ことば

Dec 01, 2017

学生時代

 昔は有名だった英語の例文:
(1) My mother is my mother.
(2) Today is Sunday.
   (答えは末尾参照)

 昔,大学のクラスに,ある程度は意図的だと思うのだが,いつもすり切れたような服を着ている女子学生がいた。わざと古そうに見せるジーンズなどなかった時代の話である。で,ついたあだ名は「Bolacyさん」(<ミスボラシイ)。

 昔,学生のオーケストラのメンバーにハザマ君という人がいた。で,当然通称は「オケハザマ」。

 先日聞いた名言:
車で道路を暴走するのが18歳,逆走するのが80歳
自分探しをしているのが18歳,皆が自分を探しているのが80歳

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   上の英語の例文の訳:
    (1) 私の母はわがママです。
    (2) 東大は駿台である。(当時,東大合格者をもっとも
      多く送り出していたのは駿台予備校だった。)

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Oct 24, 2017

綺羅星と間髪

 大部分の国語辞典に「綺羅星(きらぼし)」という見出し語がある。「綺羅星のごとく」というフレーズでのみ使われる言葉だが,元来「綺羅,星(ほし)のごとく」であり,「綺羅星」というものがあるわけではない,ということを,私の場合,大人になってだいぶたってから知った。

 「間髪」の場合も,しばしば「かんぱつ」と発音されるが,元は「間(かん),髪(はつ)を入れず」であり,「間髪」というものがあるわけではない。すなわち,「綺羅星」と事情は同様だと思うのだが,なぜか「間髪」を見出し語にしている辞典はごく少ない。
 この意味の「髪」を使った熟語に「一髪」がある。これはもちろん辞典に載っているが,この語の「使い道」はふつうには「間一髪」と「危機一髪」ぐらいしかない。
 「危機一髪」で思い出すのは,映画『From Russia with Love』の1964年公開時の邦題『007危機一発』である。いわばダジャレによる造語なのだが,当時「子供が間違って覚えてしまう」などと激しい非難を浴びた。(1972年の再公開時には,原題に沿って『007 ロシアより愛をこめて』になった。)

 「一衣帯水」は「いちい たいすい」のように発音されることも多いが,正しくは「衣帯」が「帯」の意味の熟語なので,区切るとすれば「いち・いたい/すい」であり,「ひとつの『衣帯』の(ように幅の狭い)水」の意味だという。これも私は若いころは知らなかった。

 「折り紙付き」の「折り紙」は,多くの国語辞典には,古くは「おりかみ」だったという注がある。しかし,「おりかみ」を見出し語にしている辞典はごくわずかである。パソコンで試しに「おりかみつき」と打ってみたら,ATOK君は「折り噛みつき」と変換した。

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Oct 08, 2017

居酒屋の会話帖

 居酒屋での知人Nさんが,喉の手術をして話すのが難しくなり,「会話帖」を使っている。ホワイトボード薄くしたようなつるつるの厚紙を綴じたノートで,Nさんが話したい内容を書いて相手に示すと,耳は問題ないので,相手は声で応える。だから,正確には「発話帖」で,Nさんは用が済むとどんどん消してしまう。しゃべるのと同じ感覚である。
 Nさんとよく連れ立ってやってくるKさんは,ときどきつられて自分も会話帖に書き込んで,「あ,オレは書く必要ないんだよな」と言って自分で苦笑したりする。
 当然思い出したのはベートーヴェンの会話帖。もしこれがNさんのようなノートだったら後世に残らなかった。しかし,よく考えると,ベートーヴェンの場合は耳が聞こえないのだから,会話帖に書くのは主にベートーヴェン以外の人である。こちらは「受話帖」というべきか。

 昔,職場の先輩で,だれかの訃報をきくと必ず「季節の変わり目だからね」とか「この気候じゃね」という人がいた。こういう感覚も,季節の移りゆきへの敏感さの表れかもしれないと思うようになったのは,だいぶ後になってからである。日本の季節は,真夏・真冬の一時期を除いては,「いつも変わり目」とも言える。
 ここ数日,急に涼しくなったり,また暑い日が戻ってきたりしている。そういえば昔の学校では6月1日と10月1日が「衣替え」の日で,この日に一斉に制服を夏服または冬服にしていた。6月1日には女子高生のブラウスがまぶしかった。今は機械的に一律にとはしない学校も多いようだ。

