,2つの大きな蔵の白壁がまぶしい。ビールも明治20年代から手がけていたという。ビール工場の前に,なぜか赤い車(スバル)が置いてあり,これと,同じく構内にある丸い旧型ポストが,白壁と松の木の間で色鮮やかだった。この日は西洋人の団体が来ていて,英語による蔵見学ツアーが行われていた。
 中の飲食店は和食とイタリアンの2つで,どちらもかなりの規模がある。和食の方に入り,すぐ隣で製造されたビール1杯と酒1合,それにつまみ2点と蕎麦を堪能した。酒は,吟醸でも純米でもない「その他」にしたが,これの燗の具合が絶妙で,ぬる燗はこんなにうまいものかと思った。
 早めに切り上げて,そのあとは五日市線に乗り降りし,西武拝島線にも乗った。

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Jan 10, 2015

2015年――正月の事ども

 今年のお雑煮は,われながらうまくできた。特に腕が上がったわけではなく,ひとえに前に買っておいた出しパックがよかったからである。福岡県の会社の製品で,原料はかつお節,焼きあご,うるめいわし,昆布など。このパックと昆布を前の晩から水につけておいた。
 事前には,雑煮は2日まででいいかと思っていたのだが,好評につき3日にも作った。あまり安くはないものだが,これなら文句はない。

 柚子は偉大なり――上記の雑煮と紅白のなますを引き立てたのが柚子だった。皮の表面をごく薄く削いで入れるだけでなんともさわやかで,あっさりした味を豊かにする。
 子供のころ,庭に柚子の木があったが,あんな堅い実は何の役に立つのか子供にはさっぱりわからなかった。庭にあったもので同じくまったく価値がわからなかったのはミョウガだった。

 通常の1か月ずつのカレンダーで,月の6週目があるときに,最後の週が 24/31 というように1日分のスペースに2つの日付が押し込まれていることが多い。1日の長さに違いがあるわけではなし,まことに不愉快なのだが,世の中ではこちらが多数派である。ちゃんと6週目まで書くスペースがあるのに5週目に押し込まれていることさえある。
 そもそも月の変わり目で週が途切れていると日数の感覚がつかみにくい。そこで,去年から,週ごとにすべての日が連続し,かつ土日が分かれていないカレンダーを自作している。ネット上にある通常の月ごとのカレンダーを改造したものである。(実用新案出願予定なし)Calendar2015a


