二期会『ダナエの愛』
10月某日,東京二期会オペラ劇場のリヒャルト・シュトラウス『ダナエの愛』を見た。舞台上演の日本初演である。当初,他の用事と重なっていたのだが,これを逃すともう二度と見られないと思っていろいろやりくりして,行くことができた。久しぶりに東京文化会館でのオペラで,席は3階Rの舞台寄り。3列目だが舞台は非常に見やすく,お買い得の席だった。
リヒャルト・シュトラウスの初めてナマで見る演目は,2004年の『エジプトのヘレナ』,2007年の『ダフネ』(いずれも二期会)に続いて今世紀3つめである。このうち,『ダフネ』のときは,チケット購入の電話でうっかり「ダナエのチケットをお願いします」と言って,係のお姉さんを絶句させてしまった。今回はネットで申し込んだので,前回の絶句のお詫びはできなかった。
物語は2つのギリシャ神話のエピソードの合成で,クリムトの絵でおなじみのダナエと,英語にもMidas touch(金もうけの才能)という慣用句をもたらしたミダス王が主人公で,これに,「指輪」のヴォータンと同様,全能の神であるはずだが人間の選択をコントロールできず,やがてさすらい人となるユピテルが加わる。
音楽は,もう言われなくてもリヒャルト・シュトラウスとわかる芳醇な音がとめどなくあふれてくる。指揮は準メルクル,豊麗かつきらきら。なにしろ黄金の雨が降るのだし。歌はみな高水準だが,特にユピテルの大沼徹。豊かな声でスケールが大きい。
公演の翌週,このオペラで副指揮者をつとめたK氏と,あるパーティーで話をする機会があった。「ダナエの愛,見ました」「何日の公演ですか」「2日目です」「ああ,それじゃ大沼さん,良かったでしょう」といった具合で,K氏がまず話題にしたのが大沼さんだった。
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9月月9日・10日の豪雨で大被害を受けて一部がずっと不通になっていた東武宇都宮線が10月7日に,関東鉄道常総線が10月8日に,それぞれ運転を再開した。ただし,常総線の水海道―下妻間は元の3割程度の本数だとのこと。


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