リゲティと岩城宏之
先週,作曲家リゲティと指揮者岩城宏之の訃報が同じ日に新聞に載った。
リゲティは,N響の演奏会などで実演を聞いたこともあったと思うが,その音楽については記憶がない。にもかかわらず,リゲティの名が思い出深いのは,ずっと前に音楽についてのあるレファレンスブックの翻訳の手伝いをしたときに,リゲティについての部分の下訳をしたことがあるからである。後で見たら,その部分についてはほとんど下訳のまま完成品になっていて,ひそかに赤面した。
岩城氏は,中学生のときぐらいから長年,テレビでもっともおなじみの指揮者だった。しかし,その割りに,実演に接したことは少なく,たぶん片手で数えられるぐらいである。最後に聞いたのはもう15年前,1991年3月の歌劇『金閣寺』(黛敏郎)だった。
岩城氏のエッセイはずいぶん読んだ。「天声人語」氏が書いていたうまいビールの注ぎ方のことはよく覚えている。音楽の裏方さんたちのことを書いたシリーズで,ハープ専門の運送屋さんの車に同乗して知り合いのハープ奏者の家に行き,「○○運送です」と言って顔を出した話には,爆笑させられた。


Comments