Jan 11, 2025

訃報:オットー・シェンク氏,汐澤安彦氏/後期高齢者逆走記

 11日の朝刊に,2つの訃報が並んでいた。
 ひとつは,オペラ演出家のオットー・シェンク氏,94歳。私の「見たオペラ」リスト(→参照:「本拠地」の「オペラの章」)の最初にあるクライバー指揮,バイエルン州立歌劇場の『ばらの騎士』(1974)がオットー・シェンクの演出だった。
 以後,シェンクの舞台を見たのは,ウィーン国立が9回(うち現地ウィーンで3回),メトが4回の計13回に及ぶ。舞台装置はいつも写実的で重厚,贅をこらした古典的な舞台とはこういうものかと思わされるのが常だった。

 もうひとつは,指揮者の汐澤安彦氏,86歳。もとトロンボーン奏者で,私が学生のころ,吹奏楽,アマチュア・オケなどの指揮で活躍を始めていた。本名は飯吉靖彦で,芸名を使い始めたころ,なんだか安っぽい感じになっちゃったね,と仲間内で噂したりもした。一度,某大学オケのトラ(助っ人メンバー)に行ったときの指揮が飯吉氏だった。

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 先日,短時間車を運転して帰ってきたところ,近くの一方通行の道が工事中で入れなくなっていた。警備員に聞いたところ,「行き先は? あ,そのすぐ先ですか。では向こう側から入ってください。係に連絡しときますから。」と言われた。ぐるっと一方通行出口へ回ると,そこの係が「ここから入ってください。今OKです。」というので,一方通行を100メートル近く逆走し,無事に帰宅できた。
 いつも南向きにしか走らない道を初めて北向きに走るのは,イケない世界をのぞいているようで,妙な感じだった。

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Jan 06, 2025

頌春――年末年始のことども

 遅ればせながら,あけましておめでとうございます。今年もこのブログをよろしくお願い申しあげます。

◇12月27日
 午前,年賀状を仕上げ,投函。月始めに年賀はがきを買ったとき,郵便局の女性職員に「今どき100枚以上買う人は少ないんでしょうね」と言ったら,「そうなんです」と寂しそうだった。

◇12月28日
 食洗機の修理の人が来宅。ドアの具合が悪くなってスイッチが入らなくなったので,4日前にネット経由で修理を依頼したもの。ドアのレバーを交換して修理完了。年内に直ってよかった。
 これより前の11月に,洗面所の鏡を照らす電灯のタッチスイッチがおかしくなったことがあったが,このときは1週間ほどで回復した。なんと自然治癒。

◇12月30日
 お雑煮に必須の茅乃舎のだしが足りなそうになったので,買いに行く。デパ地下は恐ろしいほどの混雑だった。
 夕方,某居酒屋へ「終わり詣で」。

◇12月31日
 午後,繁華街のカラオケ店付属の飲食店に,孫たちの3家族とわれわれ老夫婦が大集合。正月に集まったことは何度かあるが,年末に集まったのは初めて。幼児が遊べる設備もあって快適な空間だった。
 夜は,テレビでファビオ・ルイージ指揮N響のベートーヴェン「第9」を見る。速いテンポで押し通し,やや落ち着かない。終わって,年越し蕎麦。

◇1月1日
 元日の新聞は昔よりは量が少ない。年賀状も一時よりだいぶ少なく,しかも「年賀状は今年限り」という人が4人ほど。
 昨日も会ったばかりの孫②⑤の一家が来て,1時過ぎから正月の食事。今回初めて買った中華のおせちセットが美味で好評。ほかに恒例のゆで豚と雑煮。
 夜はテレビで,ウィーンフィルのニューイヤーコンサートの生中継を見る。昨年は能登半島地震があって,この生中継も吹っ飛んだのだった。

◇1月2日
 箱根駅伝往路を断続的に見る。
 前から年賀状仕舞いをしている人に年賀メールを送る。
 夕食は,おせちの残り。昨日は飲まなかったので,初酒。

◇1月3日
 箱根駅伝復路を見る。青学が連覇。

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Dec 31, 2024

暮れゆく2024年

 まもなく終わる2024年,いろいろなことがあったが,もっとも得がたい経験は,大谷翔平の大活躍を7か月にわたって見ることができたことである。
 年末になって,大谷に来年 little rookie がやってくるというニュースが伝わってきたが,それを追うように,ヤンキースのアーロン・ジャッジにも赤ん坊が生まれるとのこと。ワールド・シリーズで対決した因縁は続く。

 27日,オリヴィア・ハッセー死去,73歳。
 このブログを始めてまもないころに書いたことだが(→参照),デビュー作『ロミオとジュリエット』を,私としては珍しく,封切り時に見た。ジュリエット役のオリヴィアは,撮影当時ほぼ原作の設定どおり十代半ばで,その初々しさに息をのむ思いがした。自分より若い俳優たちが主役をつとめている映画を見たのも初めてだった。
 それが,数年後に布施明と結婚するとは!