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Jan 04, 2014

頌春 2014年

  ~~~~ あけましておめでとうございます ~~~~

 今年3月で開設からまる10年となるこのブログを,今年もよろしくお願い申しあげます。

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 今回は,その気になれば歩いても行かれる距離の(実際にはタクシーに乗ったが)親族宅で,2家族が集まって年を越した。12月27日の友人宅での忘年会に続き,ゆで豚を作って持参して好評を得た。帰宅は1時半。
 平穏な新年を迎え,元日は,かき集めたおせちを昼近くなってから食べた。去年に続き,大晦日の午後に作ったなますが,箸休めに好適だった。雑煮は,鶏肉,なると,小松菜入りのすまし汁に,焼いた切り餅を入れる関東風。
 元日の夜に,こんどは自家用にゆで豚を作ったが,材料費をケチったらアブラが多くて,出来はいまひとつ。ちゃんとした肉を買ってもう一度作ろうと思う。

 1991年の引っ越しのときにLPのプレーヤーと大きめのスピーカーを捨てて以来,オーディオ関係の動きにほとんど無関心でいた。しかし12月に,畏友ならぬ畏サイト「CLASSICA」で「レコード芸術」編 ONTOMO MOOK『iTunes ではじめるクラシック音楽の愉しみ』という本が紹介されていたので読んでみたところ,クラシック関係も含めてネットオーディオの世界がすごいことになっていることがわかった。そのひとつのキーワードは「ハイレゾ」で,久しぶりに家電量販店のオーディオ関係の売り場に行ってみたら,なるほどハイレゾのコーナーができていた。
 常にそうだが,ネットオーディオの機器もピンキリで,リタイア前に手を出すかどうか,迷うところである。

 主なデパートやスーパーは2日から営業を始めた。
 昨年6月以来クラシックBGM路線を歩んでいる近所のスーパー(→参照)では,12月に「改訂」が行われ,モーツァルト:フィガロ序曲,魔笛序曲,29番4楽章,リンツ3楽章,ベートーヴェン:皇帝1楽章,8番1楽章・3楽章,といったラインナップになった。

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Aug 10, 2013

夏の食べ物

 早く梅雨が明けてすぐ猛暑になってから20日以上たって,猛暑の第2シリーズがやってきた。
 梅雨の末期に,昼休みに突然強い雨が降ったことがあった。そのとき,交差点のすぐ脇にあるわが勤務先の軒先に,信号待ちの人が12,3人,雨宿りに駆け込んできた。梅雨が明けてからは,しばし直射日光を避ける人が同じように訪れている。

 暑くなると冷やし中華が食べたいと思うことがある。しかし,いざ店に入ると冷房ががんがん効いていて,メニューを見ているうちに冷やし中華という気分ではなくなることがよくある。結果として,今年はまだ1回しか食べていない。

 わが家の夏の風物詩は,何度か書いているが,ヴィシソワーズである(→参照)。今年はすでに2回作った。そのうち1回は,ジャガイモがやたらと甘い品種で,セロリなどを入れて調整したが,カボチャスープのように甘くなってしまった。
 ヴィシソワーズを作るには,ある程度の手間はかかるが,特に難しいということはない。むしろ,冷蔵庫の中に鍋の入るスペースを作ることが問題だったりする。

 先日,店名に「カレーの市民」という枕詞を冠したカレー店を見つけた。店名を見てロダンを思い出す人はどのぐらいいるのだろうか。

 「オペラの部屋」以外はあまり更新していないが,1997年8月10日に開設した「本拠地」サイトが16周年を迎えた。今甲子園で試合をしている球児たちは開設の少し前ぐらいに生まれたということになる。

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Jul 25, 2010

久しぶりにヴィシソワーズ

 猛暑となった先週,久しぶりにヴィシソワーズを作ろうと思い立った。しかし,ここ3年間の仮住まいの間は作っていなかったので,分量が思い出せない。そこで参照したのが,2004年に自分でこのブログ上に書いたレシピである(→参照)。ああ,そういえばそうだったと思い出しながら,なんとか無事にできあがった。まあどうやっても,まずいものはできないけれど。
 先週はジャガイモとタマネギ以外には長ネギを少し入れただけだったが,今週はセロリを加えたらだいぶしまりのある味になった。

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Jun 15, 2008

客家料理の系譜――西巣鴨「来佑」

 1990年前後の数年間,西池袋の立教大学脇の小道に「東江楼」という中華料理の店があった。看板に大書してあるわけではないが,この店は珍しい客家料理の店で,会社の有志で「東江楼ツアー」が実施されたこともあった。
 閉店後久しく名前を聞かなかったが,今春,知人のSさん(ブログではeijyoさん)が,東江楼の厨房にいた人がやっている店を,それも2軒見つけた。ひとつは,千歳烏山の「福満楼」。Sさんが墓参の帰りに数人でそこで食事をし,豚の角煮を蒸しパンで包む料理を食べながら「池袋の東江楼と同じくらい美味しい」と話したら,女将さんが調理場のマスターを呼び「この人,東江楼にいました」というのでびっくりしたとのこと。