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 郷里・横須賀にちなむ田中宏巳『横須賀鎮守府』(有隣新書)という本を読んだ。さすがというべきか,発行日は5月27日,つまり昔の海軍記念日になっていた。
 ちなみに,横須賀鎮守府の略称・愛称は「ヨコチン」だったという。
 立川談四楼のシリーズ(→参照)第3弾『もっとハゲしく 声に出して笑える日本語』(光文社知恵の森文庫)が出た。2009年の1冊目・2冊目以来である。

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Sep 21, 2017

エスカレーターを歩く/東京外し

 駅や商業施設などのエスカレーター上を歩くことの是非をめぐって,ときどき論争が起こる。鉄道会社や店舗側は,強弱はいろいろだが,歩かないことを求める掲示を出している。しかし,少なくとも鉄道の駅では,歩かない人はエスカレーターの(東京の場合)左側に立ち,歩く人のために右側を空けておく習慣が確立している。
 確かに走るのは危険だから,私は年も考えて,エスカレーターでは原則として走らないことにしているが,正直にいうと,急いでいるときは歩きたい。せっかく速く移動する手段があるのだから使いたいと思う。
 それで私は,自分なりの原則を立てた。その1は「なるべく(特に下りは)階段を歩く」。そしてエスカレーター上を歩く条件だが,その2「先行者(前を歩く人)が複数人いるときのみ歩く」。もちろん立っている人の状況(荷物を出っ張らせていないなど)を見た上でのことであるが,前を歩く人がある程度の数いて問題なく歩いていれば,危険性はぐっと減る。これに加えてその3は「付則」で「前に誰もいないときは歩いてもよい」。
 ただし,エスカレーターの安全基準の前提は,「歩かない」ことよりも「(急停止に備えて)手すりにつかまって乗る」ということに重点があるらしい。これをどうしてくれると言われるとちょっと困るが,とっさのときにすぐ手すりをつかむという心構えをしておく,というところだろうか。

 三菱東京UFJ銀行が,来年4月に名称から「東京」を外し,「三菱UFJ銀行」となるという。UFJと合併する前は「東京三菱銀行」で,当時はこれでも長いと感じていた(業界での略称は「トーミツ」だった)(→参照)。
 東京三菱は,三菱銀行と東京銀行が合併したものである。東京銀行は,昔の横浜正金銀行が解体された後その業務を引き継いだ外為銀行で,かつては外貨,特に米ドル以外の入手には,たいてい東京銀行へ行っていた。その東京銀行に由来する「東京」が今回消えることになる。

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Aug 20, 2017

ドトールの選択肢

 ドトールでコーヒー(ホット)を買おうと思うと,5段階の選択を迫られる。まずは,持ち帰りか店内か。品物は「コーヒー」というとホットかアイスかを聞かれるので,ホットのときは「ブレンド」と言えばよい。
 次は,サイズ。たいていの飲み物にはSLMの3種類がある。(スタバ語では Short,Long,Grande,Venti という。)
 次に,持ち帰りの場合,袋に入れるか入れないか。これは昔は,言われない限り袋に入れてくれたので,聞かれなかった。
 次は,これも持ち帰りの場合だが,ミルク・砂糖が必要かどうか(店内の場合は自分で取るので聞かれない)。両方不要なら「ブラックで」と答えるのが簡単(一度だけ,初心者マークの店員さんに通じなかったことがあったが)。
 最後に,「レシートご利用ですか」と聞かれる。これも昔は聞かれなかった。プリペイドカードの残高を把握しておく必要があるので,今はレシートはもらうようにしている。

 少し前からコンビニで大手カフェ・チェーンの飲み物が売られているが,今年,街角の自販機にドトールのカフェ・オ・レ(アイス)のペットボトル(大と小)があるのを見つけた。

 今は「カフェラテ」というもっと新しい名があるが,70年代には「カフェ・オ・レ」というのは新しい言い方だった。喫茶店では新しもの好きの人が「おれ,カフェオレ」などと言っていた。それ前は「ミルクコーヒー」というのが普通だった。
 ちなみに,もっと前には「コーヒー牛乳」というものもあった。コーヒーの味・香りをつけた牛乳で,当時はびん入りで売られていた(→参照)。

