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March 2026

Mar 29, 2026

新宿《復活》の記

 3月22日(日)午後,新宿区が組織した「新宿文化センター合唱団」の一員として,マーラー:交響曲第2番《復活》の演奏に,同居人ともども参加した。指揮はアンドレア・バッティストーニ,オケは東京フィルハーモニー交響楽団で,新宿区と東フィルで毎年やっている合唱付の曲のシリーズだが,文化センターの改修で中断していて,今回は3年ぶりの開催だった。同居人は10年ぐらい前からこのシリーズに参加しているが,合唱歴1年余りの私は初参加だった。
 この曲については,70年代前半に発売されたズビン・メータ指揮ウィーン・フィルのLPレコード(!)が印象深い。年末に買ってきて,三が日に毎晩聴いた。生演奏を聴いたのは50数年でたぶん3回,いずれも祝典的な機会での演奏ということになる。そのうち1回は1987年1月のジュゼッペ・シノーポリ指揮のフィルハーモニア管弦楽団の演奏で,サントリー・ホールの開場記念公演のひとつだった。
 本番は,最初から「板付き」で,合唱は固い木のベンチに座ること1時間,腰が痛くなったが,プロオケの演奏を真後ろから見ることができたのは貴重な経験だった。第4楽章のメゾソプラノ・ソロ(スカラ座のチェネレントラ,脇園彩さん!)を聞き,第5楽章がかなり進んで,ようやく出番となる。最初は無伴奏のピアニッシッシモで緊張させられるところだが,合唱練習で,ある程度響きを伴う声を出すよう指示されたこともあって,なんとか平常心でスタートできた。合唱の第1部分はずっとピアニッシモ以下なので座って歌い,それが終わってから立ち上がった。歌う時間は合計10分足らず。
 この日チケットは完売で,客席の熱気はステージにも伝わってきた。今回この演奏会だけのために来日したマエストロ・バッティストーニの明快な指揮も,曲の盛り上がりと共にますます熱を帯びた。長年の間に(アマチュア・オーケストラなどで)数多くの本番を経験してきたが,今回の拍手はこれまででもっとも盛大なものだった。

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Mar 21, 2026

舞台上の楽団――『ドン・ジョヴァンニ』

 3月上旬の某日,新国立劇場の『ドン・ジョヴァンニ』を見た。ヴェネツィアを思わせる水の街の美しい舞台で展開されるこのグリシャ・アサガロフ演出を見るのは6回目。歌手(8人のうち海外組が5人)はいずれも「好唱」,好演。(隣の席が鼻をすする人だったのが唯一の難。)
 『ドン・ジョヴァンニ』でいつも楽しみにしているのは,舞台上の楽団である。1回目のパーティーの場面では,メインの楽団のあと,別の小さいグループが2つ登場し,異なる拍子で同時に進行する。後からのグループでは,ヴァイオリンのチューニングまで再現されているという凝りよう。2回目は管楽8重奏で,『フィガロ』の「もう飛ぶまいぞ,この蝶々」も演奏され,ドン・ジョヴァンニは「あ,この曲は知っているぞ」と言ったりする。モーツァルトが曲を決めた後,ダ・ポンテが台詞を追加したのかな,などと想像がふくらむ。
 今回,この舞台上の楽団は特に素晴らしく,それぞれもう2曲ぐらいあるといいのにと思った。

 WBCの準決勝ベネズエラ戦は,結局ラジオ(Radico)でネット観戦ならぬネット「聴戦」した。ラジオで野球の試合を聴くのは何十年ぶりだろう。まったくの隔靴掻痒。
 目はスマホのテキスト速報(野球速報アプリ)で見ていたのだが,ネットラジオはリアルタイムよりかなり遅いことに気づいた。テキスト速報もナマより遅いはずだが,ネットラジオはそれよりさらに58秒ぐらい(おおざっぱな計測で)遅かった。Netflixなどネットテレビの時差はどうなのだろう。

 前回書いたように3月14日は私にとってはブログ記念日だが,世間(の一部)では「円周率の日」だということを今回初めて知った。なるほど。

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Mar 13, 2026

ブログ記念日/《復活》/実は大画伯

 明日3月14日は,当ブログ開設22周年の「ブログ記念日」である。20周年の時にも書いたことだが,なんとか細く長く続いていることについては,読んでくださっている方々に,あらためてあつく御礼を申しあげる。(→参照:「3月14日はブログ記念日――開設20周年」)
 
 そして,その3日前は大震災から15年の日。当ブログは,翌3月12日の「地異記」(→参照)から地震に関わる記事一色になった。ブログがなければ過去はどんどん遠いものになって忘れてしまうようなことが,こうした形で記録されているからこそ当時を思い出す手がかりになる。
 10日後の3月21日に「今日は《復活》」(→参照)と題して,「今日(3月21日)はこれから,マーラーの2番《復活》を聞きに行く。この時期に何という偶然。」と始まる記事を書いた。22年後の今年は,3月22日に《復活》の合唱に出演する。
 
 繁華街の居酒屋Fでの知人Tさんは,日本画家だということは知っていたが,飲みながら仕事以外のことを気軽に話すことが多かった。しかし,あるとき案内をもらって個展に行ってみたら,実はTさんは押しも押されもせぬ大家で,個展には斯界の関係者が押し寄せ,小さな絵が何十万もする存在なのだった。
 先週Fで久しぶりに会ったTさんから,2月に水戸の偕楽園へ梅を写生しに行った話を聞いた。画架を立てて梅を写生していたところ,通りかかったおばさんに「あら,お上手ねえ」と言われたのに続き,その後通りかかったおじさんには「いやあ,いい趣味をお持ちですね」と言われたという。

 

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Mar 06, 2026

47年前のイラン革命

 イランが「前回」世界情勢の焦点になったのは,1978-79年のイラン革命のときだった。このとき,パフレヴィー王朝が倒れ,ホメイニによるイスラム国家が成立した。
 それから47年,今回は,そのホメイニの後継者であるハメネイが米トランプ帝国に殺害された。(先日某テレビ局のアナウンサーは,両者を融合して「ホメネイ」と言っていた。)

 このブログでは,このイラン革命のころのことを1回書いたことがある(2007年5月)。以下,それを再掲する。

革命前夜
 1970年代後半に住んでいた地域は,講道館へ歩いても行かれる場所だったので,柔道を学ぶために来日している外国人が住んでいた。それは,町の定食屋で,当時王政のイランから柔道留学で来ていた3人組にときどき会うようになって知ったことだった。
 3人のうちの1人は,かなりひどいが一応英語を話す。やっと聞き出したところでは,彼らは警察官だという。ペルシャ語はもちろん,英語の新聞も読める環境にはないので,日本の新聞を広げていた私に,イランのニュースはないかと尋ねてきた。それからしばらく,何か出ていると,新聞を見ながらいいかげんな「同時通訳」(むしろ「勧進帳」というべきか)をする羽目になった。
 イラン革命が起きて王政が倒れたのはその翌年ぐらいだった。3人がいつ帰国したのかはわからないが,定食屋のマスターと「彼らは王党派ということになるんだろうから,帰っても大変だろうね」などという話をした。

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 今日からワールド・ベースボール・クラシック(WBC)が始まる。しかし,今回はテレビの生中継に関しては Netflix によるネット配信のみになる。ラジオでの中継はある。あとはスマホのアプリ「野球速報」を見るしか。
 前回は地上波の放送があって大いに盛り上がったし(→参照),20年前のときは,オペラ劇場のホワイエでさえテレビ放送が流れていた(→参照)のに。

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