 その他,今年亡くなった人で個人的に印象が強いのは――
  篠山紀信  小澤征爾  曙 太郎  セルジオ・メンデス
  クインシー・ジョーンズ  北の富士勝昭  谷川俊太郎
  小倉智昭

 このところ詐欺メールは毎日のように届いているが,先日は,国税庁からのメールが届いた。曰く:

    ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
e-Taxをご利用いただきありがとうございます。
貴方の所得税または延滞金(法律により計算した金額)については、まだ納付されておりません。
下記のリンクより記載されている方法で直ちに全額を納税の上、ご連絡をお願いいたします。
  お支払いはこちら⇒https://mcymy●●/■■/▼▼.html
また、すでに金融機関等で納税された場合も必ずご連絡ください。期限までに納税の確認ができない場合は、(国税通則法37条)により財産を差し押さえます。
なお、指定期限にかかわらず、緊急を要する場合等には差し押さえを執行することがあります。
〇指定期限
2024年12月29日まで
この期限までに納付の確認ができない場合には滞納処分が執行されます。
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(連絡事項)
・納税確認番号:****9628
・滞納金合計:10,000円
・納付期限: 2024/12/27
・最終期限: 2024/12/29 (支払期日の延長不可)
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※本メールは、「国税電子申告・納税システム(e-Tax)」にメールアドレスを登録いただいた方へ配信しております。
※なお、本メールアドレスは送信専用のため、返信を受け付けておりません。ご了承ください。
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
発行:国税庁
Copyright (C) NATIONAL TAX AGENCY ALL Rights Reserved.
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    ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
 念のため申告書の控をみたが,納税確認番号というのは見当たらない。その他よく見ると,延滞金がちょうど1万円というのもいかにもウソっぽい。納付期限と最終期限が併記されているのも奇妙だし,メールが来たのが納付期限の当日というのが,なんとも乱暴な話である。

 今年もこのブログをお読みいただき,ありがとうございました。みなさま,どうぞよいお年をお迎えください。

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Dec 25, 2024

ベートーヴェン「第9」の合唱に参加 (1)

 先週は,定年退職後,カレンダーの予定がもっとも混み合っていた週だった。それというのも,今秋合唱に初参加したベートーヴェン「第9」の本番があったからである。
 私は長年楽器を吹いてきたが,所属していたオーケストラを今年9月に「自主定年」で卒業した(→参照)。その少し前,暑さ真っ盛りのころに同居人の合唱仲間から来たのが,今年末の「第9」の合唱をやりませんかという誘いだった。
 同居人はここ8年ほど,オーケストラと共に大曲を歌う合唱団のメンバーで,「第9」も昨年歌ったが,私は高校のクラスでちょっと歌った以外は合唱の経験はない。合唱は練習回数が多いので最初は二の足を踏んでいたが,練習会場が近いのと,練習が平日の同じ日の昼・夜にあってどちらかに出ればよいというゆるい感じが気に入って,8月下旬の2回目の練習から,同居人と共に通い始めた。

 「第9」の歌詞は,1番(Freude, schöner Götterfunken...)とアンダンテ・マエストーソの部分(Seid umschlungen...)は学生時代に覚えたことがある。これで合唱の部分の7割以上をカバーしているので,今回50年ぶりで役に立ったが,その他の部分はなかなか頭に入らず,本番は暗譜だったので最後まで悪戦苦闘した。
 楽譜は読めているつもりだが,合唱初心者としては,楽譜どおりの音程・リズムで歌うのは必ずしも思うようにはいかなかった。さらに,そこにドイツ語の歌詞を乗せるのはもっとたいへんだった。歌詞を気にしていると,リズムが乱れたりすることもあった。
 私にとって「第9」の演奏は初めてではなく,オーケストラのメンバーとして全曲を3回,第4楽章のみを1回演奏したことがある。おおざっぱに言うと,合唱が出てくる部分は,オーケストラは(気持ちとしては)比較的楽で,これまで印象が薄いところもあったが,今回バスを歌ったので,合唱の部分では,よく知らなかった低音の動きが非常におもしろいというのが,音楽的には大きな収穫だった。
               (つづく)
 [この項,12月26日に微修正しました]


