食べ物・飲み物

Jun 15, 2008

客家料理の系譜――西巣鴨「来佑」

 1990年前後の数年間,西池袋の立教大学脇の小道に「東江楼」という中華料理の店があった。看板に大書してあるわけではないが,この店は珍しい客家料理の店で,会社の有志で「東江楼ツアー」が実施されたこともあった。
 閉店後久しく名前を聞かなかったが,今春,知人のSさん(ブログではeijyoさん)が,東江楼の厨房にいた人がやっている店を,それも2軒見つけた。ひとつは,千歳烏山の「福満楼」。Sさんが墓参の帰りに数人でそこで食事をし,豚の角煮を蒸しパンで包む料理を食べながら「池袋の東江楼と同じくらい美味しい」と話したら,女将さんが調理場のマスターを呼び「この人,東江楼にいました」というのでびっくりしたとのこと。

 その女将さんが,東江楼にいた人がやっている店がもう1軒ある,といって教えてくれたのが西巣鴨の「来佑」である。Sさんのブログでこれを知り,「西巣鴨は神保町からわずか12分だし,ぜひ行きましょう」ということで,5月の連休の合間と下旬の2回,Sさんと私の周囲の人々による「来佑ツアー」が行われた。
 Sさんはその前に下見に出かけたのだが,そのときは夜の営業の前で閉まっていて,しかも外観はちょっとうらぶれていたので,その後電話で予約したものの,きっとがらがらなのでは,と思っていたという。しかし,行ってみると,家族連れやグループ客,そして1人客でいっぱいで,大盛況だった。もちろん,普通の中華料理店としても,失礼ながらその店構えからは想像できないほど高水準なので,客家料理という意識はなく来ている客も多いのだろう。
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 2回とも数人のグループだったのでずいぶんいろいろ食べたが,2回とも食べたのは東江楼伝来の「客家風豚肉角煮込みパン付」「客家 白玉子スープ」。前者の中身の豚角煮は,東坡肉と同じく八角も入っているのだと思うが,高菜が色と味を決めていて,白い蒸しパンとの色の対照が鮮やかである。
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 1回目の帰り際,店主のYさんがあいさつに出てきた。Sさんが「家宝」として保存していた東江楼のパンフレットのカラーコピーを見て,その温顔をますますほころばせた。
  (→参照)    [6月21日に写真を追加]

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Jun 02, 2008

ビアフェス2008

 六本木ヒルズで「ビアフェス2008」というのがあると聞き,前日の肌寒さから一転して晴れてビール日和となった1日(日)昼過ぎに行ってみた。六本木ヒルズ玄関口の円筒形のビルが,ビールジョッキの飾り付けをほどこされていた。Img_1246

 入口で20歳以上であることの証明書の提示を求められた。「顔パスじゃだめ?」と聞いたが許してもらえず,運転免許証を見せて「証明済み」の意味の黄色いリストバンドを受け取った。国内5社(大手4社とオリオンビール)が集まっていて,ビールのチケットは1杯500円均一。各社のレギュラーのビールが中ジョッキ,プレミアムが少し小さい「オリジナルグラス」で供される。プレミアムというのは,プレミアムモルツ,熟撰,ブラウマイスター,ヱビスで,カウンターがレギュラーとは別になっていた。
 つまみは,屋台式の店で現金で買うようになっている。それで,まずつまみを1つ買い,そのままビールのカウンターに行ってビールを受け取り,席を探す,というサイクルになる。Img_1249

 客席はそれこそ老若男女で,おじさん1人も多いが,女性だけの2,3人連れも負けずと多い。ステージでは,6人編成の今風のジャズバンドの演奏があり,後からブラスバンド(ただし純粋にブラスではなくサックスも加わっていた)がパレードしてやってきた。
 久しぶりの完全休日を楽しんだ。