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Jul 31, 2017

空海は「まお」ちゃん

 溜池を作るとか温泉を掘り当てるのを初めとして,古い社会事業は,なんでも空海(弘法大師)によるということになっている。特に西日本には多い。ただし,法師温泉(群馬県),あつみ温泉(山形県)など,かなり北の方にも「足跡」がある。
 東日本でこれに相当するのは行基で,温泉関係では最北は作並温泉(宮城県)も行基によるとされている。もっとも,今回知ったのだが,行基は河内(現在の堺市)の出身で,ずっと奈良で活動した人だった。
 関東以北で各地に伝説を残しているのは,まず坂上田村麻呂,その後は時代を下って,義経,弁慶,武田信玄ということになる。

 ところで,いくつかの資料によると,空海の幼名は「まお」だという。もちろん真央とか麻央ではなく,佐伯「眞魚」と書く。

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 神保町に,「フクツー」と書いた旗が立っている店がある。なんとなく,腹痛の薬を売っているような気がしてしまう。(福山通運さん,ごめんなさい。)

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Apr 11, 2017

同時に閉まる狭いサークルのズボンとブラ

 電車に乗ったと同時に扉が閉まったりすると,昔 simultaneous という語を「同時に閉まれば“閉まるテイニアス”」などと言って覚えたことを思い出す。もっとも,少なくとも米語では,「シマル…」より「サイマル…」という発音の方が優勢のようだ。

 米国の高校を卒業した知人(日本人)によると,数学の先生が semicircle(半円)を「セマイサークル」と発音するので,なんだか「狭い…」と言っているような感じがしたという。確かに円全体より狭いが。
 接頭辞 semi- の発音は「セマイ…」より「セミ…」が優勢だが,米国西部では「セマイ…」もけっこう多いらしい。

 英語で不思議なことのひとつは,ズボン(trousers,pantsなど)が1着でも複数形を使い,「1着,1本」というときは a pair of trousers などというということである。靴下,手袋ならまったく不思議はないし,眼鏡だったら,確かにレンズが2つ並んでいて a pair という感じがする。しかし,長ズボンのほかに,半ズボン,ショートパンツや(下着の)パンツなど,どうみても「一体不可分」なものまで複数形というのは,なんとも奇妙だ。
 はさみの類はこの中間で,普通の裁ちばさみなら,バラせないにしても2本の刃がはっきりしているから複数形というのもわからないではないが,やっとこ(pincers)やペンチ(pliers),さらにはピンセット(tweezers)となると理解しにくい。
 前に,職場の同僚(日本人男性)が,米国人女性と仕事をしているときにそんなことが話題になり,「ブラジャーは a pair of... って言わないんですか。形は眼鏡と同じじゃないですか。」と言ったところ,その女性は「確かに変ね」と言って笑い転げていたという。

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Mar 28, 2017

新国立劇場の『ルチア』/開いたチューリップ

 定番名曲路線を走る新国立劇場の今シーズンの演目の中で,「指輪」以外の唯一の新制作演目が3月の『ルチア』だった。もともと持っていた切符を振り替えて,行ったのは5回公演の最終日。主要歌手4名はいずれも,美しいメロディがとめどなくあふれてくるドニゼッティ節を堪能させてくれて,客席は大いに沸いた。歌手はカーテンコールではかなり弾けて,オケピットやプロンプターボックスに手を伸ばして握手したり,合唱のメンバーの手を引っ張って前に出るように促したりしていた。
 「狂乱の場」のオブリガートは,フルートでなく大型のグラスハーモニカで演奏された。これが作曲者の元々の意図だという。フルートのようにソプラノにぴったり寄り添って溶け合うのではなく,神秘的な音でほわっと包み込むような非現実的な響きで,「狂乱」というより「幻視の場」だった。奏者のレッケルト氏は,50以上の歌劇場で『ルチア』を演奏してきたとのこと(→参照)。
 演出家はモナコのモンテカルロ歌劇場の総監督で,この『ルチア』はモンテカルロでも上演されるが,それはまだ2年半も先のことである。(モンテカルロ歌劇場のサイトには,東京初日の映像つきニュースが出ている。)

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 東京・靖国神社の標本木の桜はいち早く開いたようだが,その後は寒い日が続き,開花はあまり進んでいない。見ごろは来週になるのでは?