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Dec 18, 2024

12月18日のこと

 12月18日の朝,ラジオをつけたら,オーボエの演奏でなつかしいイントロが聞こえてきた。布施明の「シクラメンのかほり」(小椋佳 作詞・作曲)だった。この日が布施明の77歳の誕生日であることにちなんだ選曲なのだという。
 ヒットした当時話題になったことだが,「かおり」の歴史的仮名遣いは「かをり」である。ただし,実際には「かほり」という用例もある程度あるらしい。

 同じ日,ホンダとニッサンが経営統合の協議を始めるというニュースが流れた。
 かつてトヨタ,ニッサンが2大メーカーであとはその他大勢,という時代が長かった。そんな中で,なんとなく大勢に逆らって車はホンダにして以来,ホンダ車に乗り続けて40年以上になる。しかし,もう新しい車を買うことはないだろう。
 ところで,もし単純に合併するとしたら,社名はどうなるだろう。ホンニッサンか,ホンダサンか,いや言いやすいのはニッポンダか。

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Dec 11, 2024

ノーベル賞の季節

 12月10日,ノーベル平和賞の授賞式がオスロで行われた。受賞者「日本被団協」代表の田中氏の受賞スピーチを聞いたが,言葉ははっきり,口調もしっかりで,とても元気な92歳だった(田中氏は,13歳のときに長崎で被爆した)。先月N響を振りにきた94歳の指揮者ブロムシュテットを思わせる矍鑠ぶりである。
 平和賞のみノルウェーが主宰するのは,ノーベルの遺言により,ノルウェーの委員会が選考にあたるためだとのこと。

 半世紀以上昔のことだが,生まれた日の新聞のコピー(マイクロフィルムからのコピー)を売る商売を,書店の店先などでやっていた(もちろん誕生日以外の日も買えたのだろう)。そこで手に入れた私の誕生日の新聞のトップ記事は,湯川秀樹博士がノーベル賞授賞式出席のためにストックホルムに着いたというものだった。当時の飛行機は南回りで,ヨーロッパまで50時間以上かかったはずである。
 1面の下の方には,10月に発足した中華人民共和国の動きが載っていた。

 とういうことで,ノーベル賞の季節を迎え,私,先日,後期高齢者の仲間入りをしました。

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Dec 05, 2024

体幹を伸ばす――私の師走

 12月の始めの3週間,私のカレンダーにはかなりの件数の予定が記入されている。私は「師」ではないがけっこうな「師走」状態で,会社を退職後,カレンダーの密度は今月がもっとも高くなっている。
 このうち,関係する時間も回数もいちばん多い件については終了後に報告を書くこととするが,それ以外で10月から毎週通っているのは,「体幹ストレッチ」の講座である。自治体の施設が開いているもので,平日の昼間なので高齢者が多く,うち男性率は4分の1ほど。その名のとおり体幹,特に背筋を伸ばすのが眼目で,どうしても背中が丸くなりそうになっているということが否定できない状態になり,同居人に促されて参加した。
 言われてもうまくできないのは,例えば,単純なことだが,マットの上に足を伸ばして座り,背中を垂直に伸ばすこと。体育座りにして手でひざをつかんで上体を前へ引っ張らないとなかなか背中がまっすぐにならない。それでも,インストラクターの(「品」は基本的には変わらず)「手を変え手を変え」のおだてに乗せられて,やれば確実に(そのときは)背筋が伸びる。