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May 20, 2008

ある日記

 2006年から「アルコール日記」をつけている。Excelの表で,酒の種類ごとに量を記入し,アルコール量を算出するようにしてある。あと,ついでに,飲み代と歩いた歩数も記録している。
 そこで困るのは,生ビールのジョッキの容量が正確にはわからないことである。よく行く店のジョッキを,たとえば「大」は大びん1本より少し少ないと見て600mlとしておき,初めての店では,見た感じおよび値段をこれと比較して推定する。日本酒のお銚子は,多くの場合どう見ても1合は入っていないと見て,150ml としている。(もちろんきちんと1合入っていそうな店もあるし,逆に正直に150ml のびん詰めで出てくる店もある。)
 しかし,もっとわからないのは,グラスに入ってくる焼酎の量である。グラスの底の半径は見当がつくが,上にむかって広がっているし,何より氷が入っているために高さをどう見るかは判断が難しい。(その点,前回書いたFという店では,焼酎も1合のとっくり型のびんで出てくるから,分量がはっきりしているし,濃度の調整も自由にできる。)

 今は日本でもアイリッシュバーなどでおなじみだが,イギリスのビールのジョッキは容量が半パイントまたは1パイント(1 pint=568ml)に決まっている。昔初めてイギリスに行ったときこれを知って,これは明快でよいことだと思った。

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May 17, 2008

厚揚げストーリー

 豆腐はどういう料理でも好きだが,つまみとしていちばん愛用している豆腐家族のメンバーは厚揚げである。これは,私の母語では「生揚げ」であり,今もおでん屋では生揚げと呼ばれることが多いような気がするが,飲み屋での名称は圧倒的に「厚揚げ」である。
 神田駿河台3丁目,三井住友海上の南側の地域には良い和食店がいろいろあるが,その一つのの「藍」で,先日昼に「本日の定食」を食べた。そのおかずに厚揚げが入っていたのだが,これがなんと注文を受けてから豆腐を揚げて作っていた。ざるの上に水切りした豆腐が並んでいて,定食の注文があるとその1丁を縦長の半分に切って,衣をつけて揚げるのである。揚げている時間は長いわけではないが,揚がってから薬味を添えたりするし,もちろん他のおかずを並行して用意するわけで,その手のかけ具合は申しわけなくなるほどだった。

 飲み屋では厚揚げは網で焼くから「焼きもの」だが,池袋の大衆的な居酒屋では厚揚げは「揚げもの」に分類されている。ただし,豆腐を揚げているわけではなく,既製品の厚揚げをさらに揚げているもので,これはこれでうまい。安いつまみなのに,ありがたい。
 厚揚げの薬味は,ネギ,ショウガ,かつおぶしが定番だが,店によっては大葉やミョウガが加わる。同じく池袋のでは,5月になって店長が交代したのをきっかけに,ありがたいことにメニューに厚揚げとポテトサラダが登場した。ここの厚揚げは薄い直角三角形のものを4片串に刺して網で焼き,ネギ,かつおぶしのほかにちょっと酸味を加えた味噌が添えられている。これもなかなか乙なものだ。

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Dec 31, 2007

年末恒例

 30日は,友人宅で持ち寄りパーティだった。
 私が持参したのは,毎年同じゆで豚で,前日夜に作った。前は豚のブロックを自分でタコ糸で縛ったが,このごろはちゃんと縛ったものを売っているので,それを長ネギとショウガといっしょにゆでるだけのものである。先にお湯をかけて油を出しておくのが唯一のコツで,1時間ぐらいゆでたら,あとはさましておけばよい。
 付け合わせはゆでキャベツで,これは友人宅の台所を借りてゆでた。タレは市販の中華ごまドレッシングで,ほかに長ネギの千切り(ちゃんと細く切るのはかなり難しい)を添えた。次回は,タレにニンニクのみじん切りなどを入れてみようかと思った。