 春が来ると思い出す。今は昔,息子が3歳ぐらいのとき,ベランダに置いてあった鉢植えのチューリップを見て,「チューリップ,開いてきたよ」という。そうか咲いたかと見に行ったら,花の形がなんとなくおかしい。実は恐ろしいことにこの「開く」は他動詞で,「チューリップ(を,僕が手で強引に)開いてきたよ」という意味だったのである。

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Jan 22, 2017

立川談四楼『声に出して笑える日本語』

 2009年発売なのに去年秋まで知らなかったのが,立川談四楼『声に出して笑える日本語』とその続編『もっと声に出して笑える日本語』(ともに光文社知恵の森文庫)。続編は文庫オリジナルだが,正編は2002年に単行本で出たものなので,もう15年近く前の本だ。主にテレビでの言い間違いなどを集めたもので,糸井重里他による『金の言いまつがい』『銀の言いまつがい』と趣旨は似ているが,こちらは,落語界の楽屋話なども織り交ぜてなかなか読ませるエッセイになっている。ぬかりなく,冗語(→参照)も扱われている。
 こういう本は,内容を紹介するとネタバレになってしまうので,Amazonに書いてある例(帯に書かれているものと同じ)を書いておく。
  悲惨な事件を伝えた女性キャスターがまとめのコメント。
  「ご遺族は今、悲しみの<ズンドコ>に沈んでいます...」

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 もう10回以上準優勝していた大関・稀勢の里が,ようやく初優勝を決めた。去年は後輩大関の琴奨菊,豪栄道が優勝したのに,一人取り残されていた。

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Dec 10, 2016

冗語コレクション Part 3/祝開通

◇漢字1字のことですが
 突然の急変,突然の奇襲
 レンブラント自身の自画像[美術館の音声ガイド]
 本人自ら
 みごとな絶景
 おおよその概要
 本当の実力,真の実力
 本物の真剣で
 意外な盲点
 こっそり盗撮
 元の古巣
 かつての古傷
 事前から
 同じテキストに同居している
 音域の幅
 いちばん最優先の課題
 いちばん真ん前
 過大評価されすぎ
 過酷すぎる
 別に他意はありません
 ほかにも余罪があると見て
 悔しいだけの一言です[柔道で銅メダルの松本薫]
 スピードアップ化

◇同じく,動詞篇
 残された遺品
 連戦が続く
 …の中に潜入する
 内定を決める
 逆方向に戻る

◇2字以上が絡むやや念入り篇
 過去になかった異例の事態
 いまだかつて前代未聞
 これからの未来
 本当の正念場
 打線の援護に助けられ
 手分けして分担する
 上から落下
 下から見上げる/上から見おろす
 (人が)外にあふれ出す

◇カタカナ語篇
 基本的なベース
 総トータル
 常連のリピーター
 生き残りをかけたサバイバル
 新しくリニューアルオープン
 いちばんピーク
 リスクの可能性
 左のサウスポー
 シェア率
 思わぬサプライズ

◇重なっているが,正しい
 互いに切磋琢磨して
  《「切磋琢磨」に「互いに(励まし合って)」という意味が含まれているのだが,「互いに」を伴う用例を挙げている辞典もある》
 原寸大
  《考えてみると,「寸」も「大」も「大きさ」なんですが》

◆過去の冗語コレクション
 Part 1 →参照
 Part 2 →参照

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 常磐線で,震災後不通になっていたのは,竜田~小高間と相馬~浜吉田間。このうち,相馬~浜吉田間が12月10日,開通した。先に開通していた小高~相馬間はこれまで孤立区間だったが,これで仙台方面へつながった。
 このうち,駒ヶ嶺~浜吉田間は線路を移設する大工事だった。
 位置関係は以下のとおり:

 上野=いわき=竜田▽双葉▽小高=原ノ町=相馬◎駒ヶ根◎浜吉田=岩沼=仙台
    =:既開通区間   ◎:今回開通
    ▽:不通(竜田~原ノ町間で代行バス運転)

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より以前の記事一覧