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Nov 28, 2024

新国立劇場『ウィリアム・テル』――セリア,夜明け

 新国立劇場オペラの2024-25シーズンは,10月のベッリーニ『夢遊病の女』(新制作)で始まり,続いて11月には,同じく新制作のロッシーニ『ウィリアム・テル』が上演された。
 『ウィリアム・テル』(フランス語なので本当は『ギヨーム・テル』)は,日本初の原語による舞台全曲上演で,11月23日に見た(5回公演の2回目)。プログラム冊子の中の解説によると,初演(1829年,パリ)のときからすでに長すぎることが問題になったという。今回も少しカットがあるが,それでも演奏時間は正味3時間35分の堂々たるオペラ・セリアである。
 ロッシーニのオペラは,私の「見たオペラ」データによると,これまでに18回見ているが,ブッフォでないのは『ランスへの旅』と『どろぼうかささぎ』の各1回のみ。このうち『ランスへの旅』は物語がほとんどないようなオペラでセリアとは言えないだろうし,『どろぼうかささぎ』は「セミ・セリア」に分類されるものだという(→参照)。『オテロ』『セミラーミデ』は見たことがないので,ロッシーニのちゃんとしたオペラ・セリアを見るのは,オペラ歴50年にして今回が初めてということになる。
 舞台は抽象的な装置,衣裳は現代風とまでは言えないがかなり新しい感じ。合唱がほとんど出ずっぱりで大活躍,バレエもおもしろかった。タイトルロールはギヨーム(バスまたはバリトン)だが,それほど1人で舞台を引っ張るわけではなく,アルノルド・メルクタール(テノール)も対等の活躍をする。今回はこの2役の歌手が,背格好や顔の形が似ていて,しかも共にひげを生やしていて,一瞬間違えそうになることがあった。この2人とマティルドが海外組(なお,アルノルドとマティルドのカップルはシラーの原作にないオペラ独自の役)。悪代官ジェスレル(妻屋秀和),ギヨームの息子ジェミ(安井陽子)も立派。ほとんど長大さを意識せずに見続けた。
 昔からおなじみの序曲は,オペラの序曲としてはけっこう長く,4部構成で変化に富んでいる。最初の「夜明け」の部分はチェロの5重奏(プラスコントラバス,ティンパニ)だが,かつて普通の劇場のオーケストラではチェロが5人もいるところはあまりなかったに違いない。初演がパリ・オペラ座だったからということか。

 上記の公演に出かけた11月23日の新聞の片隅に,バリトンの牧野正人氏の訃報が載った。17日死去,67歳。1990年代の藤原オペラを中心に5回ほど聴いたことがあり,非常に上品な声だったという記憶がかすかにある。同年配かと思っていたのだが,実はだいぶ年下であることに驚いた。
 新国立劇場のプログラムにある資料によると,『ウィリアム・テル』の2010年のニコライ・ゼッダ指揮東フィルの演奏会形式ハイライト上演で,牧野氏はギヨームを歌ったとのこと。

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Nov 22, 2024

先行発表,訃報,モデルナ――続・十一月中旬日乗

 新国立劇場から,『The Atre』12月号同封で,次シーズン(2025/9-2026/8)の新制作2演目先行発表のちらしが届いた。
 『ヴォツェック』2025/11,『エレクトラ』2026/6-7 の2つで,指揮はいずれも大野和士(音楽監督)。webサイトにも同内容が掲出されている。

 新聞の第1面に相次いで訃報が載った。
・谷川(たにかわ)俊太郎 詩人 11月13日 92歳
・北の富士(竹沢)勝昭 元横綱 11月12日(公表は11月20日) 82歳

 大相撲九州場所は,大関の琴櫻,豊昇龍が2敗で並んでいる(隆の勝は3敗)。琴櫻の初優勝はなるか。
 大相撲のサイトに毎日出る取組表には,各勝負にかかった懸賞のリストが載っているが,先場所まで出ていた「メッセンジャーRNAのモデルナ」の名が,今場所は消えているのに気づいた。モデルナが最初に懸賞を出したのは,たぶん2022年の五月場所だった(→参照)。コロナが一区切りして,もはや宣伝する意味がなくなったか。

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Nov 19, 2024

18/78,羽布団,ランチョン,背広姿――十一月中旬日乗

 某休日,故郷の町で小学校の同期会。今年度中に後期高齢者になる卒業生78名のうち18名出席というのは,まあ立派と言ってよいだろう。まったく変わって,名前を聞いてもわからない人もいれば,繁華街でばったり出会ってもわかるのではないかと思うくらい変わっていない女性もいた。

 翌日,クリーニングに出して夏の間保管してもらっていた羽布団が返って来た。これまで暖かい秋だったが,ようやく寒くなるというので良いタイミング。

 某平日昼,会社のOB・OGの集まり。神保町の老舗ビアレストラン「ランチョン」に65~80代の12名が集合した。せっかくのランチョンなのに,みなおとなしくてビールを1杯しか飲まなかった。まったく昔と変わっていないのは,最高齢88歳の某氏。

 大相撲九州場所が進行中の某日,NHKテレビの解説に,引退したばかりの貴景勝が登場した。背広にネクタイの姿はもちろん初めてで,まだとってつけたよう。
 10日目を終えて,大関の琴櫻と豊昇龍,平幕の隆の勝が1敗。先場所で12勝した関脇・霧島は6敗と苦しんでいる。

