四月後半日乗(上) 旧円通寺客殿/ラドゥ・ルプー/中3日
◇19日
京浜急行の金沢八景駅の脇には昔から茅葺き屋根の家がどーんと建っていて,印象的な姿を見せる沿線風景名所だった。何年か前に姿を消したのでどうしたのかと思ったら,解体して保管し,周囲を整備した上で再建するという予定が示されていた。
このほど故郷・横須賀へ京浜急行で行く途中,金沢八景駅の脇に茅葺き屋根の家が数年ぶりにもどってきているのに気づいた。気になって,帰りに金沢八景で降りてみたところ,「金沢八景権現山公園」として,4月1日に開園したとのこと。「旧円通寺客殿」は解体修理を経て元の場所に再建された。
以前は屋根の茅がぼさぼさと生えている感じだったが,新装・葺き替えできれいに刈り上げられて,さっぱりした。
◇20日
20日朝刊に,ルーマニア出身のピアニスト,ラドゥ・ルプーの訃報が載った。76歳。
ルプーは,私がリサイタルを聴いたピアニスト(たぶん7人ぐらい)の一人で,当時(70年代後半)に30歳ちょっとだったルプーは「千人に一人のリリシスト」というキャッチフレーズで宣伝されていた。シューベルトのピアノ・ソナタのLPレコードを何枚か持っていたが,リサイタルでもその中のひとつ,ト長調の「幻想ソナタ」D.894 が演奏された。演奏の詳細はなにも覚えていないが,音が美しく,ゆっくりしたテンポでも若々しくはつらつとしていたように思う。
◇20日
4月11日から24日の2週間は音楽特別強化週間で,オペラ3つ,室内楽2つと,自分の参加しているオーケストラの練習も2回ある。
で,この日の午後は新国立劇場で,前週の『ばらの騎士』に続き,『魔笛』を見た。ウィリアム・ケントリッジ演出は2018年のプレミエ以来2回目。ちょっとごちゃごちゃしていたが,スピーディーに展開するファンタジーが快い。
『ばらの騎士』でゾフィーを歌った安井陽子さんは,『魔笛』では夜の女王を歌った。この日は5回のうちの3回目だったが,『魔笛』の初日は『ばらの騎士』の最終日からわずか中3日のことだった。


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