 その女将さんが,東江楼にいた人がやっている店がもう1軒ある,といって教えてくれたのが西巣鴨の「来佑」である。Sさんのブログでこれを知り,「西巣鴨は神保町からわずか12分だし,ぜひ行きましょう」ということで,5月の連休の合間と下旬の2回,Sさんと私の周囲の人々による「来佑ツアー」が行われた。
 Sさんはその前に下見に出かけたのだが,そのときは夜の営業の前で閉まっていて,しかも外観はちょっとうらぶれていたので,その後電話で予約したものの,きっとがらがらなのでは,と思っていたという。しかし,行ってみると,家族連れやグループ客,そして1人客でいっぱいで,大盛況だった。もちろん,普通の中華料理店としても,失礼ながらその店構えからは想像できないほど高水準なので,客家料理という意識はなく来ている客も多いのだろう。
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 2回とも数人のグループだったのでずいぶんいろいろ食べたが,2回とも食べたのは東江楼伝来の「客家風豚肉角煮込みパン付」「客家 白玉子スープ」。前者の中身の豚角煮は,東坡肉と同じく八角も入っているのだと思うが,高菜が色と味を決めていて,白い蒸しパンとの色の対照が鮮やかである。
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 1回目の帰り際,店主のYさんがあいさつに出てきた。Sさんが「家宝」として保存していた東江楼のパンフレットのカラーコピーを見て,その温顔をますますほころばせた。
  (→参照)    [6月21日に写真を追加]

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Dec 16, 2006

蕎麦屋酒@更科

 更科系統の本流の店・錦町更科で,2時から酒を出すようになったのは今年2月だった。その後,しだいにつまみのメニューが充実し,営業時間も伸びて8時までになっている。ただし,そばがなくなって早じまいすることもあるようだ。

 お徳用は,1) ビール中びんまたは酒,2) 板わさまたはそば味噌,3) もりまたはかけ,からなる「セット」\1000である。当然,そばは最後で,その前に他のつまみを頼むことになる。ただし,セットのそばはきちんと量があるので,そのつもりでつまみを頼む必要がある。
 卵焼き,焼きのりなどの定番,昼と同じ数種類の天ぷらのほか,季節のメニューがあって,12月のメニューには,鴨ぬき,鴨焼きがある。なす田楽,鳥となすの揚げびたしなど,11月登場のなす料理も健在である。

 今のところ,非常に混み合っているという様子はないので,こうしてネット上に書いてしまったが,なにしろ小さな店だから,1人または2人で静かに飲むべき店である。(3人以上のときは,最近うどん屋からそば屋に変身した「ふくるる」はいかが?)

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Oct 06, 2006

3年ぶりの牛丼

 ある日,健康診断のため,前日の晩飯以降何も食べずに出勤した。健康診断がひととおり終わって,やはりふだんとは違う空腹感を覚え,11時ごろに早い昼飯に出かけた。
 吉野家(小川町店)の前までくると,大きく「牛丼」の貼り紙があり,警備員が店の前にいて,次々とやってくる客を案内していた。5日連続の牛丼販売の最終日で,11時から牛丼を売り出したばかりだった。
 吉野家の牛丼は昔からときどきは食べていたが,特別な思い入れはないから,米国産牛肉が入らなくなって牛丼が姿を消しても,別に禁断症状が起こるようなことはなかった。しかし,久しぶりに牛丼があるといわれるとなつかしくなって,今なら並ばずにすむし,ということで入ってみた。

 牛丼のない間に開発された他のメニューもあるが,わざわざこの時間に来る人はみな一言「並」「大盛り」と牛丼を注文する。並が380円で,前よりは高い。そうだ,こういう味だったと思いながら,なつかしい味を楽しんだが,食べて終わってしまえば,またしばらく食べないでもどうということはない。
 昼食の記録を見たら,前に吉野家の牛丼を食べたのは,2003年9月だった。

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Sep 09, 2006

銀鱗――アジ・サバ・ホッケ

 このところかれこれ十数年ごぶさたしているが,かつては水族館にときどき行っていた。水族館では,熱帯の色とりどりの魚もきれいだし,エイがひらひらと泳ぐ姿も楽しいが,見るたびに印象に残ったのは,アジやサバなどの平凡な魚が泳ぐ姿の美しさだった。
 アジ・サバを「平凡」というのは,もちろん食べる魚としてなじんでいるからだが,その姿は精悍で,バランスのとれた機能的な形をしていて,銀鱗が微妙な色合いにきらめいている。文字通り光りものである。

 だいぶ前だが,テレビで礼文島の自然を扱った番組があり,海の中も撮影されていた。そこで初めて見たのが,ホッケの泳ぐ姿だった。ホッケは,ともすれば開きで泳いでいるんじゃないかという錯覚を起こすほど,なにしろ開きしか見たことがない。それが,これまたひときわ美しい銀鱗を輝かせて,群れをなして泳いでいる姿は,感動的だった。

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