【追記】上記同期会の卒業・出席人数を11月22日に訂正しました。

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Nov 12, 2024

秋から冬へ――シーズン終了,啓発セット

 例年と同じ10月中旬,某繁華街の居酒屋Fで鍋料理の提供が始まった。しかし今年の10月はまだ夏のような日が多く,半袖で鍋を食べる人の姿が見られるという珍しい事態となった。
 その後も平均気温は高めだが,日が短くなって,さすがに秋の気候になり,大リーグと日本のプロ野球のシーズンが終わった。去年は大谷翔平のシーズンは実質的に8月で終わってひじの手術となったが,今年はワールド・シリーズに出場したので,10月末までたっぷり7か月以上楽しむことができた。4か月半の冬休みを経て,来年の大リーグは,東京でのドジャース対カブスの試合で開幕する。
 大相撲は,10日,九州場所の初日を迎えた。照ノ富士はまた休場だが,新大関の大の里は初日から3日目まで連勝した。

 米国の大統領選挙は,予想より差がついて,トランプが当選した。地球温暖化もコロナ渦も認めない78歳――悪夢の再来。この年になって,自分より年上の大統領が3期も続くとは思わなかった。

 先週,区から茶色の袋で郵便が届いた。名称は「在宅避難啓発セット」で,中身は携帯トイレ4個,水または湯を注ぐとおにぎりができる「アルファ化米」2個分というおもしろい組み合わせだった。

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【業務連絡】
 ブログ運営会社から促されて,「HTTPS配信設定」をしました。表示が素早くなったように思いますが,いかがでしょうか。

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Nov 06, 2024

選挙の日,サクソフォンの日

 米国では11月5日は「選挙の日 (election day)」で,今年は大統領選挙が行われた。
 election day は「偶数年(西暦)の11月の第1月曜の翌日の火曜日」であり,連邦下院議員の半数と上院議員の3分の1の選挙が行われるが,西暦年が4で割り切れる年には大統領選挙も行われる。
 大統領選挙といっても,正確には大統領と副大統領の選挙人を選ぶ選挙であり,事実上,民主党・共和党のどちらかの候補のうち得票の多い方が,その州の選挙人すべてを独占する。結果から見れば一種の小選挙区制ということになるが,選挙人の数は州の人口に比例しているので,人口の多い州(最大はカリフォルニア州)を取れば非常に有利になる。
 2016年の選挙では,全体の得票はヒラリー・クリントンはトランプより多かったのに,獲得選挙人の数は及ばなかった。さらに激戦の今回,トランプがまた選挙結果を認めないなどと言って騒ぐ事態になりかねないのが心配。

 中学生のころから長年サクソフォンとかかわっているのに今年初めて知ったのだが,11月6日は「世界サクソフォンの日 (World Saxophone Day)」なのだとのこと。サクソフォンを発明したアドルフ・サックス(Adolphe Sax 1814-84)の誕生日にちなんだもの。今日11月6日は生誕210年の日ということになる。

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Oct 31, 2024

続・十月下旬日乗

◇26日 詐欺電話
 NTTファイナンスを名乗る自動音声電話が来た。いわく,「あなたの電話料金が未納になっています。このまま支払いがなければ法的措置に移行することになります。オペレーターと話をしたい場合は1を押してください。」 発信者は国番号 +1(米国・カナダ)で始まる番号だった。
 同じような内容のメールはほぼ毎日来ているが,電話は初めてだった。

◇27日 投票日
 今回も,国民審査については,公報の「これまでに関わった判決」のところを読んでから投票所に向かった。

◇31日 美しき時代
 パナソニック汐留美術館で,「ベル・エポック――美しき時代――パリに集まった芸術家たち ワイズマン&マイケル コレクションを中心に」を見た。日本でいうとちょうど明治から大正前半の時代。音楽は,ドビュッシー,サティなど。
 この美術館はシニア割引がある。

◇31日 4勝1敗/3勝2敗
 ドジャース3連勝のあとヤンキースが1勝して迎えたワールド・シリーズ第5戦は,最後はドジャースが,犠牲フライ2本で渋く逆転してチャンピオンになった。大谷翔平は5試合で2安打のみで,ホームラン4本のフリーマンの陰に隠れた。
 日本シリーズは,ソフトバンクが横浜で2勝したあと,DeNAが福岡で3連勝という「敵地シリーズ」になっている。ソフトバンクは26イニング無得点。