 本拠地の「神保町の昼食」ページ恒例の1年の昼食リストの整理をした。2007年の神保町近辺での昼食は210回で,行った店は128軒(異なり)だった。1月3日ごろに掲出する。

 今日31日は,信州の某所へ出かける。前回は正月に台湾に行ったのでパスしたが,20年ぐらい前からの恒例である。(そういえば,台湾の旅行記をブログに書かずじまいだった。)

 本年はこれにて打ち上げ。皆さま,おつきあいいただき,ありがとうございました。来年もよろしくお願いいたします。

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Dec 03, 2007

カキフライ始めました

 東海林さだおが書いていたように,飲食店の「…始めました」という貼り紙は,都会で季節感を感じさせる重要な存在である。11月には,多くの店でカキフライ,鍋物などが始まった。
 今シーズンの神保町の昼食では,まず「ムガールマハール」(五十通り;小川町3-7)のカキカレーを食べた。カキは,フライではなく,たぶん薄い衣をつけて炒めたものだと思う。インドにカキはなさそうな気がするが,なんでも入れてしまうのがカレーのおもしろいところ。
 続いては「鷹ばん」(駿河台3-3)である日,かき味噌せいろというのがあったので飛びついた。せいろ飯にカキがのり,八丁味噌のたれがかけてあった。カキと味噌の組み合わせは土手鍋でおなじみだが,八丁味噌との組み合わせは新鮮だった。(以上2軒とも日替わりのメニューのひとつなので,毎日あるわけではない。)
 「翠園」(錦町1-14)では以前はカキと野菜のうま煮風の炒め物が楽しみだったのだが,2006年以降,登場しなくなってしまった。

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 「本拠地」の「神保町の昼食の章」に昼食ニュース12月号を掲載した。初訪問の店が9軒というのは新記録である。

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Nov 25, 2007

歓迎 琥珀ヱビス

 前に愛飲していた「琥珀ヱビス」が,「今だけの限定発売」で戻ってきた。
 「第三の男」のテーマをフルオーケストラが演奏するTVコマーシャルでは11月21日発売となっていたが,その2日ぐらい前にスーパーで手に入れることができた。「今だけ」というのがいつまでなのかは明示されていない。
 ホームページによると,飲食店用の樽もあり,こちらは通年販売となっている。置いてある店をさがさなくては。
 「緑一色」だった空き缶が2色になった。

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Sep 29, 2007

『ごくらくちんみ』読中記

 読んでいる途中の本のことをもうひとつ――

 前に買って読んでいなかった杉浦日向子『ごくらくちんみ』を読んでいる。2005年7月の著者の早すぎる死去の後に出た新潮文庫版である。
 「からすみ」「ふきみそ」「ほやしょうゆづけ」「にがうるか」といった珍味をタイトルとした掌編小説が68篇収まっている。1篇はわずか2ページと数行だが,わけありの人物の過去と現在の様子をいろいろ想像させるしかけがある。登場人物がタイトルの珍味を,多くの場合おいしそうにちゃんと食べる。

 短いから,その気になれば電車を待っている間にひとつ,次の駅に着くまでに2つぐらい読めてしまう。しかし,それではもったいない。実際の珍味のように,少しずつゆっくり味わうようにしている。

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Jul 08, 2007

緑一色

 今年4月4日に緑色のヱビスビール「ヱビス・ザ・ホップ」が発売になった。その3日後にスーパーで入手して以来,ひだまりさんには及ばないかもしれないが,愛飲している。
 その前はずっとヱビスの黒の缶を常備していたので,捨てる缶は黒ばかりだったが,「緑化」が進んで,今は緑一色である。

 かつては緑一色と書いてあると「リューイーソー」と読むのが「常識」だった。昔,女性ばかりの弦楽四重奏を聴きに行ったときのこと,ステージに出てきた奏者が青みがかった緑の揃いのドレスだったので,同行の友人が思わず「リューイーソー」と口走り,周りの人がくすくす笑った。

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