24年ぶりの『エレクトラ』
新国立劇場で上演中の『エレクトラ』(リヒャルト・シュトラウス)を見てきた。細かくはまあ文句をいう余地はあるが,全体として歌唱・演出ともきわめて充実した上演で,これまでに見た新国立劇場のオペラでも屈指の水準だった。
今回クリテムネストラを歌っているのはカラン・アームストロングで,アームストロングは1980年のウィーン国立歌劇場初来日のときは『サロメ』を歌い,遠目には全裸に見えるボディタイツ姿になって「7つのヴェールの踊り」を踊った。それから24年,悪役の王妃役で出番は短いけれど貫禄を見せているのは感慨深かった。
『エレクトラ』は,演奏会形式の名演に2回接しているが(ドレスデン国立管弦楽団と都響),舞台上演を見るのはその1980年のウィーンオペラ来日公演以来2回目で,『サロメ』はその後8回も見ているのと対照的である。
新国立劇場のある東京オペラシティは,甲州街道と山手通り(環6)の交差点に面している。その向かい側のブロックには吉野家があるが,ここにはかつてツタに覆われた味のある古いビルがあって,吉野家はそのころからあった。私はそこを車で通るたびに「ツタのーからまーるよし~~のや」と口ずさんだ。


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