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Oct 29, 2024

十月下旬日乗

◇24日 超熟山型
 クマネズミ混入さわぎ(→参照)で店頭から回収されていたPブランドの食パン「超熟山型5枚切り」が販売を再開したというニュースを見てから1か月以上たって,近くのスーパーで売られているのを見つけ,購入した。前よりいろいろ気をつけて生産していると信じつつ,毎朝おいしく食べている。

◇25日 国民審査の広報
 衆議院議員選挙の選挙公報が投票日の2日前になっても届かず,役所の出張所へ取りに行く。ぱっと見たところ,最高裁裁判官国民審査の広報が見当たらなかったので係の人に聞いたところ,「比例区の広報の中に入っています」ということで,これも無事入手。
 以下,19年前にこのブログに書いた記事の再掲だが,高校で政治経済を教わったM先生は,裁判官の国民審査について,「不信任の×印の比率は,いつも名簿の最初の人が少し高く,あとはほとんど差がない。大部分の人がランダムに印をつけているからだ」と説明し,「こんな制度はいらないという意見もある。しかし,万一おかしな裁判官が現れたときのためということと,裁判は別として国民が三権のうちの司法に直接関わることができる唯一の機会であることを考えると,私は残しておく方がいいと思う」という見解を述べた。
 なお,昔とひとつ違うのは,その後裁判員制度が実施され,国民が司法に直接関わる機会になっていること。ただし,裁判員に選ばれるのは有権者の0.01%ぐらい(1年につき)らしい。

◇25日 文化勲章・文化功労者
 文化勲章にチェロの堤剛氏,文化功労者にメゾソプラノの藤村実穂子氏,作曲の近藤譲氏が選ばれた。

◇26日 鏡が必要
 朝日新聞の書評欄に,裏返し(左右反転)の記事が出た。なんだこれはと思ったが,『ふしぎな鏡をさがせ』という本の書評で,評者は横尾忠則,と言われてみれば納得。記事の左上には「この書評は横尾忠則さんによるアート作品です。鏡を使ってご覧ください。」という注が付されていた。

◇26日 東西同日程シリーズ
 大リーグで,ヤンキース対ドジャーズのワールド・シリーズが開幕した。本拠地が3900km離れた東西対決である。
 日本時間でまったく同日程で,DeNA 対ソフトバンクの日本シリーズも開幕した。こちらも東西対決だが,本拠地同士の距離は875kmほど。

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Oct 24, 2024

フランクの交響曲でオーケストラを卒業

 今年9月下旬,ここ9年ほど在籍していたアマチュア・オーケストラの演奏会に出演した。そして,今年中に後期高齢者になる身でもあり,暴奏・逆奏などしないうちにということも考えて,今回をもってオーケストラ出演は最後とすることにした。
 中学1年で「ブラバン」に入ってから高校までアルト・サックスを吹き,大学でオーケストラに入って(いろいろ波乱の末)オーボエを吹き,卒業後,少し中断の期間はあったが,50年以上にわたってずっとオーケストラ活動に参加してきた。長年勤めた会社を退任・退職したのは10年前の11月だったが,自分としては,それ以来の大きな区切りを迎えた。
 前回の演奏会(今年3月)では,中学1年のときに吹いた思い出の曲『軽騎兵』序曲を演奏したが,今回は,これまで一度も演奏する機会がなかったセザール・フランクの交響曲ニ短調の演奏に参加することができた。この曲のオーケストラは,オーボエのほかにコーラングレ(イングリッシュ・ホルン)が,クラリネットのほかにバス・クラリネットがそれぞれ(持ち替えでなく)専任で加わる。フルート,ファゴットは2本ずつなので,いわば 2.5管編成ということになり,この2つの楽器が独特のサウンドを生み出している。
 フランクの交響曲は,正確なデータはないが,プロのオーケストラでもアマチュアでも,演奏の頻度は昔より落ちているような気がする。練習のとき指揮者が「この曲にいちばん似ているのはブルックナーですね」指摘していたが,ブルックナーはますます盛んに演奏されているのに対し,同じくオルガニストのフランクはますます地味な存在になっている。
 そして特筆すべきことは,今回も,某繁華街の居酒屋Fでの知り合いが少なくとも4人,駆けつけてくれたこと(→参照)。

 ドジャースは,18日と21日にメッツに勝って,ナリーグ優勝を決めた。大谷翔平は18日にホームラン(ポストシーズン3本目),19日,21日に各2安打。26日にはいよいよヤンキースとのワールド・シリーズが始まる。

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Oct 18, 2024

50年前の平和賞――ロンドンで聞いた訃報

 10月11日,今年のノーベル平和賞を「被団協」に授賞するという発表があった。日本人の平和賞は,ちょうど50年前,1974年の佐藤栄作元首相以来である。
 佐藤元首相受賞のとき,佐藤氏といえば70年安保のときの首相で,軍拡志向の人だと思っていたので,平和賞と聞いて本当に驚いた。悪い冗談ではないかとも思った。
 佐藤氏の名は,その翌年,別の意味で印象深いものになった。1975年6月に,私は図々しく少し長い休暇を取って,初めて海外へ出かけた。最初に降り立ったロンドンでは,中心部から少し南に寄ったところにある小さなホテルに泊まった。ベッドの枕元にラジオがあり,そのスイッチは OFF,BBC1,BBC2 の3つのモードしかないシンプルなものだった。で,BBC1をつけてみたところニュースをやっていて,初めは何についてのニュースかもわからないニュースが続いたが,しばらくすると Eisaku Sato という言葉が耳に飛び込んできた。どうやら,ノーベル平和賞受賞者のサトウが死去した,と言っているようだった。これも,ノーベル賞受賞者だったからこそ速報されたのだろう。
(このときのロンドンの空港でのことについては →参照

 ところで,「被団協」というのは少しおもしろい略称だ。正式名称は「日本原水爆被害者団体協議会」で,略称を作るとすれば,日本語の文脈ではなるほど「日本」はまず不要ということになるだろうが,「原水爆」が略称から落ちているために肝心な物がなくなるという結果になっている。
 意味からいうといらなそうに見えるのは「団」だが,個人でなく都道府県の団体の協議会という会の成り立ちからしてはずせないということなのだろうか。

 米大リーグ・ドジャースは12日(日本時間)のパドレス戦に買ってリーグ優勝決定シリーズに進出した。こんどの相手はニューヨーク・メッツ,北米の東と西,時差3時間の対決である。大谷翔平は,14日は2安打1打点を挙げたが,15日はノーヒット。東へ移動したあとの17日は3ランを打ち,ポストシーズン2本目,ドジャースは2勝1敗。

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Oct 11, 2024

10月10日――東京オリンピックから60年

 今年の10月10日は,1964年の東京オリンピックの開会式からちょうど60年の日だった。私は当時中学生で,白黒テレビにかじりついて見たオリンピックの印象は鮮烈だから,東京オリンピックといえばまず「前回」の1964年の方である。
 開会式の10月10日は土曜日だった。土曜日は普通は部活(私は吹奏楽)があるが,この日は休止になり,帰宅してテレビを見たのだったのだと思う。当日はどんよりと曇っていたが,開会式が始まるころには奇跡的に青空になり,天がオリンピックを祝福しているとさえ思われた。
 開会式の入場行進は,今と違って堅苦しく整然たるものだったが,なにしろ学校の運動会だって行進曲で入退場していた時代なので,そういうものだと思って見ていた。音楽は,最初と最後が古関祐而「オリンピック・マーチ」で,間に当時の各国のマーチのスタンダード・ナンバーが配されていた。あとで聞いたことだが,すべてがナチスの宣伝となった1936年のベルリン・オリンピックでは,最初から最後までタイケ「旧友」1曲で押し通したとのこと。なお,「オリンピック・マーチ」は,この翌年,自分たちで演奏することになる(参照:→「新しい」行進曲)。
 開会式の行われた10月10日は,1966年から「体育の日」として国民の祝日になった。しかし,2000年から10月の第2月曜日となって「東京オリンピック記念日」という意味はかすかなものになった。その後,2020年からは名称が「スポーツの日」に変更された。

 大谷翔平は,引き続きSDとの地区シリーズに出場,7日はダルビッシュに完璧に抑えられた。チームは敗戦。8日はヒットを1本打ったが,敗戦。10日は適時打で1打点,チームは大勝,2勝2敗となって12日に最終戦を迎える。

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Oct 06, 2024

9月30日から10月1日へ

 9月30日,山藤章二氏が死去したという。享年87歳。けっこう長いこと『週刊朝日』を読んでいたので,最後のページの山藤氏のイラストは親しい存在だった。朝日新聞の訃報には,氏による石破茂新首相の似顔絵(2002年)が添えられていた。

 同じ30日,議会から不信任決議を突きつけられた某県のトンデモ知事が失職した。しかし,責任をとって辞職したわけではなく,出直し選挙が行われるわけで,そこで対立候補が乱立して票を食い合うと,前知事を利するということになりかねない。
 組織の下の者の自死をきっかけに,次々と問題が明らかになったこの件は,ちょうど1年前に起きた同じ兵庫県の某団体の件を思い出させてしまう。こちらもきちんとした再出発はできていない。

 かくて年度前半があわただしく過ぎ去り,翌日は10月1日で,昔風に言えば衣替えの日を迎えた。
 この日,郵便料金の値上げが実施された。定形郵便は84円→110円,はがきは64円→85円となった。前の値上げ(30年前)の後,82円の切手に貼り足すための2円切手などを用意していたのだが,まだだいぶ残っている。
 私の世代だと,子供のころは「はがきは5円,封書は10円」と決まっていた。算数の問題にも郵便料金はよく登場していた。

 大谷翔平は,6日,ポストシーズン初登場。地区シリーズの対SD第1戦で,3ランホームランを打った。




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Oct 01, 2024

ヒラリー・クリントン2008/大谷翔平2024

 2008年,米国の民主党の大統領選挙候補者選びは,バラク・オバマとヒラリー・クリントンの争いになった。接戦の末,候補者指名を受けたのはオバマだった。
 このたびの自民党総裁選挙で,1回目の投票で堂々の1位だった高市早苗氏は,決選投票で石場茂氏に敗れた。そのニュースを見て,思い出したのは上のヒラリーのこと。どちらの場合も,長年政治の世界を担ってきたオジサンたちの保守本能が働いたように見えてしまう。
 なお,ヒラリーの場合は,2016年の選挙では民主党の大統領候補者指名を受け,初の女性大統領候補となった(本選挙ではトランプに惜敗)。

 大谷翔平のレギュラー・シーズン2024が終わった。
 最後の6日間(日本時間9/25-9/30)はパドレス,およびロッキーズとの各3連戦。結局ホームランは 9/28 の54号3ラン1本,盗塁は計4個で,最終的には54-59となった。27日には地区優勝が決まってシャンパンファイト,その後,デコピン,真美子さんとグランドに登場した。
 10月1日にナリーグの試合がすべて終了し,大谷はホームラン54本,打点130はリーグ1位,打率は .310まで上げたが2位,ほかに盗塁,塁打数,長打率などが1位。昨年はアリーグでホームラン1位だったので,両リーグで連続のホームラン王となった。今年は投手としては休みで全試合DHという好条件ではあったが,それにしても期待をはるかに上回る活躍というほかはない。
 ちなみに,ロッキーズとの試合は標高1600メートルのデンヴァーで行われた。ロサンゼルスからは直線距離で1300キロ以上あり,同じ西地区の中だが時差が1時間ある。

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Sep 25, 2024

53-55からポストシーズンへ/大関へ

 このブログの更新が9日間できなかった。その事情については,今さら急ぐ話ではないので追々書くが,この間に大谷翔平はホームランを6本打ち,盗塁を7個決めた。
 特に9月20日(日本時間)の対MIA戦では,3打席連続の49号2ラン,50号2ラン,51号3ランを含めて6打数6安打,10打点,2盗塁という漫画の中のような大活躍をした。これで,50-50を軽々と超えて51-51。特別なできごとなので,オリンピック期間中と同じく翌朝はスポーツ新聞を買いに走った。その見出しにいわく「大谷の 大谷による 大谷のための一日」。
 21日の対COL戦では52号2ラン,23日の同じく対COL戦では53号ソロ,5打数4安打で,53-55,打点123,打率は3割を回復して .301(ナリーグ3位)となった。

 もうひとつ,大相撲9月場所では,関脇・大の里が14日目に優勝を決めた。初土俵(幕下10枚目格付け出し)からわずか9場所で,優勝は2回目,大関昇進を確実にした。ただし,大卒なので年は24歳,早く横綱にならないと。身長は192cmで,大谷(193cm)に迫る。
 十両では,3月場所で新入幕優勝をした(がその後休場して十両に落ちていた)尊富士が優勝した。
 なお,ベテランの宝富士が幕尻近い15枚目で10勝5敗の好成績を挙げ,青森県出身の幕内力士が140年途絶えていないという伝統を守った。来場所は,負け越しても十両には落ちない位置に上がるだろうから,尊富士につなぐことができそうだ。

 かくして大相撲は終わってしまったが,大谷の方は,実質的に8月で終戦になった昨年と違って,まだこれからポストシーズンがある。

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